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久恒啓一

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夏目漱石の「こころ」の朗読本を購入し、耳で聴き終わった。

あらすじは知ってはいたが、本物を読んだ(聴いた)のは初めてだ。
大学生の私と世捨て人の「先生」の物語から始まり、自殺する先生からの長い手紙での告白で終わる物語。
明治の時代の世相、家という重い存在の中で生きる人々、当時の東京の様子などがよく描かれている。
先生は友人を裏切ることでその友人を自殺に追い込んだことを後悔し、自分は世に出る価値がないとして静かに日々を送る。
いつかはこの世からいなくなろうとしていたが、明治天皇の崩御と乃木大将の殉死をみて、みずからも明治の精神の死に殉じるという名目をもって自殺してしまう。

書物で読むとは目で文字を追うことだ。書物を聴くとは耳で肉声を聴くことだ。
通勤や散歩のときに、ヘッドフォンでずっと聴いてみたのだが、この「こころ」のような独白型の小説は、主人公たちの声で聴く方がこころに沁みこんでくるような感じがある。
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聴き終わった後、ポッドキャストで二人の女性作家のインタビューを聴いた。
ドイツ在住の多和田葉子。ドイツ語と日本語で創作活動をする女性。1960年生れ。
1991年、「かかとを失くして」で群像新人文学賞を受賞。以降、ドイツ語、日本語両方の言語で、それぞれ違う作品を発表しつづける。1993年、「犬婿入り」で芥川賞受賞。1996年、バイエルン芸術アカデミーの、ドイツ語が母語でない作家におくられる「シャミッソー賞」を受賞。
「献灯使」という近未来の小説。鎖国を続ける「日本」では老人は百歳を過ぎても健康で、子供たちは学校まで歩く体力もない―子供たちに託された“希望の灯”とは?未曾有の“超現実”近未来小説集。

アメリカに詳しい堤未果。沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)
アメリカ版・国民皆保険の呼び声高い「オバマケア」。夢の医療保険制度改革は、「1%の超・富裕層」が仕掛けた、壮大なる「罠」だった!

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学部長日誌「志塾の風」141209 | 編集

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Last updated  2014/12/10 06:37:38 AM
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