254516 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ひかるKunのちょうどのおとうふ

ひかるKunのちょうどのおとうふ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2005.05.28
XML
カテゴリ:おきにいり
moon

昔、インドのある山に一羽のうさぎが住んでいた。

とても心優しいうさぎで、

山のどの生き物からも好かれ、

平和な毎日を送っていた。

ある日、一人のやせ細ったバラモンがうさぎの家を訪れた。

彼はもう何日も食べ物を口にしていないという。

うさぎは恭しくお辞儀をすると、

「ちょっと、ここで待っていてください。何か食べ物を探してきますから。。」といって、

バラモンのために食料を探しに出かけた。

山中を走り回って探したが、弱りきったバラモンに栄養を与えるような食べ物はとうとうみつけられなかった。
 

「困ったな。。このままではあのバラモン様は死んでしまう。何か食べるものは。。」


うさぎはてんを仰ぎ、祈った。

「。。。。そうか! あったじゃないか」

うさぎは急いで家に戻ると、

待っていたバラモンに願った。

「あなた様の通力で火を起こしてください」

うさぎにいわれるとおりバラモンは火を焚いた。

火はみるみるうちに燃え上がった。するとうさぎは、

「私にはこのようなものしか施せませんが、どうぞバラモン様、お召し上がりください」

と、いうが早いか、うさぎは目をつぶり燃えさかる火の中に飛び込んだ。

 「。。。。アレ?。。。。熱くない。。。。」

バラモンの火は冷たく、うさぎは無事だった。

このバラモンは、うさぎの心を試そうとした帝釈天であった。

帝釈天はうさぎの行ないを世界に広く知らしめようと、月の面にうさぎを描いたという。


このうさぎこそ前生のブッダその人であった。


 ~釈迦の前生物語「ジャータカ」より~




designed by chiko, illustrated by hikamama







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.05.28 23:58:45
コメント(24) | コメントを書く
[おきにいり] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X