土佐一人新聞

[趣味の木工] カテゴリの記事

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  木工用テントを張る

     　 先日、丸太を太鼓に曳いて貰ったが、その皮剥き作業が残っている。このまま梅雨と夏を過ごすと、皮と身の間に虫が涌く。そして木を食べながら、虫が歩き回るから、ログハウスにしても見苦しい。　だから後数週間で、皮を剥く必要があるのだが、何分丸太は重いし、外は暑い。つまり１本づつ私の木工アトリエに運び込んで皮剥き作業をすれば良いのだが、重くて運べないのである。かと言って、丸太を並べた現場はもう太陽がギラギラ、暑くてどうにもならない。　其処で、テントを張る事を考え、その支柱となる竹を切る事にした。竹は近くの山に行けば幾らでもあるが、太い孟宗竹は重過ぎて大変である。洗濯竿ぐらいの破竹が良いのだが、これも少々山を登らねばならない。其処で近所にあるソーセージ位の竹を数本束ねて、テントの梁にする案を考えた。それなら、簡単に伐採できるし、近くにあるからだ。　水無し川の向こう側にそのような竹藪があるので、６本程切り出した。水無し川で枝を除き、その竹を担いで持って帰った。それから現場で土に穴を開け、竹を差込み、テントの支柱を作り、その上に竹を２本束ねた梁をのせた。だけど、この構造物は弱く、風が吹くと飛ばされるだろうから、毎回作業を終えると、テントを除く必要があるようだ。そして、数本の丸太の皮剥ぎ作業をしてみた。今回の作業は皮剥ぎがメインだが、鋸での切り込み作業も重要である。つまり、丸太は乾燥すれば、外側が裂けるのである。その裂け目を見えない所に集める為、丸太に最初から鋸目を入れて置くのである。鋸で切り込みを入れて置くと、乾燥による収縮で、その鋸目にヒズミが集まり、鋸目が大きく裂け、他は割れないのである。 

  2007.06.13

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  連日、檜の皮剥き

      丸太を太鼓状に製材したが、その捨てる部分である背板を、囲炉裏小屋の天井兼ロフトの床材に利用しようと製材所からそのまま持ち帰った。　だけど利用出来ない細い所が多く、大半を空き地で焼却したが、少々でも力のありそうな背板を集め、ここ数日はその皮剥きをしていた。結構時間が掛かるが、思ったほどの面積には成らないような気もする。８畳分の背板が必要なのだが、積み上げた２メーターモノの背板を数えると４５段もあったから１７０本ぐらい集めたような計算となる。　そして、太鼓にカットした丸太の横に乾燥し易いようロの形で積み上げた。下の４分の１位は１２ミリの板であり、これはログハウスの丸太の間に溝を彫り、それに入れるモノで、雨風を止める材料である。　上の４分の３ぐらいが背板であり、天井素材として利用しようと思っているが、果たして面積があるのか。もし足りないと、製材に行き、捨てる他人の背板を貰って来る必要があるかもしれない。丸太と２メーターの板の間には１メーターモノも乾燥しせている。

  2007.06.08

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  丸太の製材完了

      5月２９日から、丸太を軽トラに積んで、片道３０分の横山製材に運ぶ事になった。丸太は恐らく平均で５０キロ位の重さと思う。軽トラは積載制限が３５０キロである。つまり法的には７本しか積めないと言う計算になる。　しかも長さが４メーターあり、軽は３メーター少々だから、運転席の屋根に積んでも前後で４０ｃｍ位はみ出す。しかも高い所に積むから、カーブではフラフラするが、マサカ７本では運べない。　其処で、一回に１４本づつ積み込んで運んだ。所が、結局本数が１０２本も有ったのが最終的に分かった。どうして１０２本もあるのに、９０本と言ったのか、不明である。　そして６月４日、月曜日に製材してもらった。上と下だけカットするのを、「太鼓に曳く」と言うらしい。カットした断面図が太鼓の形だからである。　朝９時から製材に掛かったが、結構難しいのである。理由は丸太が細過ぎるからであった。先の直系が１０ｃｍ以上の丸太と注文したのに、９ｃｍ位のが沢山含まれていたのである。だから、結局は９ｃｍと１０ｃｍの２種の厚さに曳くようになった。それでも先の方ではカット出来ない部分も続出した。　また特に太い丸太２本は１２ミリの厚さで板に曳いて貰った。これは太鼓に曳いた丸太をそのまま重ねても、隙間から雨風が入るから、幅１０ミリ、深さ１０ミリの溝を上にも下にも彫り、その溝に入れる板なのだ。この作業で初めて横殴りの風雨でも風と雨を止める事ができるようだ。結局、製材に４時間掛かり、賃曳き賃が４万円となった。これは非常に安い料金だと思う。　そして、太鼓にカットした背板（捨てる部分）も全部持って帰る事にした。細い所は焼いて焼却したが、中には結構大きな背板があるので、これを囲炉裏小屋の天井に利用しようと考えたのである。つまり孫の遊び部屋であるロフトの床となるのだ。　結局、丸太運びに８往復、製材済みの太鼓の丸太運びに７往復で、計１５回も片道３０分の所を行ったり来たりしたのだが、気持ちが悪かったのは、軽トラに重い丸太を運転席の上に積んで居るのだから、高荷の状態であり、もしタイヤがパンクでもしたら、横転する可能性が高かったので、ハラハラしながらの運転であった。　しかも重い丸太の積み下ろしは重労働で、６０キロあった体重が５８キロまで下がってしまった。それまではダイエットの為、朝食を抜いていたが、最近は朝もドンドン食べるようになった。　下記の写真のように、丸太が太鼓になった。こちら側が１０ｃｍの厚さのモノ５１本と、向こうが９ｃｍの厚さモノが４９本となった。　後は、この皮を剥いて、乾燥による見える部分に出る割れを防ぐ為、見えない下側の所で、鋸目を入れるのだ。材木は乾燥による収縮があるのだが、全てその鋸目に割れ目を集めるのである。　そして５日、森林組合から請求書が届いた。９０本でなく、１００本の請求だった。つまり２本のサービスと言う事が分かった。後ろの家が私の自宅である。枇杷の木で良く見えないが、美味しい枇杷が食べられた木である。

