カテゴリ:読んで(観て)みました。
リアルな言葉が醸し出す、10代にしか体験できない心の痛み。 その痛みすらキラキラするような輝きを放って読む人の記憶を刺激してくる。 話し言葉そのままの文章が「今」を伝えてくれるみたい。 柊にはもう、使いこなす事が出来ない言葉遣い。 それは、なんというか柊にはもう取り戻す事の出来ない時間そのものを表しているようで…切ないです。 自分の高校時代…こんなに感受性豊かだったかしら。 当時はいろんなこと考えて悩んでぐしゃぐしゃしていたと思うけど。 それをこんな風に、言葉にして誰かに伝えるなんて出来なかった。 やってみようなんて、考え付くこともなかった。 著者、若い男性なんですよね。 女子高校生が語り手となった章なんてびっくりしました。 この観察眼は侮れない…。 タイトルがまたなんといっても秀逸ですよね。 桐島君自身が語り手となることは一度もないんだけど、 そのせいなのか、自分自身が「桐島」君になったみたいに思えてきて不思議。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読んで(観て)みました。] カテゴリの最新記事
|
|