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こういう自意識、怖れ、閉塞感、寂しさ…自分も学生の頃に感じたことがあります。 でもそれはあくまで漠然とした思いであって、こんな風に明確な言葉として、 自分以外の第三者に伝えられるような、そんな形にはならなかった。 ならなかった…というより、自分には出来なかった。 辻村さんの小説を読んでいると、登場人物に共感することが多々あります。 そしてそれ以上に著者である辻村さんに羨望の気持ちを抱いてしまいます。 羨ましいです。こんな風に、感情に言葉という形を与えられるなんて。 収録されている3編はどれも以前に刊行された長編小説の番外編、後日譚。 内容をはっきり覚えているものもあれば、記憶がかなり薄れているものもあったりして 「ああ、どれも記憶鮮明なうちに読みたかった」というのが正直な感想(笑) 時には以前読んだ作品をゆっくり再読する機会を得るのも大事かな…と思いました。 でもって、どれも番外編のスタンスなので、ミステリ色がないのが残念。 (いや、どれも懐かしい登場人物に再会出来たりして、面白いことに代わりはないのだけれど) 次なる作品では是非、長編ミステリが読みたいです。 読み終えた直後、すぐに最初から読み返したくなる。 そこからまったく別の物語が展開していくような、辻村さんならでは~というような作品を 期待して待ちたいと思います。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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