免責手続!
今日は、私がもっている個人の自己破産事件の「免責審尋」という手続の日でした。「破産」というのは、ご承知のとおり、借金がかさんだり、多額の保証をしてしまったりするなどして、お金が払えなくなってしまった場合に、自分のもっている財産をすべてお金に換えて平等に支払った後で、残りの借金などを全部チャラにしてしまうという手続です。「免責」というのは、この中でもっとも重要なところで、借金がすべてチャラになってしまうという部分のことです。いってみれば、これを裁判官に出してもらうために破産するといってもいいくらいなのですが、この免責をもらう前に、裁判官が実際に破産者と会って、必要な場合には質問をしたり、二度と同じ状態にならないようにお説教をしたりする手続があります。これを「免責審尋」というのです。でも、東京の裁判所では、裁判官が、破産者本人と弁護士に、「氏名住所本籍に変更ありませんか」と聞いて、弁護士が「ありません」とさえ言えば手続はすべて終わってしまいます。もう少し裁判官からも厳しいことを言ってくれてもいいのに、とも思うのですが、処理する事件の量(年間約2万5000件だそうです)からしても仕方ない面もあるのでしょう。今日も滞りなく、あっさり手続は終了しましたが、破産者が二度と同じ状態にならないよう、祈るばかりです。