  2007.06.06

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  一応木琴が完成

      どうも私が持っているチューナーは感度が悪いようで、梅の木を叩く音は反響が殆ど無く、反響が有っても短いからか、音を拾わず音の高低が分からないのである。　其処で、木琴を１本持って、６月１日高知市の大きな楽器店に行き、叩いた音を拾うチューナーがあるかどうか聞いた。どのチューナーも拾わない。だけど、楽器の振動を感知するクリップの様なモノを付け、叩くと、少々は感度が上がるようだが、それほど大きな差ではない。　しかし、「溺れる者藁をも掴む」と言う位だから、私のチューナーに接続できる振動を感知するその部品を１９００円で買った。　そして次ぎの日から、木琴の調製を始めた。低音は結構音が長いのか、振動を感知するその部品を付けると良く音を拾うので、微妙な音の低さを調整して行った。低いと木を少し短くするのであるが、鋸では切り過ぎもあるから、最終調整はグラインダーで長さを削るのである。所が高音になると、響きがドンドン短くなり段々と振動のチューナーが音を拾わなくなったのだ。　「万事休す」で諦めようと思ったが、その振動をキャッチする部品を除いて、今までのチューナーだけを、木琴の１ＣＭ位の直ぐ下に左手で持って入れ、右手で木琴を叩くと、少々反応し始めたのである。高音と低音で、チューナーの感度が違うようである。　それと大発見をした。「目からウロコ」と言う諺があるが、その通りの大発見をこの歳になってしたのである。つまり、もし長さを削り過ぎ、どうしょうもない時は、木琴の裏側の中程を少々削ると音が下がるのが判明したのである。　これは大発見なのだ。少々短くし過ぎても、裏を削る事で、音を高音にでも低音にでも調整できると分かったのである。道理でメーカーの作った木琴も裏側が少々凹んでいるが、あれで調製をしているのだろう。　それと、前々から疑問に思っていた尺八の音調整である。自然の竹の根元を切って、それで尺八を作るのだが、一端開けた穴を音が違うからと埋める事は不可能で、どのようにして尺八を作るのか、昔から疑問だったのだ。　今回の木琴で、私の勝手な想像だが、判明した。つまり竹の節を全部取り除き、筒にしているが、その筒の穴の大きさを大きくする事で、音が上がるか下がるかするのだろう。そして音階を出す指で押さえるあの穴の大きさで、逆の音調整が出来るのだろうと想像したのである。多分正解だろうと思う。木琴の長さと太さで、分かったのである。　これは「目からウロコ」の大発見だった。　私の机の上に置いて撮りました。反響箱はカッコ悪いので除きました。これで下のミの音から上のミの音まで２オクターブの音階の木琴となった。まあ試作なので、次ぎは２段にして、ピアノの黒鍵の音を入れる積もりだ。

  2007.06.03

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  木琴製作で悩んでいる

      この冬だったか、三女に、孫の為に木琴を作って欲しいと言われた。丁度梅の木が乾燥していたから、それで試作する事にした。　梅の木は古来から、拍子木として利用してきた。あの「火の用心カチカチ」と言う、あのカチカチが梅の木で作られているのは最近の人は知らないと思うが、遠くまで聞こえる乾いた透き通る音であるから、多分木琴にも良いと判断したのである。　梅の木を大体の太さに揃え、２０本程長いモノや短いモノにして、叩いてみた。良い音であるが、大問題が発生したのである。私が音の調節の為に買ったチューナーが反応しないのである。　安い３０００円位のモノを買ったからか、弦のようなある程度の長い音でないと反応しないのが分かったのだ。　どうすればチューナーが反応するのだろうか？要は木を叩いた音は瞬間であり、弦の様に長くは響かないから反応しないのである。もしかすると箱を作り、その上に木琴を置いて、チューナーを箱の中に入れると音は大きいし、反応するかもと考え、反響箱を作ったのである。　それも昔姉が使っていた古い琴があったから、それを壊し、底板を除き、上下を逆にしたが、箱が浅いから、底板を横に張り付け、少々深い箱にし、その上に檜の太い枝を２つに割り、それを箱にくっ付けて、琴の古い弦を強く張り、その糸の上に梅の木を並べた。叩くと、結構良い音の木琴だと分かった。楽器屋で叩いたアフリカン何とかと言う木の木琴ほどでは無いが、聞くに堪える音質のようである。だけど矢張りチューナーは反応して呉れない。何度も連続で叩くと、チュウナーは反応するが、色々な出鱈目な反応であり、どうにも成らない。　耳で音を聞きながら、梅の木を削ってドレミファに調律するのは至難の業で、私の耳では無理なのだ。私の耳は音の微妙な差が分からないのである。違うとは分かってもそれが基本音より高いのか低いのか、判別出来ない耳でしかない。　そんな雑な耳で、木を僅かづつ削って行くのは無理なのである。理由は少々でも削り過ぎると、元に戻す事は不可能で、１音高い所に持って行くしかないからである。　瞬間の音をキャッチするチューナーがあるなら、それを新規に買うかどうかである。だけど、そうなると木琴より高いかもと、悩んでいるのである。    

  2007.05.30

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  子供用鏡台が一応完成

  　色々と試行錯誤しながら、玩具の鏡台を作っていたが、何とか完成しました。子供用だから、ガラスが破損すると危険であり、アクリルとアルミで出来た鏡を使用したので、ガラスのようには危険でない。また好きな角度で固定できるようにするのに、少少手間取ったが、これも完成しました。　サイズ的には小学校高学年まで使用できるサイズにしました。ですからテーブルの高さは４５ｃｍである。小物としては、口紅、櫛、ブラシを作って見ました。　椅子も鏡台に合うように試作してみました。如何でしょうか？これで、全国何処にでも御送り致しますので、２万円では如何でしょうか。御注文があれば御送り致します。　

  2007.04.12

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  最新の私の作品　孫の歩行器

  　東京に住んでいる次女が遣って来た。２歳の女の子と、７ヶ月の男児赤ちゃんを連れて来たのだが、その前に歩行器が必要と言われ、早速歩行器を作った。これがその作品である。初めてなので、高さと下の円の大きさに少々問題があるのが分かった。先ずは作品をお見せします。利用した素材は全て檜の枝です。     

  2007.04.07

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• 椿の枝を集めた

      我が浦の内半島の山腹を走る素晴らしい県道があるのだが、道の下の木が段々と大きくなり、真下に見える広い雄大な太平洋が見えなくなる部分が増えていた。２月の始め、ボランティアが集まり、県道の下の木をチエンソウーで伐採したので、太平洋が良く見えるようになったと、新聞で読んだ。もし連絡があったなら私も参加できるのに、連絡が悪いものだと思ったものであった。その後、太平洋が良く見えるように成った部分を通過した時、そうだ、どうせ伐採したのなら、椿も含まれている筈だし、どうせ腐るに任せるのだから、貰っても良かろうと気がついた。其処で、２月１２日午後、チエンソーを持って、軽トラで、出発した。始めは、伐採した中で、我が家から一番近い所に車を止め、道の下の伐採した所に入った。幾ら探しても椿が無い。おかしいな？と道に沿って、１００メーター程椿を探しながら伐採され倒された木の上を歩いたのだが、その内に、所どころ伐採をしていない木がある。良く見ると、桜と椿なのである。そうか、桜と椿は花が咲いて綺麗だから、伐採を止めたようだ。これなら椿を貰えないと諦めた。車に戻って、もう帰ろうかと思った。だけど、椿が沢山茂って、太平洋が見えない場所も有る筈だし、そんな所はどうしたのだろうかと、疑問に思い、椿が繁茂していた場所を見に行った。ヤッパリ私の推測通り、殆どの椿を伐採していた。早速チエンソーで、取り掛かった。私が木工で使う椿は腕から小指ぐらいの太さの部分を使う。だから、太い幹の部分は捨て、先の細い部分も捨てるのである。大体２メーター位の持ち易い長さにカットして、乾燥させているのだが、今までは、山の持主の了解を取って貰っていたが、その場合、当然道の直ぐ上の椿しか貰わない。所が今回は、道の下の椿である。これがかなり面倒なのが分かった。つまり、既に伐採されて倒れているから、他の木も椿もグチャグチャに重なっているのである。その中の椿の欲しい部分だけをカットして、取り出すのが結構面倒と分かった。また、カットして１０本ぐらい溜まっても、道まで持って行くのが大変なのだ。今までは道の上の椿しか貰っていないから、下の道に投げれば良いのに、今回の現場は道の下である。上に向かって投げても２メーターぐらいしか、上には投げられない。と言う事は、道から６メーター下の椿なら、３回も上に向かって投げないと、道まで運べば無いのであった。　結局、軽トラに一杯集めるのに、夕方まで掛かってしまった。やっぱり山の持主に言って、車の通る道より上のモノを、自分で１本づつ伐採する方が、倒れた木は重なっていないし、集めるのが楽だと分かった次第である。

