カテゴリ:読んで(観て)みました。
一人は、こわい。 おいていかれるのは、嫌。 おいていくのも、不安。 そこまでは自分にも理解できる(と、思う)ものの、いざ「心中」となると…。 読んでいる間、「怖い…」とまではいかないけれど、 ふつふつと肌が粟立つようなうすら寒さを感じてました。 三浦しをんさんも、文章がうまい人ですね…。 だから、尚更どろどろ~とした作品は不得手に感じられて 明るめの作品ばかり好んで、選んできたところがあるのですが。 なまなましいのは苦手なので、収録されている作品中柊は「遺言」「初盆の客」が 一番好きな作品でした。 どちらも読後引き摺らない、さらりとした印象なところが共通点だと思います。 逆にざらざらと、嫌な感触を残しているのは「君は夜」で、 共感も同情も出来ないくせに、妙な高揚感がついてまわり 想像力を喚起されて…。 「好きだなー」と思う作品よりも、「苦手かも。」と思う作品の方が、 印象強く記憶に残されるというのは不思議な感覚だなあ…と思います。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) そこへ行けば、救われるのか。富士の樹海に現れた男の導き、死んだ彼女と暮らす若者の迷い、命懸けで結ばれた相手への遺言、前世を信じる女の黒い夢、一家心中で生き残った男の記憶…光と望みを探る七つの傑作短篇。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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