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カテゴリ:銭湯探険
このところ、毎度土曜日遠くの歯医者まで治療に通っている。 食いしんぼ坊の私が歯を大切にしてこなかった償いなのだが・・・ それにしても予約がいつも中途半端な午後になる。
昨日も治療が終わったのが2時50分。微妙な時間である。 そうだ。相棒に電話をしよう。中学時代からの付き合いだから以心伝心。
痛い歯を我慢しながら携帯を取り出す。
「ああ、もしもし三丘だけれど、元気? 今何しているの? 」 「ああ、ちょっとパソコンで作業」 「あのさぁ、ちょっとあんまりに天気がいいんだけど、気分転換しない?」 「ええ、何するの?」 「銭湯・・・」 「あははは・・時間は?」 「今から40分後に豪徳寺」 「よし分かった。じゃあ、世田谷線の山下の駅でね」
お互いに早い。学生時代からうん十年の付き合いだから。 ただ相棒はすごい奴である。ご夫婦ともに大学教授。 学生から信頼の厚い先生である。
鷺沼から急行に飛び乗り、三軒茶屋へ。
そこから世田谷線へ。 この電車は私の最も好きな電車である。 子供の頃、渋谷から丸っこい一両編成の緑の玉電に乗るのは 旅行に出かけるみたいでわくわくした。
いまでもあたりの風景や生活観がにじみでている。 そしてスピードが人間の目に優しい。江ノ電も同じである。
相棒と山下の駅で会う。じゃあ、鶴の湯に行こうと相棒が印をつけた 地図のコピーを示してくれる。ナビはすべて相棒に任せる。 商店街を抜けて住宅街に。
途中、豪徳寺に寄る。ここはあまり知られていないが、安政の大獄の 井伊直弼の菩提樹である。だから井伊家代々の彦根藩城主の墓がある。
ここの寺は好きな一つである。こんもりした緑が心を和ませる。 なんと、紅白、ピンクの大輪の牡丹が満開であった。 ここの牡丹は一見の価値がありますぞ。写真機を持ってくればよかった。
お風呂は鶴の湯。 この名前は多い。前に紹介した映画「送り人」のロケに使われた 鶴の湯は世田谷線の松蔭神社にある。お隣の渋谷区にも鶴の湯がある。
豪徳寺の鶴の湯もこじんまりしているが、オーソドックスなレトロ銭湯だ。 破風作りに、木の高い格子天井。壁一杯のペンキ絵。 ただここのは、富士山でなく、陸中海岸。
うーん、暑くも寒くもなく、いい湯だ。
みつおか印認定の一つ星湯の上質湯に認定しよう。
湯上り気分で、ちょっとお散歩。ぶらぶら松蔭神社商店街へ。 そしてここはいい喫茶店が多いのだ。
カフェで、一杯。そしてケーキと洒落込もう。 ああ、湯上りの一杯は最高である。ダージリンの最高の香り・・・
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