  2007.02.13

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  子供用ドレッサーの付属品

          以上のような付属品を作ってみました。子供が喜んで鏡台の前で遊べるようなモノを考えたのですが、どうも余り良くないかもね。　上の左は、口紅郡です。上は椿のケースに入れた口紅で、下側は檜の枝に入れた口紅です。中身は色の違う色々な木を使いました。　　その右はドライヤーとブラシです。下は見れば分かるでしょうが、櫛です。どんなモノを喜ぶのか、分かり難く、迷いながら試作をしております。  　何か面白いアイディアがあるなお知らせ下さいませ。 

  2007.02.03

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  子供用ドレッサーを作る

      　正月に娘達がそれぞれ２人の孫を連れて我が家に来ていた時、玩具の流し台を２５台も作ったので少々飽きたから、私は「何か新しい、作って欲しい新しい作品は無いか？」と聞くと、「子供のドレッサー」だと言う。　其処で、正月が過ぎてから、色々試行錯誤しながら、取りあえず１台試作して見た。下記のモノにはなったが、何処をどうすれば、より感度の良い玩具となるか、良く分からない。　両袖にドアを付け、中央に引き出しを作り、椅子にも収納スペースを作った。子供は沢山の玩具を持っているから、仕舞う所である。サイズが分かるように年賀状を置いてみました。台の長さ５５ｃｍ、幅３０、高さ３５、鏡の高さ８０、鏡は３０×２５。椅子の座る所の高さは２０ｃｍにしているから、幼稚園から小学校低学年の女の子には丁度のサイズと思う。　大問題は、鏡がガラスなので、もし倒してガラスが割れると怪我をする可能性があり、アクリルの鏡を探している所である。　他に何か良いアイディアがあるなら、お知らせ下さいませ。    

  2007.01.17

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  雨の日の露店は売れないものだ

    　１１月２６日「技能祭」と言うイベントが高知の中央公園であり、私は参加申請した。所が、数日前からその日は雨と予報されていたし、前日の天気予報でも９０％の雨と報道されたから、参加の取り止めをしたいと関係者に連絡したのだが、取り止めは無いと言われた。申し込んだ以上、売れなくても１日座っていなければ成らないようである。　前日の夜中から雨だし、朝起きるとシトシト降っていた。ただ、現場に着くと、テントが張られ、濡れる心配は無かったが、お客が来ないだろう。　急いで、軽トラから私が作った木工品を下ろし、売りたい値段を付け、並べた。それから、どんなイベントか、雨の中、他のブースを見て歩いた。左官組合とか、建築板金とか、木工とか、瓦職人とか、要は建築に関する色々な職業のイベントだった。　私は「匠の市」と聞いて参加したのに、匠はたくみでも、刃物とか陶器とかはなく、建築関係の店ばかりが集まっていた。　前日、私はパソコンのアドレス帳を開き、高知の約５０名に「見に来て欲しい」とのメールを流したのだが、来て呉れた知り合いはたった一組の夫婦だった。まあ結構な美人の奥さんだから、顔を見て、会話が出来ただけでも良かったのかも知れない。やはり売れない。売れない筈だ。見に来る人が極端に少ないのである。高知の日曜市も近くでも開かれている筈だが、そちらも雨のお陰で客足は少ないのだろう。一日座って、トータル９０００円の売上でしかなかった。それでも２名の方が、傘を差しながら、２メーター程後ろに下がり、カメラで玩具の流し台を撮っていた。やはり感度が良い作品なのだろう。天気が良ければ、多分３万円は売れたのに、残念！　写真は匠の市で出展した作品郡です。丁度女房がミカンをミカン山から下ろして来た所である。

  2006.11.27

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• 木の水道蛇口が足りない（玩具の流し台）

    　９台も玩具の流し台の追加注文を貰い、喜んで作っているのだが、面白さのメインとなる蛇口が足りない。　本物の蛇口は壁から我々の方に水平に出て、下に向いて９０度に曲がっている。木の蛇口は、檜か椿の枝で作っているのだが、つまり９０度に曲がった枝が欲しいのだが、そんな枝はそうそうは無い。　だけどこれは本物を作るのでは無く玩具だから、デフォルメなのだ。そしてその姿に、夢と面白さが醸し出され、誰が見ても蛇口と分かれば良いのである。　其処で、毎朝の犬の散歩中、道中に良い枝ぶりがあるかないか毎朝両脇を見ながら歩いたのだ。私が求めているのは枝であり、幹ではない。道横の木の枝なら、大きくなると道の邪魔になり、何時かは我々部落の住民に枝を切り落とされる運命の枝だから、持主に断る必要もないモノである。　其処で大体の目星を付け、１７日と、１８日の二日間、鋸を持って犬の散歩に行った。１７日は山の上の県道まで行く道を登りながら、良い枝ぶりのモノを切っては、ポケットに入れて行った。蛇口だから小さくポケットに入るのである。　１８日は部落の海まで行く道を行き、良い枝ぶりのモノを持ち帰った。それで、合計すると檜で１５個、椿で１０個の蛇口に出来ると思える部分を採取できた。だけど、これは生木であり、乾燥に来年の今ごろまで時間が掛かるのである。　まあ、今回の注文に必要な９個は、電子レンジで乾燥させる積もりである。

  2006.10.19

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  楽譜の譜面台を作った

    　知り合いの女声合唱団（コール　グルッペ）から、演奏会の時、看板に使用したいから、私の作った譜面台を利用しても良いかと言われた。　数年前、楽譜を置く譜面台を数台作った。初めての試作品を我が団の練習場になっている公民館に置いているのだが、それを利用したいと言うが、それは自慢にならない、恥かしい最初の作品である。　これを使用されると少々困るから、私の今の腕で出来る新しい譜面台を作って見た。　それがこの写真のモノです。座ってバイオリン等を弾く時と、立って歌う時も使えるように伸縮できるようにしたのだが、自然の木では、この伸び縮みが結構難しい。ヤッパリ１箇所だけ、真っ直ぐな部分が出来てしまった。写真で見るとお分かりとは思うが、伸びる棒が真っ直ぐになってしまった。　まあ、楽譜を置く台は曲がった板では困るから、製材した平な板を使用せざるを得ない。  

  2006.10.07

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• 木工品の注文が来た

    　趣味でやっている木工だが、幼児用の玩具の流し台を１台２万円で売っているのだが、売れるようになった。今まで９台出荷したのに、またもや９台もの注文が来た。　そして１０月１日から、その製作に取り掛かった。９台を同時に作るのであるから、かなり早く出来るとは思うが、何時完成するだろうか？１１月末までに完了すると凄いけど、多分年末まで掛かるだろう。それにしても、お金に換算すると、無意味な作業となるが、趣味とはお金が掛かるのに、趣味で何がしかの収入になるという事が嬉しいのである。

