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　銀行の駐車場周辺の道路が混雑するので、銀行に用事のある時は200メートル手前のスーパーの駐車場に停めて、帰りに買い物して帰ることにしている。

　今日も同じように銀行から歩いてスーパーへ行こうとしていたら、正面から来た車が急にスピードを上げて向かってきた。このままだと轢かれると思い咄嗟に横の駐輪場に入ったら、車は進路を変えて道の反対側へ寄って、自転車に乗った人をはね飛ばし、自転車の車体を引きずったまま標識もなぎ倒してしばらくしてから止まった。酔っ払い運転か、無差別殺人かと思うくらいの暴走だった。

　自転車に乗っててはねられた女性は、道の横に倒れて頭を押さえている。しばらくして起き上がれて道の脇に移動できたので、命に別状はなさそう。すぐ傍にいた人が携帯で救急車を呼んでいた。私はもう呆然としてただ見ている状態。運転手が降りてきたので見たら60代くらいの男性だった。酔っているわけでもイカレているわけでもなさそうだった。

　間もなく救急車と警察の車が到着。事故の一部始終を見ていたのは、どうやら携帯で救急車を呼んだ人と私くらいのようで、車の動きやら事故の場所などを警察官に説明し、自分の連絡先を言ってからその場を離れた。もう足ガクガク。銀行を出た時、駐車場から出てくる車に道を譲って立ち止まっていなかったら、轢かれていたのは間違いなく自分だったから。

　その後、ボーっとメモを見ながらスーパーで買い物をしたが、メモがなかったら何買うのだったか思い出せないくらいだった。そして帰り道、車を運転するのがこれほどイヤだと思ったことはない。

　おそらく、その車はアクセルとブレーキを踏み間違えたのではないかと思うのだが、普通なら、すぐに気づいて止まるはずが、すごく焦ってハンドルを切っちゃったのかもしれない。もしかしたら正面に私が見えたのでハンドルを切ったとも考えられる。そしたら自転車をはねてしまったのかも。
　
　自分もアクセルとブレーキを踏み間違うことはあった。思い切り間違えたのは教習所の所内。もちろん教官が横でブレーキを踏んでくれたから何もなかったけど、その時に、
「いつもアクセルのところに足を置いていると、咄嗟に止まる時に間違えてアクセルを踏んでしまうから、加速しない時は大体ブレーキの方に足を置くように」
と、注意されたのを覚えている。歩行者である時も運転手である時も、明日は我が身と思って気をつけなくては。