空想
北欧のスウェーデンの切り絵作家の女性(70)がテレビで出ていた。とても空想好きで、素敵な切り絵を作っている。素敵な庭の花や植物が好きなように自由に生えている。なんて素敵な国なんだろう。ウットリしてみていた。その女性が「私は地に足をつけて現実に浸るのが嫌なの」そう言っていた。優しいご主人と庭に出て、遊びに来る鳥たちと話をして、花を摘み、その花でジュースを作り、自然に溶け込んだ素敵な生活をしている。そして、ふと真っ白い紙とハサミを手に持ち、切り絵を始める。彼女の頭の中では、自分が猫になったり、いろんな生き物になって妖精たちとダンスをする。その様子を切り絵にして、薄い絵の具を何度も重ねて色を付ける。作業の間中は他に何も考えずに集中しているという。本当に楽しそう。私はこの切り絵作家の70歳の女性を見て、「あ、いいんだ!」と思った。私もよく頭の中ではいろんなものが見える。空想している時は、想像もしていないようなものがたくさん出てくる。そしてどこかで、その空想や想像力が本当はかけがえのない、無くしてはいけない大切なものであるともなんとな-く知っていた。現実に生きていると、実際に人からいろいろ言われることもある。空想なんてしてはいけない、そんな風に思うこともあった。だから人には話さない。話すと否定されて壊れてしまうから。自分が体や心で感じることは、とても貴重なことだと思う。本当はここにたくさんの情報が詰まっていることに気が付いたのは数年前。感じること、思うことに定義なんてない。感じたことを信じるのは勇気がいることだけれど、大切なのは、その情報が間違っているか正しいかではないんだよね。どこかの凄い人が話すからそれが正しくて一般人の有名でも何でもない私や人が感じたことを話すのが「憧れから物を言っている怪しい」というのでもない(笑)そんなことに定義はない。というか、そんなことにこだわることも必要ないかなってその女性を見ていて思った。