  2006.10.04

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• 大きなテーブルを作った

    　或る知り合いから、９０×１８０のテーブルを頼まれた。畳一枚の大きさである。そんな板を持っていないから、頼んだ本人と一緒に木材市場に行ったが、９０ｃｍ幅の板の在庫が無く、結局２枚を張り合わす事にした。果たして旨く２枚の張り合わせが出来るのか、また、最大の問題は乾燥度であった。　乾燥には３年ぐらいはかるのである。だけどテーブルを直ぐに欲しいように言うし、未乾燥の板で、しかも張り合わせて幅が９０ｃｍの板は、恐らく２ｃｍ位は縮小するだろう。　その上、広い板は機械カンナに入らず、自分の腕で昔ながらのカンナを掛けねばならず、果たして旨く表面を加工できるのか？色々な問題が山積のテーブル製作となった。　先ず、悩んだのは、乾燥に応じて、板が伸縮自在に伸び縮みが出来る方法を考える事であった。最終的には、その方法を考え付いたものの、果たしてそんな面倒な工程を自分の未熟な腕で出来るのか疑問であった。　次に悩んだのは、天板のカンナ作業である。こんな広い板を削るのは初めてである。其れまでのカンナ作業は殆ど機械カンナで遣って来たからである。　結果として、全部旨く行った。一番の悩みであったカンナ作業もテーブル製作の最後の工程として、つまり机が出来てから、カンナで表を削ったのであったが、何とか旨く行った。

  2006.09.28

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  木の急速乾燥実験

    　  　最近はと幼児用の玩具しての木の流し台注文が次々とあり、楽しみに作っているが、早くも９台目が完成し出荷したが、また９台もの追加注文が舞い込み、その製作に取り掛かっている。これだけ作ると、結構雰囲気の良いモノが出来るようになった。　１台を２万円で販売しているのだが、台よりも付属品の製作の方に時間が掛かる。つまり釜とか、お茶瓶とかフライパンとか、ナイフ、フォーク等である。　所で、釜やお茶瓶は、檜の太ももぐらいの枝の中身を繰り抜いて作っている。４年程前にミカンの日陰になるからと檜の大木の枝をゴッソリ切り落とした。当時何に使うか当ても無かったが、太い枝を重いのに１本だけ記念に持ち帰って乾燥させていたのである。それを使用して作ったのだが、その枝が無くなってしまったのだ。　当時太い枝を数本切り落としたが、重いからその場に捨てた。今でもその枝は現場にあるだろうが、虫が入って使えないだろう。　其処で、もし追加の注文が来ると、どうして釜や茶瓶を作るかで、色々考えた。檜の太い枝は、そうは簡単に入手できない。簡単に手入でき、乾燥しても割れない木は椿である。其処で近所の山で、太ももぐらいの椿を伐採して、持ち帰ったのは良いが、乾燥に３年は掛かる。　取りあえず、釜の高さを１０ｃｍとして、１０ｃｍの長さに６個だけ玉切りをした。釜になるよう中の芯を抜いて、ドーナツ状と言うかパイプ状にした。これに底板を隙間無く旨くはめ込むと良いのだが、問題は生木であり、それ以上の加工は出来ない。　其処で思い出したのは、木の急速乾燥である。電子レンジに入れると簡単に乾燥すると聞いていた。　高さ１０cm直径が１２ｃｍ位で、パイプ状であり、その肉厚が２ｃｍ位のモノをレンジに入れて乾燥度を実験したのである。　電子レンジの容量と時間は２００ワットの１０分を、繰り返したのであった。結局、１０分を５回、繰り返しレンジに入れる事で、９２０グラムの木が５５０グラムまで乾燥したのである。生の椿は多分水分含有量が５０％ぐらいだろうから、これでホボ乾燥が完了したと推測できる。　因みに生杉の水分含有量は凄いもので、恐らく７０％は水分と思われる。檜は結構水分が少なく、恐らく５０位でなかろうか。椿も水分は少ない木である。　所でレンジで乾燥させた椿の再加工をして、驚いた。木が硬くなり簡単には刃が入らない。無理矢理、刃を入れると刃がボロボロになる。椿は乾くと硬くなるようだ。だから加工は生の状態でするのが良いと言うのが分かった。　その後、何度か、レンジに入れて乾燥実験をしたが、大体の要領が分かった。生木で７００グラムぐらいなら、２００ワットで３０分が最適と分かった。それ以上だと黒く焦げる。

  2006.09.13

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  孫の食卓用椅子を作る

  　８月８日に、東京に住んでいる次女が我が家に来る予定だが、２歳になる孫も連れて来る。そこで孫が御飯を食べる時、丁度我が家のテーブルに合うように高さを調整して、写真のような椅子を作った。これも全て檜の枝で作ったもので、足置き台も腕位の太さの枝を真ん中で断ち割って、２本にして、上段と下段にした。さて、機嫌良く、座ってくれるかな？　　

  2006.08.03

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  私の最近の木工作品の写真を送ります

  これは木で作った玩具の流し台です。如何でしょうか？棚の上のモノは、お茶瓶とか、お釜とかです。ドアには包丁も入っております。次は、幼児用のベンチに並べた木の食器です。

  2006.07.29

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• 孫の幼稚園バザーで木工品販売

  　三女の子供が通っている幼稚園で、７月１９日に幼稚園のお祭りがあり、父兄も集まるから、私の木工品を販売したら如何ですか？と幼稚園の先生に進められていた。　今まで何度か高知でも売ったが、前を通る人が３００人～５００人で１つ位しか売れないようであり、孫の幼稚園は小さく、園児が５０名ぐらいしか居ない。だから、幼稚園の関係者とか園児の両親やお爺さんお婆さんを含めても、最大２００人、多分１００名ぐらいしか、集まらないから、出店しても売れないと思っていたが、孫の顔を見られるし、まあ、自慢の作品を見せるだけでも良かろうと、出席する事にした。　１９日朝７時３０分、高知の自宅を出発し、香川県の幼稚園に着いたのが丁度１０時。それから、幼児用の椅子とかベンチとか机と流し台等を幼稚園の廊下に並べた。やはり集まっていた大人は１００名ぐらいであった。　売れないと思っていたのに、不思議と幼児用のベンチが４つも売れ、１２０００円もの収入になった。　其処で、売上があるからと、その夜娘や孫達を連れて焼肉屋に行った。アメリカから一時帰国している長女とその子供２名と三女と三女の幼児２名と私達夫婦であるから結構の人数である。　腹一杯皆で焼肉を食べ、お酒を飲むと、結構の出費となり合計で１８０００円にもなった。私は売上の１２０００円を出し、足りない分は娘達が払ったようである。　次の朝、高知に帰る車の中で、女房に言われた。「家で焼肉パーティーをしたら、半分も掛からない」と小言を言うではないか。そう言えばその通りであるが、家ですると準備や後始末が大変だし、あれはあれで良かったと言ったものの、内心、そうだな、三女の家まで行くのに、ガソリンが４０００円弱と高速道路代が往復で７２００円も掛かるのだし、あのベンチ４つ作るのに数日は掛かっているが、これは趣味だから良いとしても、やはり少々勿体ない散財になったと、一人で反省したものであった。

  2006.07.22

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• 玩具の鍋やフライパンやヤカンを作る

  　１ヶ月程前から、木で玩具の流し台を作り始めた。孫の玩具として作っているのだが、最初の試作品を孫の幼稚園で買って呉れ、そしてイエローハットの創業者である鍵山先生が我が家に来られた時も流し台を２台注文された。　流し台そのものを作るのも、夢があり、面白いのだが、その流し台に付属する色々な小物を考えて作るのも結構面白い。　だけど大問題は私は旋盤というかロクロと言うか、素材を高速で回転させ、それに刃物を触らせて、丸いモノを作ると簡単に誰でも出来るのだが、その機械を持っていない。だから、１つ１つ手で彫って作るのであるから、時間が掛かるが、完全な円のモノは出来ないが、風味と言うか感度が良いものが出来るようである。　数日前から鍋や釜やヤカンを作り始めた。フライパンやお玉ぐらいなら、深さが浅いから、普通のノミや彫刻刀で、彫り込めるが、深いモノは矢張り特殊な刃物が必要で、彫れない部分が出てきて、結構苦労している。要は自分が持っている道具で何処まで深く彫れるかであるが、何とか彫れたとしても、表面を滑らかにすることが難しい部分も出始めた。　それでも一応外から見ると、高感度のモノも出来始め、特に茶瓶が傑作である。取っ手をどう作るかで、見た目は全く違ったものになる。興味ある方は御返事頂けると、メールで写真をお送りできます。このブログには写真の入れ方が分かりません。

