日本と韓国との漢字の差
日本と韓国は、中国に近いから、大昔から中国の漢字を取り入れ、利用し、文化を育んで来た。 だから、両国共に、言葉の大半が漢字から出来ている。そして日本の漢字は読み方が一杯あるのに、韓国では1つしか読み方が無いのです。日本では、同じ漢字でも、中国読みも沢山あり、つまり取り入れた時代の差と、しかも中国は広いから、場所に寄って、同じ漢字でも読み方が違う場合があり、それらを、ドンドン果敢に採用し、その上日本読みも維持してきた。数字のイチ、ニ、サン、シも昔の中国の呉音読みで、今の中国でも使って居ないのに、日本にだけ残っている発音だ。日本語ではヒ、フ、ミ、ヨである。所で、韓国に行くと、漢字は全部では無いと思うが、1つの中国語読みしか無い。だから意外と読み易いから便利である。逆に日本の漢字は、日本人でも読めない難しい読み方が一杯ある。例えば「彦」などは、誰もが日本語読みの「ヒコ」としか読めないし、これは日本独自の漢字で、中国には無い漢字だと思っていたが、中国にもあり、「ゲン」と読むを最近知った。所で、最近は朴大統領の罷免問題で、デモが一杯あり、毎日の様に新聞で報道されたが、デモのプラカードは100%ハングルなのに、一度だけ漢字のプラカードが写真に写っていたから、我々日本人にも意味が分かるし嬉しかった。こんな漢字のプラカードを掲げても、今は45歳以下の人は、殆ど読めないのだ。それだけ、韓国では漢字からハングルに変わりつつあるのだ。漢字を止め、ハングル化する事で、愛国の意味が込められているのだ。私が韓国に居た頃は、新聞も漢字交じりで、漢字だけ拾って読むと、文章の大意が理解できたが、今は100%ハングルだから、読めたものでない。日本人は幅が広いと言うか、何でも取り入れる能力が有るのか、持ち帰った外国の文化を、自分達に便利な様に改良を加えて行くようで、素晴らしい民族なのかも知れない。漢字もそうだが、神道が有るのに、仏教を取り入れ、日本の文化に同化させてしてしまった。明治維新でも、西欧文明を素晴らしいスピードで取り入れ、成功し、僅か30年で、日清、日露で勝利した。物まね文化で、模倣でしかないと揶揄する日本人も居るが、物まねも出来無い民族もいるのだし、取り入れた文化を独自に改良して、消化して行く素晴らしい能力があると思う。「山」を日本ではヤマとも読むし、中国流にサンとも読める。例えば。Mountain と書いてヤマとも読むし、マウンテンとも読んだのと同じだ。素晴らしい発想で、要は取り入れても、独自の文化を保存して来たのだ。所が韓国では、全部では無いが、漢字の中国語読みを、自国の言葉にすり替えてしまった単語が結構多い。つまりヤマを捨て、マウンテンを自国語にしたのと同じなのです。「有難う」は、本来の韓国語なら「コマッスムニダ」だが、今では漢字から来た「カムサハムニダ」つまり「感謝します」に成っている。そして韓国も日本も同音意義の言葉が氾濫しているが、中国では四声(平声、上声、去声、入声)があり、音程の上げ下げで4つに区別出来る。だけど、日本と韓国には四声は無く、漢字で書いて、目で見ないと、声を耳で聞いても、意味が分からない同音異義の言葉が多いのだ。 なのに、数十年前から、韓国では漢字離れを推し進める政治となり、ハングルだけに成りつつある。 何が正しいのかは、現時点では、分からない。文化には、変わるべき文化と、変わっては成らない文化があるのだが、韓国の漢字離れが正しいのだろうか。間違いなのだろうか。この結果が分かるのは、我々が生きている間には判明しないだろう。