株が安くて困ること その2
(1)PERは歴史的低水準に日経平均は割安感が強まっているそうです。株価がその株式会社の1株当たり利益の何倍になっているかを示す予想PER(株価収益率)は現在15倍台と約30年ぶりの低水準。 さらに日経平均がバブル後安値の7,607円を付けた2003年4月28日当時のPER(約16倍)と比べても割安な水準となっています。 銀行の不良債券問題に揺れていた2003年に比べると、現在の日本経済の景気状況は良好な状態と言えましょう。(2)PBRが1倍以下の企業が続出東証1部ではPBR(株価純資産倍率)が1倍以下の企業が全体の45%にのぼり、株価が解散価値以下に放置されています。■PBR(株価純資産倍率)とはプライス・ブックバリュー・レシオの略で、『株価純資産倍率』と呼ばれます。株価を1株当たりの純資産(BPS=その会社の理論上の解散価値)で割った数値で、企業価値に見合った株価かどうかを判断する時に役に立ちます。■ (主なPBR) 2008/01/10終値ベース 日本電気 (6701)0.7 富士重工業(7270)0.7すなわち、NECや富士重工業という日本の有名企業が、まかり間違えば外資に現在の企業価値の7掛けの価格で購入されちゃうリスクも現在は放置されているわけです。株価は、株をやっている人たちの問題であるだけでなく、日本人が過去に蓄積してきた富であるということも忘れてはならない観点です。政界、財界から『株価を何とかしないと』という声がもっと早く出てほしいものです。