  2006.07.13

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• おもちゃの流し台が売れた

  　三女が、１ヶ月程前に、木で玩具の流し台を作って欲しいと言って、インターネットで販売されている写真を見せて呉れた。それは普通の木で作ったモノが出品されているが、私は自然の枝を組み合わせて、下記の様に作ったのである。玩具だから水は出ないが水道のコックまで檜の枝で作った。また俎板、包丁、フライパン、お玉と木で作ったモノもセットにした。　それを持って６月２６日三女の家へ行った。そしたら、幼稚園で、園児の玩具に欲しいかも知れないと三女が言うから、次の朝、孫を幼稚園に連れて行くとき、木の流し台も持参したら、先生達が喜んで、幼稚園のPTA会費で買って呉れたのである。　まあ１万円の値段にしたので、売れたのだが、作るのに約１週間も掛かったから１万円は安すぎるが、それでも売れると大変嬉しいものだった。だけど、後で良く考えると、一番厳しい所に売ったものだと反省をしている。何故なら大勢の園児が毎日触るのである。多分木の枝で作った水道のコックを先ず折るだろう。次はドアを開けて、それに乗ると蝶番が壊れるだろう。その他魚焼きの入り口も壊すだろう。そうなると、修理が大変だと思い始めたのである。　だけど、反対に初めての作品だからこそ、過酷な条件で使った方が、次の作品を作る場合の参考になると、逆に良い所に試作品を売ったモノだと思う事にした。　何を作るにしても、最初の作品は余り良い物は出来ない。何度も何度も同じ物を作る事で段々と良い物に成って行くから、試作品を幼稚園に売ったのは良かったのかも知れない。　今、沢山作っている幼児用の椅子やテーブルも、初期の作品を見ると、恥ずかしいようなモノが三女の家に残っていた。数百も作った今は、結構売れるモノになった。だからこの流し台も５台も１０台も作ると、ますます雰囲気の良いモノに成長する筈である。　長さ６０ｃｍ、高さ８０ｃｍ、奥行き３０ｃｍです。この下に写真を入れる積もりだったのに入れ方が分からないので送れません。残念です。

  2006.06.28

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• 食器棚を作って、と言われたが

  　合唱団のソプラノの女性から連絡があり「亭主の実家の食器棚を作って欲しい」と言われた。私は咄嗟に、流し台とか冷蔵庫の隙間を埋める食器棚と理解した。早速、６月１０日、そのご夫妻と一緒に御主人の里の家に行ったのだが、作って欲しいと言われた場所には、メーカーが作った食器棚がデンと座っていたのである。　メーカーの製品が気に入らないから、新しく作って欲しいと言うのである。これには困った。木工品メーカーが専門の機械を駆使して作る品質以上のモノを作る自信は私には未だ無いからである。　相手は、従業員とは言え、木工のプロであり、沢山の専門工具を駆使して作るのである。私の道具はDIYで買った極普通の汎用道具しか持っていない。これでは勝ち目は殆どないのである。　相手のお婆さんはそんな私の気持ちは理解できないようで、テレビで銭形金太郎も見たと言っており、私には家具を作れると思ってしまっている。家と家具は全く性質が違うのを分からないようである。　家具は１ミリでも隙間が空くとアウトなのだ。木と木の接合面がピタットと合わないと家具とは言えない。しかも正面から見て、綺麗だ、凄いと思われるように作らねばならない。家は少々の隙間ぐらい、誰にも分からないように何とか収める事が出来る。　そのお婆さんは、メーカーのモノは合板で作っているから嫌だと言っていたが、合板だからこそ、板の中は空気で軽いし、安く綺麗に出来るのである。　そして、上段の観音開きのドアは納屋に置いてある昔の食器棚のガラスを利用し、下段の戸は昔の旧宅に使っていた一枚杉の戸を利用して作って欲しいと言われ、その一枚杉の戸も見せて呉れたが、畳一枚分の大きさの戸である。今買うと一枚の戸が２０万円も３０万円もすると思う。この杉の板を使って作るのである。　その上、ガラスを切るのは、結構技術が必要で、そうは簡単には切れない。失敗が結構あるのだ。４年程前、額を沢山作ったが、その時ガラスを切った。４回切ると１回位の割りで失敗したものである。だから、昔の家具のガラス再利用は面白いが、失敗したら、どうにもならないのである。　１枚でも失敗した場合、昔のガラスだから、多分今は同じガラスを購入出来ないから、左右の柄が合わなくなるのだ。今のガラスなら、カットに失敗しても、同じモノを幾らでも買えるから、安心してカットできる。　しかも、収める場所が直角でない。壁が少々狂っていた。家が少し歪んでいるのである。それに合わすのは大変な作業となるし、まあこの問題はその通りのサイズで作ればピタッと入る筈だが、最大の問題は、今ある家具より上等のモノを作れるかどうかである。　再考しますと言ったものの、かなり尻込みをする作業のようである。さてさて、どうするか？このようなモノに挑戦するのも、腕を上げるには良いチャンスではあるが、私にはマダマダ挑戦できる腕ではない。　昨年知り合った八木先生（元学校の先生で、定年後に木工を趣味にしている人）に頼む手もあり、もし彼が受けるなら、時々一緒に製作すれば、私の勉強にもなるだろうと、八木氏に連絡したが、彼もそんな大きい箱物は作った事ないと断って来た。こうなると、私には手に負えるものでない。残念だが私には家具メーカーより上質のモノを作る腕にはなっていない。

