カテゴリ:研修会
遅くなってしまいました、先日の「宮川大助、花子のハテはてな」ロケ 後半です。
午後からは江府町の中国電力、俣野(またの)川発電所見学です 今回の施設は水力発電所ですがこの発電所は常時発電ではありません。 中国地方で電力不足になる時に動き出す設計になっている発電所で、いわば予備発電所なのです。 ------------------------------- 家庭や工場で消費される電力は季節、時間帯で変化します。 これが最大になるのは昼間で、夜間は消費が減少しますがこの昼間のピークに対応するのがここの発電所です。 云い方をかえれば電力需要ピンチの助っ人発電所なのです ------------------ この揚水発電所は夜間の電力が使用量が少ない夜間に島根原発で発電した電力で発電機を逆回転させて汲み上げポンプとして使用します。 下池から上池にに汲み上げておいて、昼間の不足時間帯に上池から下池に落水すればこれが発電機となります。 少し技術的になりますが発電機とモーターはまったく逆の用途ですね。 それが発電機になったり、汲み上げモータになるなんて・・・そんな便利な事ができるものかと ---------------------- 説明を続けます 工場、家庭にあるモータ(冷蔵庫、センタ機器)を電気以外の方法でグルグル回してやれば発電気になるのか? と問われれば ノーと云わねばなりません。 じゃあ、それはウソかと問われれば「そのモーターは回転子が永久磁石を使用してあれば発電をしますが 殆んどのモータは誘導型電動機と云われるモータを使用していますので発電機にはなりえないのです くどいようですが、俣野川発電所のモータは「磁石型モータ」を使用しています。 説明が長くなりました。 話しを元に返します。ですからこの発電所は他からエネルギーをもらって動いている発電所なんです。 ここの発電機は4台あります、私が現役の頃は2台しかなかったのですがその後2台増設されたみたいです。 では何台でも増設できるか? と問われると貯めておく貯蔵水量がどれだけか・・・ということで決る訳で 設計上、現状で最大みたいですね。 この4台の発電機が一斉発電すると6時間で池の水が無くなってしまうのだそうですがそれで十分な水量だと思います --------------------------- 誰かが面白い質問をされました 「2台を汲み上げポンプと使用して、後の2台を発電機とすれば原発の電力も要らず常用発電出来るのではないのかと」 それが、もし可能であったとしても汲み上げポンプとして動いている電力は何所から供給するのでしょうか? まさか自分の発電機の電力をもらったのでは意味がありませんね。 原発からの電力は昼間帯ではもらえないのです。 それに発電効率、モータ効率を比較すると残念ながら汲み上げポンプ(モータ)の方が電力を多く使用するのです。 要するに100を発電してポンプにこれを与えても100以下の仕事しが出来ないのです。 もしこれが逆であったならエネルギーがジャンジャン生産されることになり何も苦労はないのです。 -------------------------------------- ごく当たり前のことを文章で説明するのはじれったいですね。 この発電所を注意してみれば発電量の割には貯水量が断然少ないです。 連続運転しても6時間しか持たない設計の水量なんですね。 云い方をかえれば 自然を破壊せず最小限の水没で済みました。 中電側では「ダム建設は計画から発電まで50年の歳月がかり水没地区が問題となり移転、保障」難問題だらけだがこの発電所の立退き集落はなかった、例外として地区の神社だった」 と自慢されていたのを思い出しますが、小さなダムでよかったのです。 見学に行っていながら悪口ばかり言っていますが 感心したこと、嬉しかったことがあります 発電所は山地のドテッ腹をくり抜いて(そうです 長いトンネル)その中の巨大な洞窟に設置してあって屋外からは全然見えません。 この発電所は無人です? 制御(運転、停止)は広島で行い、設備の保守は30km離れた倉吉営業所が行っているそうです。 それに水が永久にリサイクルされることでダム放水もない(蒸発、地下浸透、大雨等は論外です) 4基の発電能力が島根原発の発電量と殆んど同じであること(原発唯一ではないこと) 発電機の補機(配電盤、制御盤)が昭和時代の装置で現役として働いていたこと。 (洞窟の中の発電設備ですので気温の変化はなく風雨に晒される事もなく長期間使用に耐える) そう云った面で長く大切にしてほしいものだと思いましたね。 云い忘れましたが夜間の原発の余剰電力・・・・これを絞る事は2日も掛かるのだそうです 原発の発電量を小まめにコントロールすることは出来ないのだそうですね 大工場の装置が一たび動いたなら夜間になったら止めてしまう訳にはおいそれとはいかないことと一緒なのだそうです。 今回は理屈っぽくなってしまいました 最後までお付き合いありがとうございました 詳細は冒頭の「俣野川発電所」をクリックしてご覧下さい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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