ホスト国「もてなしの心」
職場の部下と夕食を渋谷でとったあと、自宅に帰って何気なく携帯電話をみると、着信履歴が数回あった。不審電話じゃなさそうなので、掛けなおした。相手は、サミットで来日中の教え子であった。十数年ぶりの再会になる。学生時代の彼は、ひょろっとしていたが、現在は、身体が2倍くらいの大きさになっていた。アジア人と構造が違うのだろう。筋肉もりもりで体脂肪5~6%だそうだ。今回の来日目的はあえて聞かなかった。 サミットでの日本の対応を欧州人の目で見ていた。まず、日本はホスト国として問題が多いとの事。例えば、日本があまり好きではないフランスの大統領や夫人に対して「何わがまま言っているんだ」といった様な態度をとり、報道される。また、米国大統領夫人が個別の車を要望した時、「理解に苦しむ」と政府関係者が発言した事が漏れ伝えられて報道されてしまう事などを上げていた。一国でもマイクロを拒否したなら、どんなに警護が大変でも全員個別の車にすべきであって、エコを理由にするなどご都合主義で、お笑いだよとの事。ホストは、ゲストの行動の理由なんてあえて聞くなってことらしい。それが、欧米のマナー?また、フランス大統領夫人や米国大統領夫人を貶めるような報道をされるように情報をマスコミに流しているいわゆる政府関係者は、国際感覚(たぶん欧米流の)がない田舎者との事。ディナーが豪華だと叩かれても日本政府が責任を負うのと同じ様に、個別の車で移動して受ける責めも日本政府が負担すべきで、それをゲストの責任にする事こそ、「東洋のさる」と思っているフランス大統領の考えどおりだそうだ。ロシア大統領に対する福田首相の「自分よりも低身長」といった事もロシア側に流れており、品がない事と、情報統制はどうなっているのかとの疑問もでた。全て部内関係者から報道機関に流れているのだろうと。報道機関が独自に調査して得た情報だったら、それは仕方ないが、関係者が意図的に流した情報だから日本は極めて情報に対してだらしないし、自覚がない者(下品でマナーのかけらもないさるとの表現)が上層部にいるんだろうとの意見だった。 今回の日本の対応は、北京オリンピックで中共の対応と比較されるだろうとの事。かれは、超エリートで将来は国を背負って活躍する事を期待される人物だが、日本をこういう風に見ていた。斜陽国日本。明治時代、旧憲法下での皇族、華族が多かった時代でもこの様な対応をしただろうか?「国の品格」って、こういう風に評価されるのか・・・・。