|
カテゴリ:カテゴリ未分類
兵庫県、JR加古川駅から単線の加古川線に乗り換えて一駅行くと、無人の日岡駅です。 駅から日岡山公園のわきを道なりに東へ徒歩15分ほどで、加古川刑務所の塀が見えてきます。ここは、市原刑務所と並ぶ「交通刑務所」として知られています。 昨日からの2日間、刑務所の活動を広く社会の人々に知ってもらうための「矯正展」が開催されていました。刑務所の敷地内にテントを張って、軽食の模擬店や受刑者が社会復帰・職業訓練の一環としての作業により製作した家具・革製品などのバザーをしているのです。 毎年ここで開催される矯正展。よく知る人は思しきテント前に列を作り、開場まもなく完売となる人気の品物もあったようです。 おにいやんの目当ては、施設見学。 「所内見学申込書」に氏名など記入した後、時間を区切り、約20人単位で刑務所内を見学させてくれるのです。面会室、作業工場、体育館など職員の説明を聞きながら回りました。 刑務所は一般社会から閉ざされた所に違いありませんが、屋外も屋内も小さなゴミひとつ落ちておらず、まさに別世界の感があります。 また、塀の中の施設は二重扉で仕切られ、職員各自の暗証番号と指紋読みとり装置によって、厳重にドアの開閉が管理されているところなど、刑務所ならではの設備です。 さすがに、房は見学対象外。受刑者の人権(プライバシー)に配慮してのことでしょう。 じつは、「交通刑務所」という特別な刑務所があるわけではなく、窃盗、覚醒剤、強盗強姦など他の罪名で収容されている受刑者とともに、この施設内に収容されています。「交通事犯」の受刑者を対象にした「交通区」という部門が独立して設けられ、交通安全教育など特別のカリキュラムが組まれているというわけです。 平成18年4月現在の収容者、1288名 うち、交通事犯受刑者、240名 道路交通法違反者(無免許、飲酒)、80名 危険運転致死(飲酒、高速度、赤信号、妨害)、39名 業務上過失致死、86名 業務上過失致傷、35名 平均年齢、39.0歳(一般の受刑者44.4歳) 説明コーナーの一角に、月刊の所内誌、『復帰台』が展示してあり、連綿と受刑者の手記がつづられていました。 加害者・被害者と、それぞれの側の家族や友人・知人・関係者の人生にのしかかる交通事故という出来事。 近頃、にわかにマスコミに取り上げられるようになった交通事故や違反事件ですが、ワイドショーの短い時間で簡単にコメントできるような事ではないと感じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|