宮大工の心の灯
知る人ぞ知る、東大寺・轉害門(てがいもん)の南側の柱。偶然観た、NHK-BS「たけしアート☆ビート」で、宮大工の小川三夫さんが案内されていた。轉害門は正倉院の西に位置し、幾度かの戦火にも焼け残った奈良時代の建物らしい。南側の柱は、樹の節をそのまま残して使われていて、その樹が育った環境に近い向きと状態で据えられているところが、心憎く、素晴らしい技らしい。この方が、丈夫で長持ちするのだとか。 オレ、こういう話、大好き。昔の人の知恵って、ほんと、楽しくて尊い。 小川さんは、心がくじけそうな時、ここへ来て、この柱を眺めて、また歩き出す勇気をいただくとのこと。「観光客はほとんど来ない」と仰ってたので、意気込んで(!)行ってきた。ほんとに誰一人いなくて、ちょっと嬉しかった。 現代に注がれる、古人の恩恵。