アントレプレナー塾長　「大人の探検隊日誌」　夢のソーシャル・アントレプレナー　　　　　　　　　　　　

　　       あまりに突然で頭が真っ白になった。

　　ええ、昨日まであんなに元気だったのに。

　　彼は私の大学の後輩だった。若干34歳。

　　偶然、同じゼミの後輩でもあった。

　　入社する際も私が面接した。外資系や他の会社にしたらどうかとも私は正直に言った。

　　それでも同じ会社を選んでくれた。

　　会うと先輩、仕事つまんないよ、飽きてきたよと私に甘えた。

　　酔うと今度は先輩の部下にしてよともよく言っていた。

　「だめだめ、俺のしたじゃ余計、お前が甘えちゃうだろ。苦労せい」と返した。

　そんな彼が珍しく無断で会社を休んだ。上司がなんど携帯や自宅に電話しても

　返事がなった。夕方になって彼のアパートを同僚が訪ねた。

　布団の中で死んでいた。

　明け方の心筋梗塞とのことだ。

　純真で笑顔の素敵な奴だった。合コン好きで、遊び人だったが、

　なぜか憎めなかった。めちゃいい奴だった。まっすぐだった。

　きっと今頃、天国で笑っているだろう。

　あれ、なんで天国に着ちゃったのだろうと。