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2004/09/23
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カテゴリ:アタリ。
ピリッ!



『あっ痛っ!』


たまに
左耳に空けたピアスが痛む時がある
左耳しか空けてないピアス



この時期になると
必ず痛くなる

まるで
いい加減な俺を叱るみたいに





『アイツが怒ってるのかな・・・・』






あの頃は
いつもアイツに怒られてたっけ


『クーちゃん!喧嘩ばっかしちゃダメ!!』

『クーちゃん!飲んでばっか!たまには私と遊んでよ!』

『クーちゃん!もう私知らないからねっ!』


そんな口煩いアイツが
正直うるさいと感じた時もあった
正直ウザイと感じた時もあった


でも


最後には
俺が謝って・・・
それを許してくれるアイツがいて
なんだかんだと
いつも二人仲良くしてたっけ・・・



あれは
忘れもしない俺とアイツが17の夏の終わりに


『クーちゃん私右耳にピアス空けるからさ
   クーちゃん左耳空けてお揃いにしようよ♪』


『嫌だよ!ピアスなんて女じゃないんだから!』


『これからは男の子だって空けるよ!
     ね?ね? お揃いで空けようよ~♪』




『絶対に・・イ・ヤ・だっ!!!』




今でこそ
男でピアス空けてるのなんか珍しくないけど
20年以上前の
俺が17の頃の仙台じゃ
ピアス空けてる男なんか見たことなかった
空けてる奴もいたかも知れないけど
17の若造の俺には
アイツのお願いより


【カッコ悪い】って感情が先走り


あんな風に断ってしまった




『クーちゃんのバカ!』



いつもの口喧嘩がはじまり
いつものようにバイバイして
いつもと変わらない一日の終わりだと思ってた
そして
明日も・・・
いつもと変わらないアイツの笑顔で


『クーちゃん!おはよ~♪』


いつもと変わらない一日が始まると・・・・






そう

思ってた・・・・。







その日の夜
俺はいつもの仲間たちと一緒に
夜の街を遊び回ってた


『また・・・アイツに怒られるな~』


そんな事
考えながら・・・


その時だった
アイツの弟が血相変えてやってきた



『クズ先輩探しましたよっ!』




今と違って
携帯なんかなかった時代
連絡を取るのは家電話のみ
その家自体に
俺はあまり居なかったから
皆が俺に連絡取るのは
一苦労だったと思う


『どうしたの?お前こんな時間に?』


『とにかく一緒に来てくださいっ!』


『はぁ?意味わかんねぇ~よ!』


『とにかく一緒に来てくださいっ!』



かなり慌てていた弟の姿に
ただならない雰囲気を感じつつも
落ち着かせようと
ゆっくりと
優しく
聞いたと思う


『そんなんじゃわかんないべ?どうしたのや?』


『姉貴が事故っちゃって・・・今病院なんです・・・』


今にも泣きそうな弟を見て
事態を把握した俺



『どこの病院よ?!』


『○×町の救急病院です・・・』





その後
どんなルートで病院に行ったのか
憶えていない
ただ
その頃は
バイクで転んじゃ
その病院に行っていたから
場所だけは知っていた


青ざめる弟を
後ろに乗せて病院に着くと
アイツのお母さんが居た



『クズ君来てくれたんだ・・・あの子も喜ぶよ
        ・・・・・ありがとう・・・・・・』


『どうしたの?なんでアイツ事故ったの?』







泣きながら
お母さんが教えてくれた


今日俺と別れてから
一旦は家に帰ってきた事
着替えて外出した事


お母さんの『どこ行くの?』の問いに
アイツは『買い物してくる』と答え



その買い物帰りに
事故が起きたらしい事











その買い物袋の中には
シンプルなシルバーのピアスが入っていた事・・・。








あの頃の
アイツには、
もう2度と逢えないけど・・・





俺の左耳には
今もあの頃のピアスが光ってる







あの頃の
アイツには、
もう2度と逢えないけど・・・




だって



だってね



あんな風になったんだもの
そんな風になったんだもの
こんな風味になっちゃったんだもの








小さい







今では2児の立派な母だ







しょうがないじゃん
しょうがないしょ?




この画像落ちがマイブームなんだから。





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Last updated  2004/09/24 04:35:37 AM
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