中秋の名月
生徒が「満月がきれいですよ。」というので外に出てみると、残念なことに夜の空は黒く小雨が降っていて綺麗な十五夜は見れなかったのですが、帰宅するときには雲もなくて、綺麗な満月を拝めましたね。月をなほまつらむものか村雨の晴れゆく雲の末の里人やはり月をまっているのかなあ こちらはもう晴れてきたけど、村雨を降らした雲が行く先で 月が出るのを待っている里の人はなどと新古今和歌集の歌のような心境で眺めていたら、次女から、団子を買ってきてというメールがあった。月もきれいだけど、土星も見えるよ、と感動している。肉眼じゃ土星は無理でしょう。望遠鏡で見たことはあります。それはともかく、中秋の名月の頃に、団子を月に届くように高く積み上げてお供えするのは、平安時代に中国から伝わった風習のようです。農作物の豊穣を祝って行うようです。紫式部日記や枕草子を読んでいると、当時は中国から伝わった物が多いですね。漢詩を読めるひとが中国の文化を取り入れています。平安時代の目新しい文物は、ほとんど中国由来です。現在の習慣風習などはこのころに由来するものが多いと感じますね。明治期の日本が西洋の学問、文化をしきりに取り入れたのと同じようです。昨夜の親戚筋は、団子が作れなかったり、買えなかったりで、その代用品として、ジャガイモの団子とか、肉団子など工夫を凝らしていました。我が家は結局スーパーの残りもので月見団子と相成りました。2歳になった孫娘は団子作りのお手伝い。