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2011.05.22
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カテゴリ:ビジネスブログ
ヒット商品応援団日記No505(毎週更新)   2011.5.22.

大震災から2か月あまり経過したが、少しづつ消費にもその後のライフスタイル変化への予兆のようなものが出てきた。今、東京では以前と同じデフレ下での価格競争、例えば吉野家、松屋、なか卯、といった牛丼競争が再スタートした。マクドナルドも若い世代向けのメガマックを期間限定で復活させるMDプロモーションもスタートした。また、GW期間中の予約が入らないと悲鳴を上げていた関東近県の旅館やホテルも、かなり価格を落としたことによって大分盛り返したようである。これもデフレ時代ならではの光景と言えよう。
ところでその消費であるが、日本百貨店協会によると4月度の東京地区の売上は前年比▲5.5%と前月(▲21.5%)と較べ、マイナス幅は小さくなった。震災の衝撃という非日常世界から、日常へと踏み出したということだ。百貨店では東北支援として各県の物産展が開催され大きな集客を得たことがマイナス幅を小さくしたのだが、更に面白い消費特徴もいくつか出てきている。その一つが季節催事である「母の日」関連商品が好調に推移していることである。つまり、震災における家族の絆の再認識としての消費である。以前、ブログにも書いたが、大津波が根こそぎ持ち去った故郷と家族、人が人であるために必要であることを思い起こし、それが消費に向かったということだ。

節電対策、猛暑対策としての商品は、扇風機を始め、遮光カーテンといったインテリア商品が良く売れている。勿論、クールビズを更に上回るスーパークールビズの商品化など話題となっており、日傘や扇子、帽子といった雑貨類も動いているようだ。こうした節電、節約、といった省のテーマ商品が売れるのは多くの人も理解している。
ところでこうした対処的消費ではなく、ライフスタイルそれ自体が大きく変わる予兆が出てきている。それは働き方が変化することによって生活行動それ自体も変わるということである。以前ブログにも書いたが、電力消費の少ない夜間に働き方のウエイトをシフトする企業が出てきていると。あるいは、パチンコ業界における休日の輪番制の導入に見られるように、業界内で休日を分散化させていく方法による働き方である。そして、産業の裾野が広い、部品メーカーまで入れると86万人と言われる自動車業界は7-9月の夏季期間は木金を休日とし、土日は出勤という勤務形態を採用すると発表があった。つまり、従来の働く時間帯、働く曜日が大きく変わり、個人単位のライフスタイルが強く出てくるということだ。

浜岡原発が停止し、その節電エリアは東北、関東、首都圏、静岡、愛知を中心とした中部地区、少なくともこうしたエリア内主要企業の勤務時間帯が変わり、従事する人も、そうした人達をもてなすサービス産業も、顧客との時間接点が変わり、従来のビジネスが大きく変わるということである。大震災にもかかわらず、いやそうした情況であればこそであるが、震災後楽天を始めとしたネット通販は逆に売上を伸ばしている。有店舗は有店舗である理由を今一度考え直さなければならないということだ。
もう一つが、働き方変化を一番受けるのが旅行、レジャーといった休日産業である。休日が分散化し、ゆとりをもって休みを楽しむことが可能となるが、生活者の側は安い情報検索をして意外な人が意外な場所に出没する光景が見られると思う。例えば、JRの「青春18切符」などはシニアにとって定番のロングセラー商品であるが、こうした旅にもファミリーや若い世代も参加してくるということだ。つまり、24時間、365日が日曜日と言われてきたシニアマーケットに他の世代が進出するということである。
また、土日を最大限に活用した人気ツアー、台湾旅行のように金曜の夜羽田を出発し、日曜日の夜帰ってくるといったツアーも曜日にとらわれないツアーとして組み変えていくということである。こうした組み変えは、節電を含めナイトシアターが減り、昼間の上演へと移行するかもしれない。ウイークエンドリゾートとか、古い言葉であるがサタデーナイトフィーバーといった世界は過去だけのものとなるであろう。

有店舗ビジネスは今以上に顧客をしっかりと把握しなければならないということである。ネット通販が売上を伸ばしているのは、何を買うか、いかに安く買うか、と共にいつ買うかの選択が全て顧客の側にあるということである。営業時間、売り出し曜日や期間、こうしたことを顧客のライフスタイル変化に沿って今一度0から考え直してみるということである。
ブログにも書いたが、震災直後スーパーの棚から商品が消えた。私もそうであったが、友人の多くもネット通販でお米や水を買い求めた。物流が壊滅状態だなどとマスメディアは報道していたが、ヤマト運輸を含め若干の遅れはあったものの商品は確実に届いていた。

その0発想であるが、「母の日商品」が売れたように、人と人との関係、パートナーに再注目し、どのように生活行動が変化していくのか、原点から見つめ直すことだ。1ヶ月ほど前に、私は半分仮説、半分冗談まじりで「結婚ブームが起こるかもしれないし、結婚しなくても安心を委ねられるパートナーを意識し合い、互いに思いを確認・交換し合うジュエリーといったモノが生まれるかもしれない」と。ところが、冗談ではなく、互いに交換し合うジュエリーが売れている。これも大震災によって気づかされたことの一つだ。そして、こうした日常の小さな変化の先に、実はライフスタイル変化と呼べるものがある。そして、この夏には変化したライフスタイル像が明確になるということだ。(続く)





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Last updated  2011.05.22 13:38:27
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