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SEKAINOOWARIのSaoriさんが書いて話題になっている小説「ふたご」を勧められて読みました。 Saoriさんと、ボーカルのFukaseくんをなぞらえた2人の青春時代?を書いていて、 たぶん、本当にこんなだったろうなーと思える内容でした。 中学高校でも、今の彼を彷彿とさせる言動。 まさしくアーティストなのに、 まだ何者でもない自分の状況や社会に適合できず、悩み、苦しんでいるのが手に取れるようにわかるし、 また、そんな彼を好きな彼女の苦しさ、 「大切な人を大切にするのがこんなに苦しいなんて」 も痛いほど伝わってくるのです。 プラス、天才のFukaseの言動から、ことあるごとに自分の平凡さに気づかされ、 彼との差をつきつけられる彼女の不安な心。 読み進めながら、ああ、主人公の気持ちがわかるな、 私も、かつて学生時代、 Fukaseくんのような男の子が友人にいたことがあって、 私は、好きにはならなかったけど、 彼の話や行動はどこか他の人とは違って面白く、 やはり天才だけに、普通の学生生活には適合しておらず、エキセントリックで、 彼の気分でみんななんやかんやで振り回され...てたな。 夜行性の彼につきあって、 夜ファミレスでオールして、彼の話を聞くのは眠かったけど、楽しかった。 だけど、彼から呼び出しがかかるたびに、 「彼みたいな人が、なぜ私達と遊んでいるんだろう。 彼が面白いと思うモノを私は何1つ持ってないのに、なぜ彼は私といるんだろう。」と不思議に思ってました。 実は、彼は、今やエンターテイメントの一部の世界で名のある人になっていて、 彼の書いた記事やインタビューを雑誌で見た時には、 「ああ、彼は才能の人だったから、こうなって当たり前だろうな。」と思ったぐらい、 私達とはかけはなれていて、レベルの差も歴然としてたんですよね。 なんとなく、小説のFukaseくんとかぶるイメージ。 なので、Saoriさんの焦り、不安もわかります。 さらに、彼女の場合は、Fukaseくんのことが好きだったから、なおさらですよね。 と、いちおう、小説を読み終わり、 その本を勧めてくれた友人たちと話をしていました。 私が「Saoriさんの気持ちがわかったよ。 私って、まさしく、Saoriさん側の人間なんだよね。」と言うと、 友人が2人とも、 「え? 132cafeさんって、どっちかっていうと、Fukase側の人だと思うけど。」 なんていうので、びっくり。 私、あんなめちゃくちゃな感じじゃないよ...? なんだけれども、ふと、昔を思い出した! とある昔のボーイフレンドや、それに近い人達には、私、Fukaseさん的だったかもナ~。 いろいろ無茶を言ったり、振り回したりしてたし、 基本的には「どうせ、この自分の気持ちは彼らは理解できないだろうから。」 という気持ちがベースの行動だったから、 彼らにとっては、私はかなり予測不可能な人だったんじゃないかな、と。 だけど、 その頃の私も、かなり彼らを必要としてて、 たぶん、若さゆえの不安定だったのかな? 今となっては、なぜあんな心の状態だったのかわからないけど、 彼らが一緒にいるだけで、その時間だけはいろいろ考えなくてすむ、みたいな。 逆に、振り回していながらも、 依存してたのは、こっち側だったんじゃないかな。 なんとなくFukaseさんや、その学生時代の才能の彼の気持ちが、 その立場から考えるとわかる気がするのです。 思うに、自分の性格や傾向っていうのは、 時代によっても変わるし、 あとは、相対的なものっていうか、その人といると自分のそういうところが出てくるってことで、 自分の思い込んでる自分なんてのは、自分のほんの一部なんじゃないかな。 だから、いろんな性格の登場人物の出てくるドラマ、 その全登場人物を自分1人で、時を変え、相手を変え、シチュエーションを変えて、 演じることに似てますね。 人生を通じて、みんな1冊の小説のストーリーを1人で全部やっているっていうのかもしれないな、 と考えた本だったのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.01.26 12:13:56
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