ひっこりんの冒険

「司令官　ホントに　ここに吸血星人は隠れているのですか」ユキ隊長は怪訝そうに尋ねた。



「間違いないだろう　カヲン隊員からの情報だ」ひっこりん司令官はユキ隊長に答えた





















「しかし　隊長　綺麗ですねえ　サクラですよ、桜！なんかこの季節大好きなんですよね」

周りの綺麗さにうっとりしているユキ隊長

















「うん　任務じゃなければ　一杯やりたいところだよ、料理を持ってきて」



「へへへ、実は　この場所が怪しいって聞いたとき　コンビニへ寄って買って来ちゃった」

そう言うと　ユキ隊長は　お弁当と広げ始めた

「いいなあ　やっぱ地球人は良いですよ　こんな場所で酒を飲みながら宴会するなんて」









「司令官、一曲歌ってください」ピコラ隊員だ



「司令官　こっちこっち　こっちの場所が良いよ　この桜の花　綺麗～～」スズ隊員もいつの間にかいる



どこから　この情報を聞き入れてきたのだろうか

ハナ隊員やクマ隊員もいる

















「ちょっと　君たち　任務は、任務はどうするの」

ひっこりん司令官は　エンジェル隊のメンバーの騒ぎぶりに　自分が乗せられそうになるのを感じながら

何とか　吸血星人を探そうと躍起になっていた。













「あ、あのおっさんが吸血星人かもしれない」司令官は　最新鋭スキャンメカを取り出し

スキャンを開始した













「う～～～ん　たばこなんかくわえながら　花見なんかして　ええ身分じゃないか」

「ぼくなんか　一生懸命　悪者退治に来ているのに～」

のんきに花見をしているおっさんがうらやましい　そう思えたひっこりん司令官であった

















キュイ～～ン　キュイ～～ン　キュイ～～ン

センサーが反応した

その方向にセンサーを合わせる





















どうも　この　桜の中に隠れている様子だ

センサーユニットの感度を上げる



















「まさか　この綺麗な花の中に隠れているというのか？」

司令官は　花見どころではなかった

一刻も早く吸血星人を保護しなければ　地球人に害が出てしまう

しかし、　花が綺麗だ

綺麗な花にはトゲがあると　どこかで聞いたことがある

更に　センサーの感度を上げてみる











キュイ～～ン　キュイ～～ン　キュイ～～ン

吸血星人の存在を知らせる音がイヤホンの中で暴れる



「いた！　アレだ！」





















「ユキ隊長！こちらへ」ひっこりん司令官はユキ隊長を呼ぶ



「へ～～い！　ピコラン　おかず残しておいてね～」

そう言いながら、千鳥足で司令官の下にやってきたユキ隊長













「どこに～～　いないじゃん　司令官の分なくなっちゃうよ～早く戻ろうよお」



「だから　ほら　ここだ！」

センサーユニットの感度をマキシムにしユキ隊長に見せる







そこに映し出されたサクラの花に　吸血星人が・・・・













その後　どうしたのかって？

ユキ隊長が　持っていた携帯虫除けスプレーを一拭きして吸血星人を追い払ってしまった





これで　地球の平和は守られたのだろうか・・・ちょっぴり不安なひっこりん司令官であった