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テーマ:ママの気持ち(578)
カテゴリ:サキのあゆみ
「ママー!一人ぼっちはイヤだよ!!!」
「夜はみんな寝ていて、お友達が誰もいないよ!」 娘のサキ(小5)に揺り起こされ、時計を見ると夜中の12時半でした。 こうして眠って30分後に、私は再び布団から這い出しました。 最近、気持ちが不安定なサキは、真夜中に私が寝てしまうと、大泣きしながら起こします。寝る時と目覚めた時に私がいないと、激しく泣いてしまうのです。心が大きく揺れています。 私はぼんやりした頭のまま、そっと娘を抱き寄せて、 「だいじょうぶだよ」 と言うのですが、娘は 「ママ、どうしてサキはこんな風になっちゃったの?どうしてみんなと同じように夜眠れないの?」 と、ポロポロ涙を流すばかり。 しばらくして気持ちがようやく落ち着くと、今度は 「サキはママがこんなに疲れてるのに、迷惑かけてばっかり。ごめんね、ママ」 と、また泣きじゃくります。 気持ちが優しく繊細な分、いろんなことに気がついて自分を責めてしまうようです。 (毎晩、真夜中にこんな風に泣いている子供が、いったい何人いるのかな?) そんなことを考えながらも、睡魔が容赦なく私を襲ってきて、まぶたは今にもくっつきそうになります。 こんな時(私ってダメだなぁ~)と、とっても落ち込むのです。 でも、ママの大好きなサキ、 そんなに自分を責めちゃダメだよ。 まだ11年生きただけなのに、自分のことが嫌いだとか、ダメだとか、そんな悲しいこと想わなくていいよ。 悲しい涙をそんなにいっぱい流しちゃダメだよ。 (このままだと、サキは生きることさえ諦めてしまうんじゃないかな) ふとそんな不安に襲われた私。 それほどサキの悲しみは、深いものに見えました。 「サキ、ママはちっとも迷惑なんかじゃないよ。誰だってこんな夜中にひとりぼっちは寂しいよね。ママだっておんなじだもん。サキはね、生きていてくれるだけでママを幸せにしてくれるんだからね」 ・・・こんな夜は、朝がもう永遠に訪れないような気がします。 ようやくサキの目から涙が消え、私の頭もすっきり目覚めると、「お腹がすいた」と言うサキに、私は食事を用意し始めました。 ふと見ると、テーブルの上に算数や国語の教科書が・・・。夏休みから一度も開こうとしなかった教科書。まだ一度も開いていなかった(下)のピカピカの教科書たち。 (一体、どうしたのかな?) 「サキ、ちょっと勉強してみる?」 と聞くと、小さく頷くサキ。 「そう。じゃ、ママが教えてあげるね♪」 慌ててコーヒーを飲みながら時計を見ると朝の4時すぎでした。 それから算数の「三角形、四角形の内角の和」の説明をし、問題を少しやってみました。国語は教科書の最初に出ていた物語を読み聞かせ。 ほんの30分くらいの時間、解けた問題もほんの少しでしたが、もう勉強することに疲れ果て、すっかり諦めていたサキが自分から教科書を開いたことは、とても大きな一歩のような気がしました。 「ねえサキ、こんな時間に勉強している親子なんて日本じゅう探したって、きっとたくさんは見つからないと思うよ」 「それもそうだね」 「サキとママでみんなの夜の時間をもらっちゃって、贅沢に使わせてもらってるみたい☆ママ、こういうの、なかなか楽しいよ♪」 (いや、ほんとはすっごく眠いんだけど。ちょっとやせ我慢!笑) 「ママ、サキはママの子供で良かったよ☆」 「ほんと?ママもサキがママの娘になってくれて、ラッキーだったよ」 (ちょっと照れちゃうけど、やっぱり嬉しいな♪) それから2人でご飯を食べ、絵本を読んで、サキは7時頃ようやくヒデキと入れ違いに眠りにつきました。 サキは今も大きな寝息を立てて眠っています。 サキ、生きていこうね。 せっかく授かった命だもん、大切に生きていこうね。 何かができる、とかできないとか、そんなこと考えなくていいよ。 みんな何かができて、何かができない人ばかりだもん。 おやすみ、サキ。 ぐっすり眠ってね☆ ひなたまさみ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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