全て
| カテゴリ未分類
| さくら
| お散歩
| 涙
| バトン
| うれしかったこと
| まいった話
| 今日の話
| つぶやき♪
| 占い 診断
| 大好きな歌
| 恋
| 花
| 君と
| 空。
| ブログパーツ
| イルミネーション
| 銀世界
| 桜2009
| 桜ー2010-
| 桜-2011
| メッセージBOX
| 夜景
| 桜ー2012
| 桜ー2013
| お父さんへ
| 父のこと
| 仕事の話。
| 桜ー2014
| 恋photo.
| 夜景☆
| 桜ー2015
| 桜ー2016
| 桜ー2017
カテゴリ:涙
16日の退勤前、その日急変した患者さんが心配で ICUに様子を見に行き、その後帰宅しました。 ー2か月前、達子さんは腰椎の圧迫骨折で入院されました。 苗字が某演歌歌手と一緒だったので、 もしかしてご親戚ですか?なんてお話をしたのが最初でした。 一人息子さんは仙台にいて、お忙しいのか一度も病院に来ることはありませんでした。 ご主人は?と聞くと23歳の時に生き別れになり、一人で息子さんを育てたそうです。 息子さんは、今の財務省にお勤めになったそうで それは凄いですね~とお話ししました。 もともと軽度の認知症の症状がありましたが 入院をきっかけに、進んでしまいました。 沿岸のある地名をいつも口にしては、帰りたい帰りたい、明日帰ると言います。 入院するまでそこに住んでいたのかと思ったのですが 実はずいぶん前に引っ越しているようです。 「達子さん、リハビリに行きましょう」 「いや、行きたくない。明日○○に帰るから行かなくてもいいの」 「○○に帰るためにも頑張ってリハビリしましょう」 「やだやだ、行かない」 子供に返ってしまいました。 17日の朝、出勤すると すでに達子さんはお亡くなりになっていました。 前日、私がお会いした30分後に息を引き取っていました。 息子さんは間に合わなかったそうです。 私が最後に達子さんの様子を見に行った時 本当は手を取って「大丈夫ですよ」と声をかけるつもりでした。 その時の達子さんは、呼吸が乱れ、目は開いたままで モニターの数値を見ても、命の灯が消えるのは時間の問題でした。 ベッドサイドに立った時、達子さんの左目から一筋の涙がこぼれました。 私は何も言えなくなり、お別れをして外に出ました。 「○○に帰りたい」 達子さんの最後の言葉が耳に残ります。 一番大変だったけれど、息子さんとともに暮らした町が 達子さんの魂の帰る場所だったんだと...... 達子さんのご冥福を心からお祈りします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|