個人情報保護はどうもシックリしない
私の常識が変なのかも知れないが、最近は個人情報保護が大きく叫ばれる。だけどこれは瞬時に大量情報を獲得でき、それを利用(悪用)できるコンピューターが出来たからであり、紙の情報など、関係ないと思うのに、同じような基準で言うマスコミや一般人が殆どだ。 自分の住所や名前ぐらい他人に知られてもどうでも良いし、別にどうとも思わない人も居るのに、一部の頑なな秘密主義者の常識が世間一般の常識になってきた。 その上、不思議でならないのが、会社等の情報公開要求である。自分からの情報は石のように堅く閉ざしながら、他人の情報は広く公開せよと迫る。私は此処に、中国人的利己主義を感じ、変だと辟易している。 会社も個人も基本的には同じだと思う。会社は法人と言う法の中での人格であり、要は一般社会人と同じなのだ。 ただ、株式会社は株主を集め、会社を設立するのが建前だから、それら株主や社債の購入者への情報公開は、自社から望んで遣るものだから、情報公開は問題無い。また国民の税金で動いている役所等の情報公開は当然である。 が、個人情報保護と情報公開の要求とが、どうも二律背反の基準と思えて、シックリしないのである。 中には合唱団等の名簿も作らないとか、久し振りの同窓会をしても、その名簿は皆にコピーして渡さないとか言う馬鹿が居る世の中になってしまった。 驚くべきことだが、郵便配達の人に或る人の住所を聞いても教えないそうで、完全に行き過ぎだと思うが、誰も文句を言わない時代となった。嘆かわしい限りである。 一度も試していないが、もし交番で、氏名と住所を言っても、個人情報保護だからと教えないのだろうか?もうこうなると落語の世界になる。 紙に書いたモノや口からの情報は個人情報でも保護すべき個人情報ではないのだ。コンピュータの中の個人情報の秘匿が大切なのだ。 紙のモノが大きく世間に出るだろうか。その情報のコンピューターへの入力に手間が掛るから、保護する必要は殆どないのだ。 だけど私のように、個人情報保護は行き過ぎで変だ、と言う人はこの世に一人もいない。