皆さんの責任ではありません。
むずかしいですね!やっと読みました~組織、というものがいったい何なのか、それを学ぶところから始めなければならないようです。 マリィ ジョー ♪さん 申し訳ありません。スターリンの長い長いまくしたてを全文引用してご披露すれば、少しは理解がいただきやすいのでしょうが、私の述べているのはダイジェストにもなっていないですから、むずかしいのはけして皆さんの責任ではありません。実は、HGウエルズが「社会主義の前に組織あり、なのですから。それは何にもまして重要な事実である。組織なくしては、社会主義も単なる空中楼閣にすぎません」といっている部分は、予想外に斬新な視点だと思われたからです。本来ならば、マルクス主義にかかわりのある筈だったスターリンの方が社会改革にむけて党派-党-機関-英雄的個人にいたる社会運動の細部にいたる造詣が深くて当然だという気がするのですが、現実には思想が外化して世の中に働きかけ、社会の骨格をかえてゆくというイメージについてはむしろSF作家だったHGウエルズの方が格段にたけていたような印象が湧きました。阪神タイガースが優勝したようですが、あのチームにしても金にあかして選手をかき集めたというゆうような「組織」だとは到底思えません。あのチームこそ、いかに人間の集合がただの集合にとどまらず魔法のような関わりかたで「組織」に化けるということの重要さを示す典型だという気がします。岡田監督の前に、2年前箸にも棒にもかからなかったようなチームを優勝に導いた星野仙一が与えた影響はわたしには壮絶に凄いという印象があります。人を優秀にするのも、腐った無気力な人間の集まりにするのも、すべて英雄的個人にかぞえあげるべき指導者の采配力に結果大きく依存するものだと思わずにいられないですね。HGウエルズが、「組織」が大事だと述べる論の筋道とけっして矛盾しない。そんな風に思います。まさに「組織が大事だ」と知りぬいた個人の力が歴史に姿をあらわす局面で英雄的個人が大きな真価を示す瞬間だからです。ここでHGウエルズが述べている「組織」という言葉は、われわれが日常でもちいている組織という言葉の対極的なほどの意味上で逸脱があるという気がします。今期優勝した阪神タイガースは、あのほぼ同じメンバーで万年最下位だったとしてもわたしにはなんの不思議ではなかったです。ふだつきの最下位チームが、なんと優勝してしまう。この劇的な差異に、「歴史における個人の役割」がいかに大きなものであるのかを痛感するわけです。