  2006.06.13

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• 喧嘩の寸前まで行ったが

  　６月４日、マルニ（DIY）の駐車場の木工塾があるので、資材と道具を積んで朝９時３０分に到着した。　１０時になったが、店長が駐車場に見えない。其処で店に入り、カウンターの女性に「木工塾の者ですが、駐車場にテントを張って欲しいので店長を呼んで欲しい」と言うと「午前中は所要で、店に居ない」という。「では代わりの方をお願いします」と言うと、女性は横の誰かに聞いて、マイクで担当を呼び出した。　その担当が来たから、「木工塾の者ですが、駐車場にテントを張って欲しいのですが」と言うと、５０か６０位の年齢の小男だが、あからさまに嫌な態度をしたのであった。ブツブツと「こんな入らぬ事をするから仕事が増える」と文句を言いながら、私が横で待っているのに、わざと別の用事をするのである。　じっと待っていると、その内に黙って外に出て行った。仕方なく付いて行くと、駐車場の横の物置から組み立て式のテントを取り出し、台車に積んだ。私はその横に置いていたつい立のようなモノを持って後ろから着いて行ったのだが、何時もの場所に着いて、その担当は「何で、そんなモノを持って来た？」と怒るのであった。　「これはテーブル鋸が危険だから、テーブル鋸の前面に立てて、第三者が立ち入らないようにするよう店長に言われているから」と言うと「そんな事は知らないが、それは売り物だ」と叱るのであった。　私も頭に来て、その言い方は何だ。ふざけるな！と喧嘩に入ろうとした矢先、私の胸中を察したのか、二宮と言う、３年も前から木工塾に来ている主婦が間に入り、「アソコに古いつい立があるから、あれで囲いましょう」と言って間に入って呉れた。それを聞いて、そうだ生徒も居るのだからと、私は無理矢理気分を和らげ、それで事無きに終わった。　実は、この人の態度を見て、２０年振りに中国人を見たような気になったのである。中国では、知らない人には徹底的に不親切である。相手を人間とは遇しない。逆に知っている人には親切である。この余りにも厳しい差のある人間関係を思い出したのであった。どうして中国人はあのように知らない人に冷たいのか、私には分からないが、多分これは中国の厳しい歴史があのように人の心まで変えてしまったのではなかろうか。　また、彼の言動を見て、労働組合幹部を連想した。彼らは要らぬ仕事は徹底的に敵視して、抹殺しようとする。それが当然との屁理屈を幾らでも延々と述べる。こんな輩には労働の価値は理解出来ないし、また理解しないのが、正しいと思っているのである。　どうせ人は死ぬのである。だから生きている間は出来るだけ幸福な時間が多い方が望ましいのは誰でも理解できるが、そしたら、どうせ遣らねば生活出来ない労働なら、労働の中に楽しみを見出すべきなのに、そして嫌な労働を少しでも幸福な時間に変えるには、自分の心の持ち方を変えるしか無いと思うのだが、彼らは逆の発想で、思考の隙間もなく労働を敵視して来たのが今までの労働組合であった。　まあ、彼はお客商売の小売店には向かない人だと思う。私は一人新聞をマルニの社長に送ってはいるが、忙しい人だから、全文を読む時間は無いと思えるし、この文をマルニの社長が読めば良いのだが。　それにしても、私も変わったものである。仕事をしている時は他人との喧嘩なんて、絶対しなかった。黙って堪えたものであった。所が会社を退職し、このような自由な生活に入ると、結構喧嘩をするようになった。自分の意思を通すからである。我慢する必要が無くなったからであろう。

  2006.06.04

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• 木工品が売れた！

  　４月９日、朝７時に軽トラで出発、高知城に着いたのは８時だった。二十四万石博覧会への出店は初めてなので、ウロウロして店の場所割り抽選に遅れてしまい、結局、一番端の空いている良い所を県庁の人が決めて呉れた。　檜の枝で作った幼児用の椅子やベンチや机を山の様に持って行った。それを並べ値段を書いた紙を張り付けている途中から、８時半の開場となり、段々とお客が通り始めた。今回の値段は掌に乗るような小さい小さい椅子を６００円とし、２、３歳の幼児が座る椅子を１０００円、４，５歳の幼児が座る椅子を１５００円、肘掛の付いた幼児用椅子を２０００円と設定した。結構安いのである。　昨年は県の地場産センターと言う体育館のような所で、私の作品を販売したのだが、その売上の６割から７割は、私の知り合いが来て買って呉れたから、実際の売上ではなかったのだが、今回は知り合いへの売りはゼロ、全員知らない人への販売となった。　はやり、店の前を通る通過人数に売上は比例するようで、ドンドンと売れ出した。あれよあれよと言う間に、多分２時間ぐらいで、１万円をオーバーした。やはり高知の日曜市から流れて来た客がそのまま来るようで、かなり人がパラソル店の前を通過する。分からないが多分１万人ぐらいは通過しのではなかろうか。これなら４万円ぐらい売るのではと期待したものであった。　やはり木で作った自転車が目を引いたようで、自転車を見つけた人は一様に「木の自転車だ！」と誰もが言う。だから私が時々自転車に乗って走って見せると、誰もが驚く。自転車の販売価格を２万円としていたから、売れないと思うが、客寄せパンダにはなった。　所が、おかしい事に昼の３時から、来場者が減りはじめ、３時からの売上がゼロとなった。意外と人の波が引くのは早いようである。　それでも結構売れた。ホクホクしながら、夕方５時に残品を軽トラに積み込んで、自宅に帰って、作品を降ろしていると、女房が「どうだった？売れた？」と言う。「多分３万円ぐらいだろうと思う。結構売れて、面白かったよ」といって、居間に入ってから、現金を数えた。つり銭として、１万円持っていったから、それを除くと、２８７００円の販売となっていた。　趣味で作ったモノがお金になると、嬉しいものである。やはり高知の日曜市に出店できると、売れるのだ。次は４月２３日に出店するが、小物を作り足す必要がある。３０００円以上のモノは売れなかった。やはり遊びで衝動で買う金額というのは、少ないようである。

  2006.04.09

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• 私の木工品を郵便局で展示

  　数日前、県庁の職員だが市町村役場に応援に出向している片岡と言う人が我が家に来て、「須崎郵便局で私の木工品の展示をしませんか」と言われた。期日は３月１３日から２４日までで、郵便局ですから作品の販売は出来ないとの事。「喜んで遣りたい」と返事をした。　だから、１３日の朝、色々な作品を軽トラに積み、郵便局に行った。片岡氏も待っていて、展示を手伝って呉れた。そして朝日新聞と須崎ケーブルテレビが取材に来てくれた。 だけど、私の住んでいる部落はケーブルがまだ引けておらずテレビを見ることが出来ないというと、ケーブルテレビの会社で放送のビデオを撮って、生テープ代の５２５円でお渡し致しますと言って呉れた。さすが地方に立地するローカルケーブルテレビ、サービスが良い。　朝日新聞は次の日、旨く掲載されたようで、土佐経済同友会の人から「朝日新聞に掲載されているね」とメールが入っていた。そこで早速１５日、高知市に行く用事があり、朝日新聞高知支局に寄った。そしたら「昨日の新聞なら只です」と１部を呉れた。　広げて私のニュースを探すと、全国紙の県内版はニュースが少ないのか、私が結構大きく掲載されていた。写真と文を合わせて横１６ｃｍ高さ１０ｃｍの面積を占めていた。

