金曜ロードショー平成狸合戦ぽんぽこを見ました。

多摩丘陵に暮らすタヌキたちは、宅地造成で住処を追われそうになる。
人間たちに対抗するために、「化け学」を特訓して脅かそうとするが、ことごとく失敗。

見所は、四国の伝説の古タヌキたちを招いての妖怪パレード。
妖怪てんこもりじゃないですか。
なんで今まで見ていなかったんだろう、この映画。

京極さんあたり、いろんな怪異が、どんどんタヌキの仕業に、
まとめられてしまっているという話もありましたが。
それさえせず、小ずるい人間たちは、妖怪パレードはテーマパークの宣伝活動だった、ということでまとめようとする。

絶望したタヌキたちは、最後に総力を結集して、緑豊かだったころの風景を再現してみせる。
人間たちは、タヌキとも共生できる、というのをウリに、ニュータウンに緑を少し残す。
が、充分でなく、タヌキたちはひっそりと片隅で暮らし、
また、化け能力のあるものは、人間に化けてストレス過剰の生活を送るのだった。

皮肉がこめられたラストでございました。


こどもの頃、夏休みは農家の親戚の家で過ごしました。
とうもろこし畑が大きな道路に面していて、畑でもいだとうもろこしを、
その場で炭火で焼いて、道行く車に売っていました。

その畑に、おおきなカゴが出現したことがありました。
夜中に畑を荒らすタヌキがいるので、つかまえたとのことでした。
初めて間近で見るタヌキは、思ったより痩せていて、鋭い牙を持っていて怖かった。
野生の動物でした。

あのタヌキはその後どうなったか覚えてません。
でも、もともとタヌキが棲んでいたところに、勝手に畑をつくっただけだよなあ、
とこども心に思ったのでした。