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子宝日記~うちのかわいいひまわりちゃん~

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2007年04月18日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
先週4月10日、猫のるぅくんが亡くなった。
白血病だった。
4月に入って、下の前歯の周辺に大怪我を負って帰ってきた。
高いところから落ちて打ったのか、
でも、幸い、骨折はしてないと犬猫病院の先生は言った。
お薬を飲ませて、すぐに食欲も回復して元気になりつつあったのに、
また、食事を食べなくなった。
口を見てみると、折れた歯はダメだけど、傷口は治っている。
痛そうな感じもマシになったはずなのだけど、様子がおかしい。
コタツから外に出ようとしない、食事もとらない、トイレも失敗するようになった。
おかしい。
8日の夜、もう一度病院へ連れて行ったパパが聞いてきたのは、
白血病という言葉。
元々、潜伏していた病気がケガをしたことで発症したということだった。
その病名と、るぅくんの症状が私の中で一致し、長くないことを感じた。

私は身勝手だった。

パパと結婚した年にどうしてもアメリカンショートヘアが欲しくなった。
そして、大阪のブリーダーさんからゆずってもらったのが、るぅくん。
大阪から当時暮らしていた京都まで初めて車に乗り、
外の夜景のきらきらに少し驚いていた。
夜は、パパの腕枕で眠った。
パパは、るぅくんのゴロゴロ喉を鳴らす音を聞いて、
「怒ってるよー」とびっくりしてたっけ。
るぅくんは嬉しいからゴロゴロ言ってたのにね。
それから、るぅくんは長く子供ができなかった私達の息子役をしっかり果たしてくれた。

それが少し変わったのは、ひまわりちゃんが生まれてから。
るぅくんはかわいかったけれど、
やはり、主役がひまわりちゃんに変わってしまった。
そして、また去年、青空くんが生まれて、
私もパパも育児に負われて、るぅくんにかまってやるのが十分じゃなかったと思う。
青空くんが生まれてからのるぅくんは、気配が消えた。
いつのまにかそこにいて、びっくりしたことが何度もあった。
気配が消えたのは、私達へのせめてもの抵抗だったのかな。

るぅくんは、いつも、リビングの網戸をノックした。
青空くんがおっぱいを飲んでうとうとして、今はしーッだよというときに限って、
外出から帰ってきたるぅくんは網戸をノックするから、
私は青空くんを起こさないように抱いたまま、
るぅくんを中に入れてやらなければならなくて、
もっとタイミングよく帰ってこいと怒ったっけ。

るぅくんは、ハイローから赤ちゃんの足だけが動くのが見えるときだけは、
本能が働くのか、
ついつい、えいってひっかいてしまうことはあったけれど、
赤ちゃんのひまわりちゃんや、青空くんに攻撃することは一度もなかった。
小さな青空くんがバンボに座っている傍らによっていき、
甘えたようにすりすりすると、
青空くんもよしよしなでてやっていたっけ。
青空くんにしっぽをつかまれても、我慢して怒らなかったっけ。

るぅくんは、寒くなると私の布団の足元に来て眠っていた。
それが私の横に添い寝の赤ちゃんがいるときは、必ず、赤ちゃんの上に乗って眠る。
ひまわりちゃんが小さい時はひまわりちゃんにだったし、
青空くんが生まれてからは青空くんの上に乗って、
私が気がついて何度下ろしてもまた、赤ちゃんの上でゴロゴロいっていた。
分厚い布団の上に乗っかっているから、
赤ちゃんの体温が伝わるわけではないと思うんだけど、
いつも赤ちゃんの上だったから、赤ちゃんからは特別なオーラが出てるのかなと思った。
猫って温かい場所をよく知っている。
雑誌や新聞を読んでいると、その雑誌なんかの上に猫が座ってしまうのは、
それを読む人の読もうとする視線のパワーが温かいからだと読んだことがある。
きっと、分厚い布団をも通す温かいオーラが赤ちゃんからは出ているから、
るぅくんはそこにいたと思う。

そんな大切なるぅくんだったのに。
なかなか子供ができない時、母親から、
動物を大切にしすぎると赤ちゃんがやってきにくいと言われても、無視したのに。
ひまわりちゃんが生まれるとき、お義母さんから、
猫はどこかへやった方がいいと言われても聞き流したのに。
今回の私は身勝手だった。

ふたりの子育ては大変だ。
正直、今だって、私もパパもいっぱいいっぱい。
特に秋にむけて新築中の今、家の計画にも時間を取られ、余裕がない。
犬や猫の食事や散歩やトイレの世話や最低限のことはしても、
甘えん坊のるぅくんたちを十分かまってやる余裕はなかった。
そして、近所の猫を嫌う人のことも頭にあった。
今度の引越し先に、猫を嫌う人がいたら、喧嘩にならないか心配。
新築の家の壁紙や床にキズをつけられるのもつらい。
トイレを失敗したりなんかしたら、つらすぎる。
それから他にも何かきっかけがあったのだけど、
不思議とそれは思い出せないのだけど、
とにかく、そういう、自分の身勝手な理由で、るぅくがいなくなればいいと思ってしまった。
もちろん、捨てようとかそんな気持ちはなかった。
大切、かわいいという思いも勿論あった。
でも、私の中の身勝手な部分がそう思った。

そう思って何ヶ月もしないうちに、るぅくんは死んでしまった。

後悔、懺悔、ごめんなさい。

大切だったのに、大好きだったのに、
自分の身勝手でいなくなればいいと思ったりして、
それがるぅくんには伝わったのかなぁ。
そして、私より大人だったるぅくんは、そっと身を引いたのかもしれない。
ごめんね。情けない飼い主で。

亡くなった翌日に連れて行った火葬場で。
何度もるぅくんをなでて、何度も顔を見たけど、
もういまさら、なでてもるぅくんは、戻ってこないよね。
るぅくんを焼く火の音がごぉーっと聞こえた時、どうしようもなくつらかった。
その音を耳をふさいで消したかった。

猫の白血病は、予防注射がある。
それをしていれば、るぅくんは死ななかったかもしれない。
小さい頃はしていたのだけど、
今まで飼っていた猫に注射をするという習慣のなかった私は、
なくても大丈夫だろうと思ってしまい、何年もさぼっていた。
病気の予防をしてやらなかったことも、
何も悪いことしてないるぅくんに、
自分勝手な都合で、いなくなればいいと思ってしまったことも、
私は自分がしたことを許せないでいる。

るぅくんを見送りに行く時、
山の上の方に行ったのだけど、
満開の桜が綺麗に花吹雪になって散っていて、とても綺麗だった。
るぅくんは、こんな私に最後までこんな綺麗な物を見せてくれて、
いい子だったなぁと思ったら、余計に悲しかった。

ありがとう、るぅくん。
ひまわりちゃんには、るぅくんは、お月様になったと話しました。
ひまわりちゃんに、今日、るぅくんはどこに行ったの?と聞くと、
「おつきさまになった、上(にいる)」と言ってた。
病気で苦しい思いをさせてしまった、
私の思いを感じていたのなら、気持ちも辛かったでしょう。
どうか、お空ではどんな辛さからも解放されて、幸せにいてね。
たくさん食べて、温かいところで眠って、たくさん遊んで。
できれば、お空から私たちのことを時々は思い出してください。
ありがとう、ありがとう、幸せな思い出を。

そして、本当にごめんなさい。





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Last updated  2007年04月18日 22時59分41秒
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