最近、息子ヒデキ(12歳)が、大きな問題に頭を抱えています。
それは…
母親のことをどう呼ぶか?
これまでヒデキはずっと、私のことを
ママ
と呼んでいました。
ところが中学生になろうとしている今、
ふと周りを見ると、
もう誰も
ママ
を使わなくなっていることに気づいたわけです。
「アメリカじゃ、大人になってもMomって使ったりするんだから、
ずっとママでもいいんじゃないの?」
とは言ってみたわけですが…
ヒデキが小柄で可愛らしいタイプの子だったら、
まだおかしくないのかもしれません。
ところが身体が大きく、仲間うちでは「番長タイプ」の子が「ママ」では、実際、格好がつかないんですね(笑)
もうだいぶ前から、ヒデキは友だちとの会話の中では私のことを
母さん
と呼んでいたようです。
問題は、私を直接呼ぶときです。
私に面と向かって「ママ」とば呼びたくないけど
「母さん」と呼ぶのはまだ照れくさいようで…
特に仲間の前では
うっかり「ママ」とは呼んでしまわないように必死で頑張っている様子が、なんとも可愛らしいわけです。
「ちょっと」
「え?誰に言ってるの?」
「ん」(あごで私を指す)
「何それ?
誰か?って聞いてるんだよ」
「だから、あんた」
「あんた?
あんたって誰?」
「お前のことだよ」
「親に向かって
お前って言うな」
先日は、娘のサキが笑っていました。
「あいつ(ヒデキ)が電話してきてさ、
たぶん友だちがそばにいたんだと思うけど…
ねえ、あの人は?
だって」
「あの人?
それ、ママのこと?」
「でしょ。
あいつ、ウケる 」
こんなことになるなら、
最初から「母さん」と呼ばせておけばよかったかな?
ヒデキの悪戦苦闘はまだしばらく続きそうです。
あ、ちなみに娘の方は、中学生になってから私のことを
まさみさん
と呼ぶようになりました。
やっぱり、あるとき
「ママをやめよう」
と思ったそうで、
買い物の途中で
「お母さん」
と呼んでみたものの、私は気づかずスルー。
そこで、絶対に無視されずにすむ呼び方を考えた挙句、
「まさみさん」
と呼んでみたら、すぐに気づいて
「なあに?」
と答えたんだ、とか。
サキの場合は、もうこの呼び方がすっかり定着していますが、
この他人行儀な呼び方のおかげで
「サキちゃんのお母さんって、
ほんとのお母さんじゃないんだよね?」
…私には、後妻疑惑が浮上しているようです(笑)。
子どもたちが大人になるまでには、
越えなきゃならない小さなハードルがいくつもあるんですね。
ひなたまさみ