カテゴリ:農業,園芸
今回は水稲肥料の話です。
肥料には有機質、無機質とあって最近流行の有機農法は畑の野菜栽培に使用されま すがこと水稲になると殆んどの農家が化学肥料を使用されているのではなかろうかと思います 扱い易い、異臭がない、軽い、即効性がある・・・・たくさんのメリットがあります。 この化学肥料の開発のおかげで家畜も不要になって農家の環境が一変しました。 ------------------ 水稲の話に返ります 水稲栽培には肥料は大別して基肥と穂肥の2つに分けています。 どこが違うのかって? 窒素、リン酸、カリの三要素の配分率が違うだけです。 田植え前は基肥を散布して代掻きを行い田植に掛かります。 この基肥で苗は日光と温度で育って行くのですがやがてその肥料を使いきった頃に水稲の 身体にはそろそろ幼穂が形成されつつあるのです(外見からは見えません) その頃にめがけて穂肥を散布します機械散布です そうすると幼穂はその養分を吸って成長して出穂し熟する過程を辿ります。 ---------------------- 10数年前からでしょうか・・・・ この基肥、穂肥をミックスした肥料が出現したのです 肥料メーカーで商品名が違いますので名前は言えませんが通称「基肥一発」と云っています。 この一発肥の特徴は田植前に散布しておけば穂肥は不用で省力化が出来るのです。 もう少し深い話をするとこの一発肥の成分は基肥と穂肥の混合肥料なんです それでは田植え時期に基肥と穂肥が同時に効くということになりますが・・・ まあ、次の写真を見て下さい、上の写真の中身です 茶色が基肥、白い粒が穂肥でこれにはコーティングが施してあって幼穂が出来かかる頃土中で融け出してくる という訳なんですこれで穂肥を散布する手間が省けるという訳です なかなか上手い話ですね --------------------- さまざまな品種が水稲にはありますが代表的な品種にはそれぞれ異なった一発肥が販売されています。 コシヒカリ用一発肥、**用一発肥とはコーティングが融ける時期が違うという事でメーカーもなかなか考えていますね。 実際に、コシヒカリ用の一発肥 ひとめぼれ用の一発肥 日本晴用の一発肥と別れています しかしそれで十分に力量発揮とは言い難いのです そのとうりです 気温、水温、土質によって水稲の成長は変わります そこまではこの一発肥は追従するかといえばNOだと思います 楽をしようと思えば基肥一発型、熱心に水稲管理をやろうと思えば一般型という事になります。 人呼んでこの「基肥一発」・・・「横着肥え」と呼んでいます エッ自宅ですか・・・・歳にもなったので今年から基肥一発に変えました あの35℃の猛暑日・・・の作業もなくなって大助かりでした。 一発肥栽培法の収穫率は10%ダウンだそうですが(肥料代は同じです)それだけ楽をし たと思えばいいのです。 両方に長所短所あって選択は各人という事になりましょうか。 そんな表裏の話でなくて水稲肥料もここまで進化したと云ったが明るい話題なのかもしれません お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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