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テーマ:お勧めの本(7402)
カテゴリ:★★★★★な本
美しかったり、謎めいていたりする、私の隣の人々。芥川賞作家にして史上最年少の川端賞作家による「これぞ小説」な味わいの6篇。 <感想> ★★★★★ 本書は青山七恵さんの最新刊で6つの作品が収められた作品 集です。 さて、青山七恵さんの魅力はあらすじだけを読む限りでは、絶対 につまらないだろうなぁ~という話を独特の味付けで面白く読ませ てくれるところです。 本書のテーマも別れですが、それは恋愛に関するそれではなく、 日常の中で誰もが体験する心に留めることもないすれ違いのよう な別れです。 特に冒頭の『新しいビルディング』は先輩OLとのやりとりを日常目 線で淡々と語っているだけの作品ですが、二人のビミョーな距離 感や、はっ!とさせられるセリフは短いストーリーでありながらも緩 急がしっかりついていて読み応えがあります。 個人的には靴の修理をする青年とOLを描く『お上手』が最も秀逸 だと感じましたが、O・ヘンリーの『善(魔)女のパン』を思わせる『う ちの娘』もいい味を出していると思います。 面白くて、良質な作品をお読みになりたいとお考えのおススメです。 ↓3月14日発売予定の新刊です。
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最終更新日
2011.03.12 23:13:19
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