(31)昭和50年~56年LS 1/1 ルガー P08-1
ヒューゴ・ボーチャードが開発した大型拳銃ボーチャードピストルを原型にゲオルグ・ルガーが改良・開発したもので、自動拳銃黎明期の成功作の一つであるそうです。支点で二つに曲がって伸縮する“トグルアクション”式機構が大きな特徴です。その独特な機構の動きから、尺取虫の愛称で呼ばれたそうです。口径は9mm、装弾数はシングルカラム・マガジンによる8+1発です。 使用弾薬は9mm×19パラベラム弾であり、20世紀から21世紀にかけて自動拳銃用の弾丸として広く使われているこの拳銃用弾薬は、元来はこの銃のために開発されたそうです。「パラベラム」とは、ラテン語の「Si vis pacem, para bellum(「平和を欲するなら戦争に備えよ」という箴言)」から採られており、「戦争に備える」の意味であるそうです。ルガーP08の独特な作動方式は「トグルアクション」と呼ばれるショートリコイル機構の一種ですが、直後の時期にコルト・ガバメントによってより単純で信頼性の高いティルトバレル方式が確立されて以降、この機構を使用した拳銃は存在しないそうです。撃発方式はストライカー式であり、大口径の拳銃としては珍しいものです。自動拳銃としてはきわめて初期の設計で、部品数が多く、職人の手作業による高い工作精度による削り出しで部品の多くが作られています。しかし、個々の部品の工作精度は高いものの、各部品は組立時に熟練の職人により調整されて組み上げられており、完成した銃の構成部品には全て同じ刻印がされていました。このため、刻印が異なるルガー同士ではパーツの互換性が無く、規格化されて大量生産された工業製品でありながら、部品の相互互換性がほとんど存在していません。(最も、これは同時期の銃器では一般的なことであり、本銃の固有の問題点ではないそうです)さらに、高い工作精度で組み上げられた構成は砂埃などの汚れに弱い上、分解にねじ回しや専用工具を必要とする部分が多く、軍用としては野戦で使うことに難が多かったそうです。実用上の大きな問題点として、トリガーガードと引き金の隙間が狭く、手袋をした手では扱いづらいという点もあったそうです。 総じて、機械としての完成度は高いが、武器としての大量生産性や、劣悪な使用環境での耐久性、整備性などは考慮されていなかった銃であったという評価の銃です。塗装方法は次回投稿に譲りますがマガジンの塗装が失敗塗装になっています銃本体の塗装とは違えて銀色下地に黒色を重ねて擦れ剥がれ表現を考えていたのだと思いますしかし塗装を急ぐ余り下地銀色の塗膜の完全硬化乾燥を待たずに黒色上塗りをしたのでしょう下地銀色と上塗り塗料の乾燥中と塗りたて成分の干渉、乾燥硬化時の収縮等で割れが生じてしまっていますこれですっかり自分の中の本銃への塗装完成へのテンションが冷めてしまいこの時点で終了・完成としてしまっています