  2006.03.14

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• 囲炉裏小屋建設　　３話

  　あれから毎日製材所に通って、檜の大木と格闘してきた。人間というのは学習する動物で、始めは６本ぐらいしか皮が剥げなかったが、最終は１２本ぐらい皮が剥げるようになった。そして３月８日に製材所にある檜の皮剥ぎは終わった。まだまだ檜の皮が足りないと思う。別れる時、製材所の社長に、また剥ぎやすい檜が入ったら連絡して欲しいと言うと、快くOKと言って呉れた。　今日は檜の皮を１０ヘーベの面積に並べて、それを束にした。その束の大きさから、今回集めた全ての皮と比較すると、約１００ヘーベの皮を集めた事になる。　もし屋根の面積が３０ヘーベなら６枚重ねに葺くと、３０×６＝１８０ヘーベとなる。多分３０か４０ヘーベの屋根となるだろうから、１８０から２４０ヘーベの皮が必要となる。今日で大体必要量の半分を確保した。　恐らく６枚重ねで屋根を葺いたとしても、毎年１枚が腐って行くと計算すると、３～４年で葺き直しとなる。それなら、１０年ぐらい持つように、十数枚重ねにするべきだし、１年に１枚腐るかどうかも分からない。もっと早く腐るかも知れないし、１枚で数年持つかも知れない。全く不明である。　それと、もう一つの疑問が出てきた。それはロッグハウスにすると、丸太の横重ねだから、乾燥度に寄って結構屋根が上下する事である。木は縦には伸縮しないが、横には結構伸び縮みをする。今、我が家の床板でも、夏と冬では床板の隙間の間隔に差があるのだ。つまり冬は乾燥するから、隙間が広くなり、夏は湿気が多いから板が伸びて、隙間が少なくなるのである。　多分、１～２％ぐらいは空気湿度の多寡で、伸びたり縮んだりする。だから、家は一階建てでも高さは３メーターぐらいはあり、生木でロッグハウスを組むと、１、２年で乾燥して、３０ｃｍも低くなるそうである。つまり生木が乾くから家の高さが低くなるのある。　乾燥済の丸太で組んだとしても、今度は空気の湿度で、家の高さが１～２％は上下するだろう。窓枠はその変化を考慮して、溝に入る窓枠の部分の幅を長くして、上下の変化に合うモノを作らねばならない。つまり１％の変化だとしても、窓の高さが１メーターなら、雨の日と、晴天の日では１ｃｍも長さが違うのである。　大問題は風呂場なのだ。薪で焚く五右衛門風呂を女房が希望しているから設置しなければならず、火を焚く以上、釜の所は土地から１メーターぐらいの高さは伸縮のないレンガかセメントかで、釜を支え、その下で火を燃やすから、その部分は伸縮がない。なのに釜の高さまで組んだロッグハウスの他の部分は当然伸縮がある。　どのように処理するべきかで、檜の皮を剥ぎながら、頭の中で数日悩んだ。乾燥した日は風呂場には広い隙間が出来、風が入るのは困るしね。その回答が浮かんだ。　つまり釜の高さまで、他の部分は丸太を縦に並べるのである。窓の下の所まで縦のロッグハウスにして、窓から上の部分から横のロッグハウスにする事で、そして釜の高さを窓と同じにすれば、無伸縮と同じ構造になると考えたのである。多分これは正解だろう。

  2006.03.04

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• 囲炉裏小屋建設　　２号　　　　

  　今日は檜の皮を剥ぎ始めて２日目である。朝は昨日の檜の皮を軽トラから下ろしたり、色々な雑用をして、出発したのが１０時３０分。南国市までは約１時間掛かるから、製材所に着いたのは１１時３０分。だから午前中は３０分しか無く、直ぐに昼ごはんとなり、１時間休憩。　今回は、どのように作業をしているかをお知らせします。２メーターの檜の大木の皮を５０ｃｍ毎に手鋸で切り、それをバール（くぎ抜きの大きいようなモノ）で剥いでおります。つまり２メーターを４等分して、皮を剥いでいる。 だから皮は全て５０ｃｍの長さの皮になる。幅は１０ｃｍ位の狭いものもあるし、中には旨く剥げて、８０ｃｍ位も広いものが取れるときもある。木と場所に寄って千差万別だ。　檜の皮が伐採や運搬工程で、グシャグシャに潰れている所や、枝が出ていた所を剥いでも穴が開くから、屋根材に成らないし、そんな所は剥がず、皮が綺麗な所だけを剥いでいる。　また、木によっては、容易に剥げない木もあり、そんな木は作業を止め、剥ぎやすい木で作業をしているが、転がすのが大変なので、上側になる所の４箇所の作業が終わると、３０度か４０度バールをテコにして転がし、また上になった所の皮を剥ぐという方法を取っている。そして１回転したら終わりである。　結局今日も７本ぐらい剥いで、一抱えぐらいの皮の束が、３つ出来た。昨日と同じぐらいの収穫でしかない。昔は皆、苦労したものだ。今は何でも素材が安く、人件費が高い。昔は素材が高く、人件が安かったから、モノを大切にしたのだろう。　檜の皮を剥ぎだした以上、近い内に大きな神社に行き、屋根を良く見て、研究しないとならない。神社などは、数十枚も重ね、厚さが３０ｃｍも５０ｃｍにもなっているが、あんなに沢山の檜の皮を集めるのは不可能で、私が作る屋根は恐らく４～６枚重ねぐらいになるだろうから、厚さは３ｃｍぐらいにしか成らないだろう。　それにしても神社の屋根はあんなに厚くしているが、どうやって檜の皮を止めているのだろう？不思議だね。置いているだけでは、台風で飛んでしまうから、見えない所で止めている筈だ。本を買わなくては分からないかも知れない。　それと、細い間伐材の入手方法を研究する必要がある。自分で誰かの山の間伐をしてあげると、簡単に入手は出来るが、もうその歳でもないしね。間伐とそれを山から引き摺り下ろすのは凄い重労働だからね。

  2006.02.28

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• 囲炉裏小屋建設　１号ニュース　　２００６年２月２７日

  　昨年１２月、山梨県立大学の或る教授が、我が家に来た。彼は地域活性化をテーマに研究しており、我が家に来たのは、愛媛県の滑床と言う渓谷にある森の国ホテルの経営者に会う為に四国に来たのだが、私が車を運転して一緒にそのホテルへ行った。　其処には、ロビーに囲炉裏が有って、火がチョロチョロと燃えて居たのに、煙は一切充満していなかった。つまり煙を吸い込む大きなじょうごを逆さにした様なモノが囲炉裏の上にぶら下がっており、煙を外に出していたのである。　それを見て、こんな囲炉裏の部屋が欲しいと思った。燃える火を見つめるというのは気分が落ち着くし、そこでお茶を沸かしたり、鍋物を作って食べるというもの楽しいし、その上、丁度女房が、薪で焚く風呂を作って欲しいと、前から言っていたのだ。　空き地に小さな囲炉裏小屋を建てると、その隅に五右衛門風呂を設置できると言う事で、段々と頭の中で、具体的な構想になり始めたのであった。間伐材を利用したロッグハウスと思ったのだが、問題は屋根の素材で迷っていた。　毎年の稲作で出る稲わらでと思いつき、女房に言うと、稲わらの屋根は火事の可能性が高く、また囲炉裏や風呂を沸かすから、煙突から火の粉が出る可能性があり、絶対に危ないというのであった。女房はトタンが簡単だし安いし、火に強いとは言うが、トタン屋根とは情緒が無いし、掘っ立て小屋の感がして建てる気がしない。　その後、杉や檜の皮で屋根を葺く事を考え付いたが、その素材をどうして集めるかである。また葺き方も分からないが、葺き方は何とでもなるが、素材の入手方法が分からなかった。多分茶室用の皮は販売しているだろうが、驚くような高い値段だろうと推測される。　何時も頭の隅で考えていると、アイディアが出るもので、最近考えたのは、我が部落の近くに（近くといっても、田舎のことで、約１０キロ離れて居るが）土佐龍という木工所がある。そのこ社長とは友人でもあり、土佐一人新聞の読者でもある。　この会社が結構檜を使っている。山で買った檜を南国市の山本製材で製材させ、その板で俎板等色々な木工品を大量に作って出荷している。この檜の皮を貰えるのではと、気づいたのである。　早速２月２４日に土佐龍に行き、製材する前の檜の皮を貰えないかと相談すると、１も２も無く、了解してくれ、早速山本製材に電話し、檜の皮を剥ぐからと、連絡して呉れた。　そこで２月２７日、山本製材に行った。この製材所には檜の背板（製材で出る捨てる部分）を時々貰ったりしているから知り合いでもある。問題は果たして皮が剥げるものか、どうか分からないのだ。　土佐龍の原木が５０本ほど山の様に積み上げられていた。細いので直径が３５cmぐらいから太いのは６０cmぐらいで、全て２メーターに切ってあった。これなら剥けるかも知れないと思った。何故なら、殆どの原木は４メーターである。４メーターの大木となると、人間の力では転がせないから、どうにもならないが、２メーターなら、大木でも私一人で転がせるからである。　早速山本製材の社長がフォークリフトで数本持ち上げ、広場に並べて呉れた。それから、悪戦苦闘したが、旨く剥げない。冬季伐採の木だから、皮と実の間に水が無いからである。山本社長が「６月頃の檜なら簡単に剥げるかも知れないよ」と言って呉れた。その内に昼となり、昼食の後で、また丸太に向かった。　午後は段々と要領を飲み込み、皮も何とか剥けるようになったが、重労働で、しかも沢山の枚数は取れないのだ。理由は剥げないのもあるが、この製材所に来るまでに、材木同士でぶつかったり、ワイヤーで締められたり、山で岩に当ったたりで、皮の６割近くが、ズタズタになっており、屋根の素材にはならないのである。だから時間ばかり掛かるのである。　夕方５時までに、３枚重ねにして、１坪分ぐらいの檜の皮を剥いだ。幾ら小さい小屋と言っても、屋根は庇もあり、多分１０坪は必要で、この調子なら１０日も掛かる計算となった。

