●あいのことば
●聞きたい ≦ 言いたい●今月から歯列矯正を始めようと、歯医者さんに行った。そちらの先生はご自身の後輩のお父様(歯科医師)を大リスペクトしており生涯をかけて歯列矯正理論・方法論を探究している、先生曰く“歯列矯正業界の流れを変える大功労者”であるそうだ。私は正直半分「はぁ~(゜_゜゚)゚。」と言う感じなのだが、先生が熱く語りたくなる程素晴らしい方なのだろう。生涯を研究に注ぎまくっている大天才の大先生が 仕事が手に付かなくなった事があった。奥様が亡くなられた事である。大先生と奥様なんと3歳からの付き合い。ほぼ人生を一緒に過ごした奥様を亡くしたショックは量りかねるモノがあるだろう・・・・。自分の半身、仕事に人生をかけているような方なら言葉に出さなくてもその存在の重要さが亡くなってどんなに重いものだったのか・・・知らない先生だが気持は深く察する事が出来る。●ご夫婦のどちらかが亡くなって、どちらかが残る場合亡くなった相方の故人様に対してリアクションが大きいのはやはり女性である“ 奥様 ”悲しみをかみ締めるというよりは、表現豊か(?)である。思い出話をはじめたり、怒ってる?(~_~;)と思いきや実はショックのあまり茫然自失だったり、取りすがって泣きついたり・・・・。感情や気持を素直に表現する事は多いものだ。不慮の事故でご主人が亡くなり、1日目処置・メイクに伺い2日目納棺に伺った。1日目腰まであったロングヘアーの奥様だった。2日目ロングヘアーの奥様はザックリおかっぱ奥様になっていた。「この髪を主人の手に握らせてください」ご自身の身代わりに・・・ということだ。またある故人様は吊死であった。一番下のお子様はまだ小学1,2年生と言った感じの女の子。奥様は取りすがって泣くばかり。ご親族の前でも構わず故人様に“長ーいキス”をされていた。渾身の想いとはこういう事なのだろうか?帰り際、奥様の変わりに玄関まで見送ってくれたのはその女の子「おとうさんのためにありがとうございました」と泣きながら言われたのがすごく辛くて悲しかった。『この子は死の意味を分かるのか?』『自分の言っている事、置かれている状況を立場を理解しているのか?』女の子は男の子よりオシャマというか普段の大人の行動を見て真似て、そのまま大人ぶるところが可愛いところでもあるのだが・・・そのときばかりはひどく悲しく映ってしまった。故人様に取りすがる奥様のほうがもしかしたら正常かもしれない。この小さな子の心にあまり深い傷が残らないように祈った。●男性は黙って悲しむ事が多い。葬儀の場でも平静を装うことが多い。自分ひとりの胸のうちに思いを込める事が多いのかもしれない。たしかに中高年で自殺される方は圧倒的に男性が多いのもうまく気持を表現できない事の表れかもしれない。逆に女性は悲しみも喜びもその感情は隠さない。何事も気持は言葉ではっきり聞きたい!確認したい!生き物なのかもしれない。それは“相手の言葉も自分の言葉”も「声に出して耳から自己確認」しているのかもしれないが“言葉に頼っている”うちは甘いのかな~?と思う事もあった。●ご主人が亡くなられた。喪主はとても品のいい奥様。年の項で言うとお二人とも80代を超えたような人生の四半世紀を供に過ごされたご夫婦。私はその奥様が故人であるご主人に告げた言葉もいまだに忘れられない。「 あなた 今までありがとうございました。私、とても幸せでした。 」涙はない。けれども、とても穏やかな心からの言葉。不適切かもしれないがとても感動した。故人様へは悲しみの気持が先行してしまって、意外と故人様への“感謝の気持”って言えないものなのだ。お互い多くは語らない。静かに穏やかに苦楽を供にしたご夫婦の生活が目に浮かぶような、そんな言葉だった。自分だったら長年連れ添ったとした亭主にそんな風に言えるようになるだろうか?自分もそんな風に尊敬しあえる夫婦になりたいものだと心からそう思った。●「気持はわかってるつもりだけど、言葉に出してもらいたいの!(><)」なんて女性は言う。私もそう思う(~_~;)たしかにあまりにも何も言われなさ過ぎると“わかってるつもり!”の相手の気持が不透明で分からなくなってくる(気がする・・・)言葉でいちいち確認しないのが『 日本人として生まれた民族の基本の習わし』(いいところ?)なのか?と思わなくもないが・・・言葉で確認したい!と言っているうちはまだまだ“青い”のかもしれないとも思う。色んなカップルや夫婦関係があって、付き合いの年月が長くても短くても心のどこかで“感謝の気持を常に共感”し合える様になることが大切なんだよね・・・と反省もする。そう、ふいに何が起こるか判らない訳だし。そしてそんな風に思える夫婦生活を送りたいものだ・・・と考えるバレンタイン直前の夢見る負け犬U^ェ^U;なのでした。