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2016.08.17
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カテゴリ:今日の話
DSCF7162.JPG
(2016.8.12  田沢湖)
 
 
遊覧船に乗り、出航前に撮りました☆
 
 
 
旅行の後、初出勤すると
 
長く入院していた二人の患者さんが
 
急変してICUに入っていました。
 
一人の患者さんは、16日の未明に静かに永眠されました。
 
 
今年の春ごろ、ご主人が入院され
 
一時は向かいの病室にご夫婦がいました。
 
その後、ご主人は他の病院に転院しまもなく亡くなりました。
 
ご主人が亡くなってすぐ、奥様も状態が悪くなって心配されましたが
 
回復し、リハビリを受けたりしていました。
 
8月になり、少しずつご飯を受け付けなくなり
 
お盆前には点滴だけになりました。
 
 
向かいの病室にいたとき
 
おじいちゃんに、二人の馴れ初めを聞いたことがありました。
 
おじいちゃんは照れたように笑って
 
「俺はなんとも思っていなかったんだけど、
 
あっちが俺を追いかけて山から下りて来たんだ」と言いました。
 
おばあちゃんに、おじいちゃんがそういっていたよというと
 
おばあちゃんは、少し怒ったように笑って
 
でも否定はしませんでした。
 
二人とも90歳をすぎても
 
仲むつまじく、微笑ましく思えました。
 
 
8月15日の退勤前、
 
ICUにお邪魔しました。
 
酸素マスクのズレを直して、点滴の後の内出血が痛々しい
 
左手をそっと握りました。
 
 
お昼には、握り返してくれた力はもうないようです。
 
肩を上下に動かす呼吸が始まっています。
 
先ほどまでついていた、家族さんは出かけているようで
 
少しだけ、二人の時間をいただけました。
 
「大丈夫だよ」
 
声をかけて、部屋を出ました。
 
 
送り盆の夜明け前、
 
おばあちゃんは迎えに来てくれたおじいちゃんと
 
天国に旅立たれました。
 
 
 
寂しいけれど、穏やかなお別れでした。
 
 
 
 
 





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Last updated  2016.08.17 15:12:18
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