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カテゴリ:★★★★☆な本
山口あおば、24歳、派遣社員。テンポの遅さは、わたしとワンセットなのか、それとも、いつか変わる時が来るのか…。頼りない自分と向き合いながら今と将来を考え中の、「あおばの物語」第二弾!青春しみじみ小説。 <感想> ★★★★☆ 本書は24歳の派遣社員を描く『今日もやっぱり処女でした』の続編で、 前作同様ジミな24歳「あおば」の平凡な日常を淡々と描いていきます。 さて、この作品の面白さを具体的に書け!と言われるとかなり困って しまいます。 ただ、続編が出ていると知ったら読まずにいられません でした。 あちこちでレビューを拝見しましたが、みなさん同じようなこ とをおっしゃっています。 いわゆる「癒し系」でもないし、この作品の魅力をひとことで言うのは かなり難しいと思いますが、二作目で強く感じたのは世ズレした主人 公のじれったさです。 その言動は、えっ!なぜそこ引っ掛かるの?そういうコト言ったらマ ズいんじゃないのか??という連続ですが、それを強く否定すること のできない自分(読者)がいたりします。 そのリンクが成り立つ読者 なら周りにいるキャラクターが主人公に放つ説教じみたセリフに、あ る意味での心地いい痛さを感じ取れるのではないかと思います。 特に秀逸だなと感じたのは、ずんどこルミちゃんこと富貴子さんが語 る「ある雑誌」に関する考察と、それに答える主人公のひとことです。 「ある雑誌」に関して具体名は記されていませんが、一度でも読んだ ことのある読者なら「あの雑誌」だと気がつくはずで、そのあたりも夏 石さんが巧妙に仕込んだリンクだろうと思います。 かなり中途半端な終わり方をしていますが、最終頁に「続きは三巻 で」と書かれています。 なんだよぉ~この話まだ引っ張るのかよぉ と思いつつも読んじゃうんだろうな・・・・と思います。(笑) 『今日もやっぱり処女でした』のレビュー
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