つくづく日本の言論界(政界を含めて)は貧弱だと思いませんか?
どのような地位にその人物が就いていようが、目の前に見える姿・行為が「鈍愚」「矮小」そのものであるなら、そのような者に対して、「咎め」の論難をなし得る論陣が、殆ど不在である。
Integrity
の欠落した日本人・・・・
かって、東京裁判において、連合国の判事に対して、堂々と論陣を張った清瀬弁護人等のような気概を持った言論人(この言葉自体が死語にちかくなっているが)が消えたような日本・・・
青木理氏はこの気概をかろうじて受け継いでいらっしゃる方のように思えます、ので、
今回この件につき、日刊ゲンダイで大変適切に、「触れて」いらっしゃるので、ここに引用させていただきました。
もうこんなのには触れたくもありませんので最期に。
· 現首相のルーツや生い立ちを取材して「安部三代」(朝日文庫)を書いた際 、成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。
かっての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。
それは「ignorant」の「無知」と
「shameless」の「無恥」だと。
改憲を訴えているのに憲法学の泰斗である故・芦部信喜すら知らないと国会答弁で公言し、それを恥じている様子もないことを嘆いての言葉だったが、あまりに強烈な教え子評に驚きつつ、なるほどそうだとうなずきもした。
その言葉を最近、あらためて反芻させられている。森友、加計、桜。政権の体質を如実に示す醜聞が噴き出すたび、口から吐き出されるのは嘘、嘘、嘘のオンパレード。多少なりとも廉恥の心があれば、とても耐えられないと思われる嘘や詭弁を弄し、責任は官僚や民間にすべて転嫁して平然としている。
これもかつて「政治家に正直や清潔という徳目を求めるのは、八百屋で魚をくれというのに等しい」と言い放った政治家がいた。そう、それもまた真理ではある。そこまで政治家に期待するほどウブではない。
ただ、子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか。少なくとも私はにわかに思い浮かばない。そんな男が政権の主に居座り、強権にひれ伏す官僚組織には忖度が蔓延し、甘い蜜にでもありつきたいのか、メディアにも提灯持ちが列をなす。これはつまり、「無知」で「無恥」なバカ者が権力という妖刀を振り回せば、このような惨状を呈するのだという格好の歴史教材。ならばこの政権は「憲政史上最長」などというより、「憲政史上最悪」か「憲政史上最愚」の呼称こそふさわしい。
以上。誰か何とかしやがれーーーよ!!