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“ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎ー。” これが著者のデビュー作…というのに驚いちゃうのは、 世界各地を物語の舞台に選んでいるから、でしょうか。 視点の広さ、懐の広さ、それをまとめ上げる力。すごいなあ…そして羨ましい。 文章に堅さやぎこちなさがあっても、それが語り手の誠実さに繋がって好感が持てたり。 「え、ここで終っちゃうの。」と思う結末が不思議と余韻を残してくれたり。 だからこそ、最終章の「祈り」できっちりまとめあげる構成が生きてきたりして。 柊が一番好きなお話は「白い巨人」です。 収録作品中唯一、にんまり笑っちゃうような明るい余韻を残してくれるお話でした。 これからも斉木さんは世界を旅して、謎に出会い続けるのでしょうか。 それとも著者は全く異なる引き出しを開いて見せてくれるのでしょうか。 次の作品が楽しみな作家さんがまた一人増えてしまいました~。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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