薄い膜でなんでも作れてしまう。
希ガス元素の一つ。常温、常圧で無色、無臭の気体。希ガス元素のため不活性である。融点は摂氏 -189.2 ℃、沸点は摂氏 -185.7 ℃(融点、沸点とも異なる実験値あり)。比重は、1.65(-233 ℃ : 固体)、1.39(-186 ℃ : 液体)、空気に対する比重は、1.38。固体での安定構造は、面心立方構造 (FCC)。空気中(地表)に 0.93% 含まれているのでアルゴンは空気を液化、分留して得ることができる(酸素の沸点が近いので、これとの分離が少々面倒)。 空気中にアルゴンが存在するのは、自然界に存在していたカリウム 40 が電子捕獲によってアルゴン 40となったためである。希ガスの中では最も空気中での存在比が大きく、空気を構成する物質では第2位の酸素の 20.93% についで第3位の 0.93% である。第4位は二酸化炭素だが、現在得られる資料では 0.03% でありその差は大きい。最近、アルゴンガス屋の手先のような業務で奔走している。アルゴンガスなんて、なじみなさそうだが大気中に結構多いという点。便利なガスだと思う。実は、これが我々の生活に思わぬところで貢献してくれている。一生懸命仕事をして、我々の社会の縁の下で力持ちしてくれているのである。最近は、メッキになりかわって金属などの薄膜はアルゴンガスがつけることが増えている。メッキのように環境への負荷を与える工程が少なくて済むからだ。電圧をかけて電子流を飛ばしていると、電極から金属電子が飛んで膜をつくることが発見されてから新しい技法になった。その際、アルゴンガスが手助けする。金属にのめりこむほどぶつかって金属をたたき出すのだ。このワザが、パソコンのモニターや液晶テレビ、そして携帯電話を作るときに使われている。調べていると非常に面白い。奥の深い技術だ。