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読書日和 ~Topo di biblioteca~

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2008.07.13
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一週間以上日記を更新していませんでした。
あちこちの本に手を出しては集中できずといった悪循環を繰り返して
いたためでしょう(笑)
夏の暑さも関係しているかもしれません。
なんだかぼーっとしてしまってます☆

「ブランケット・キャッツ」 重松清著

二泊三日で貸し出される猫のおはなし…猫猫猫!いいなあ…。
重松さんの小説と思うと身構えてしまう部分もあったけど、
柊は猫が好きなので惹かれて借りてしまいました。
短編集なのでとても読みやすい!さくさくいけました。

 

 馴染んだ毛布とともにレンタルされる猫たち。
 「いま」を生きる人の孤独と猫のしなやかさ。
 リストラされた父親が家族にささやかな夢として猫を借りてきた「我が家の
 夢のブランケット・キャット」など、直木賞作家が贈る7つの心温まる物語。
 asahi.com連載の単行本化。【内容情報】(「BOOK」データベースより)


収録されている作品の中で好きだったのは
「身代わりのブランケット・キャット」と「旅に出たブランケット・キャット」。
アメリカン・ショートヘアーのブラウンクラッシックタビーという種類の猫が
主人公になっているお話です。
ここに共通して登場する猫は非常に賢くて、逞しくて、気高い雰囲気も
持っている猫でした。

柊は子供の頃猫を飼っていたことがあるのですが、その記憶からすると
レンタル猫というのは猫にとって非常に負担が大きい筈。
だからこの小説の設定はあくまでフィクションなんだろうなと思います。
(・・・まさか実際にあったりするのでしょうか!?)

またいつか猫と一緒に生活してみたい…なんてつい、夢見てしまう小説でした。


短め・花のライン

「イラクサ」 アリス・マンロー著

 

 旅仕事の父に伴われてやってきた少年と、ある町の少女との特別な絆。
 30年後に再会した二人が背負う、人生の苦さと思い出の甘やかさ(「イラクサ」)。
 孤独な未婚の家政婦が少女たちの偽のラブレターにひっかかるが、
 それが思わぬ顛末となる「恋占い」。
 そのほか、足かせとなる出自と縁を切ろうともがく少女、たった一度の
 息をのむような不倫の体験を宝のように抱えて生きる女性など、さまざまな人生を、
 長い年月を見通す卓抜したまなざしで捉えた九つの物語。
 長篇小説のようなずっしりした読後感を残す大人のための短篇集。
                       【内容情報】(「BOOK」データベースより)

新潮クレストのシリーズは時間がたっぷりとれるときに、
一語一語味わうようにして読む、というのが柊の理想です。
本の価格も高いけど(笑)このクレストシリーズは本の選択もそれぞれの物語も
訳の文章も何処か贅沢~な気持ちにさせてくれるのです。
日常に(家事労働に)追われる状態では読みたくないなあ…なんて思います。

収録された作品中読んだのは「イラクサ」まで。(あと五編読み残しています)
その中で印象に残ったのは「恋占い」と「浮橋」です。

「恋占い」は最初から最後までどうお話が展開していくのかわからないままなのが面白くて、
まさかこんな風にオチがつくとは!とびっくりしました。
あとがきによればジュリアン・ムーア制作・主演で映画化が決まっているとあったので
主人公の家政婦さんは彼女のイメージで読みました。
原作の描写によれば、この役には彼女はとても美しすぎると思うのだけど…?

「浮橋」は「恋占い」とはうってかわって、物語の展開がどう、というお話じゃなく
とことん著者の“描写”力が味わえる作品だと思います。
まったりとまとわりつくような夏の空気、草いきれ…土の畑の匂い。
日常のなかにふいに紛れ込んでくる非現実感、浮遊感などなど。
ラストシーンが妙に印象深く残りました。






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最終更新日  2008.07.13 10:17:27
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