  2006.02.27

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• 古い琴の利用法

  　昔亡くなった姉の古い琴が我が家にあったが、どうも音が悪く、結局練習用に１０万円で安い琴を買ったから、この古いのが余ってしまった。だから１３本の弦を外し、琴の胴の両端を、つまり右の弾く所は約１０ｃｍで、左の弦を締める方は約３０ｃｍでカットした。　何を作るか、妙案は無いが、その両端を見ていて「そうだ。この琴は姉の形見だし、姉の子供が２人（二人共結婚をし、子供も居る）居るので、この両端で、何か記念になるような作品を」と思いついた。　幅３０ｃｍのモノは幼児用の椅子の板として利用し、可愛い椅子が出来た。花台とか、ぬいぐるみを座らせると結構可愛い椅子となる。 所が１０ｃｍのモノがどう考えても良いアイディアが出ない。何日も何にするかで悩んで悩んで、とうとう筆立てにした。作って見ると、結構気に入った良い作品に仕上がった。女房が欲しいと言うが、これは甥と姪に送って上げるものだから、また琴の胴をカットして、同じモノを作ろうかというと、女房は、この胴で小さい琴を作って欲しいというでは無いか。　これは面白い案である。楽器は小さくなるほど、音が高くなる。多分普通の琴の１オクターブ高い琴になるだろうし、もしかすると合奏に使えるかも知れない。それから、琴の製作に没頭するようになった。　琴はカマボコのように丸くなっている。しかも非常の柔らかい桐の木であり、そのまま弦を張ることは不可能で、１３本の弦が通過する所は強い木で補強し、それに１３個の穴を開け、其処に弦を通すのである。だから桐の丸さにピッタリと合ったヒノキの細い棒を２本作らねばならない。これが結構難しかった。　そしてとうとう２月１０日に完成した。昼から急いで弦を張った。待ちに待った音を出すと、元の琴の音と同じである。やはり良い音には変わらなかった。ただ、小さくなり、長さが１．５メータになったから、持ち運びは簡単になった。短いから低い音は無理だが、練習には使えそうだ。　一度琴の製作を経験すると、ヤッパリ１００％自分で作って見たいと思うようになった。直径が３５ｃｍ位で長さが２メーターの桐の木を誰か譲ってくれないでしょうか？

  2006.02.11

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• 組立式梯子を考案

  　昨今、日本中の何処のＤＩＹに行っても、アルミの梯子とか脚立を沢山販売している。梯子では伸びるモノもあるし、脚立は真っ直ぐ倍に延ばし、梯子にもなる。　 だけど、使わない時や、持ち運びの時、１本の棒になるモノは幾ら捜しても無い。頭で考えても、そんなモノは簡単に作れる筈で、色々なアイディアが湧いて来る。本来はアルミで作らないと強度に問題があるのだが、先ず試行錯誤しながら、木で作って見た。以外と簡単に成功したのである。 これは非常に大きなアイディアで、アルミメーカーに特許を売れるかも知れないとワクワクしていた。そこで、会社を経営している兄がカバン開発で特許問題に詳しくなったから、その梯子を見せに行った。 兄は見た瞬間、「これは面白い」と言っては呉れたが、「特許をメーカーに売ると言うのは至難の業で、しかも１特許で、４０万円ぐらい経費が掛かる」と言う。　　と言う事は、売れる可能性を見てからでないと特許申請も出来ない訳である。その後、脚立も出来る筈だと、梯子の経験から色々な隘路を考えながら、木で作って行った。そしてとうとう１本の棒になる脚立を完成させた。　　そして高知県内のＤＩＹ大手であるマルニ（県内１４店舗）の社長に見せて、アルミメーカーを紹介して貰おうと思っていた矢先、マルニの社長から「一寸会いたい」と言う電話があった。マルニの社長は経済同友会で時々会うし、私はマルニの１店舗で木工塾も開いているから、知り合いなのだ。　　良い機会だと喜んで、梯子と脚立を持って、マルニの本部に乗り込んだ。数名の幹部がいる部屋に通され、私が梯子を見せた瞬間、社長の弟さんが、「３０数年程前、トステムだったか、このような梯子を売り出した。だけど、今は何処にも無い。売れなかったのかな？」と言われた。　　この１言で、私の夢は消え失せた。特許申請は無理だと言う事である。流石メーカーである、私が考える同じ様なモノを３０年も前に市場に出したのである。やはり、本業である。だけど、新しい商品が売れるか売れないかは、時代に寄る。その時に売れなくても、時代が変われば売れ始める事は幾らでもあるものだ。　　使用しない時や、運ぶ時に、一本の棒状になるのは絶対に便利である。問題はそのコスト高と利便性との兼ね合いである。アルミの脚立や梯子は見れば見るほど驚くほど安い。これを１本の棒状に畳むには、多分単価が２倍か３倍になるだろう。

  2005.12.04

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• 土佐木工塾を開く

  　私は趣味と実益を兼ねて、高知のマルニと言うＤＩＹの駐車場で、木工塾なるモノを開いている。参加希望者に作り方を教えるのである。　今日はその木工塾の日であった。朝の８時３０分、工具や材料を前日から積み込んでいた軽トラで、出発した。それから約１時間で、マルニのＪＲ高知駅前店に着く。毎月１ッ回、そこの駐車場で木工塾を開いている。　自然な檜の枝とかを使って、小さな幼児用の椅子や机を作る教室を開いている。もし幼児が居ない家庭でも、椅子等が結構可愛いから、それを花置き台に使用できる。前もって、マルニのチラシで参加者を募集しているから、今日は５名の希望者が居るとの連絡を貰っていたので、その材料を積んで行った。　大阪とか東京などの大都市なら、チラシで募集する必要もなく、当日参加希望者を募る事で、教室を開く事は可能とは思うが、こちらは如何せん、田舎である。店のチラシで、前もって希望者を集めていないと、ナカナカ難しい。　大体このような木工塾に参加する人は、不思議と伯母ちゃんである。私は女性が大好きだが、もう色気も消えたような年代の女性ばかりである。男性は今まで数える程しか参加しないが、理由は分からない。今日の参加者５名全員も全員が伯母ちゃんであった。　本来は指や腕の力のある男性の方が、平均的に、上手であるが、希望が無い以上、力の弱い女性でも教えなければならない。　現代は、作業の殆どを電動工具である。だから、高速で回転する刃物は危険で、私が遣るから、本人達は、私が電動ノコで切断した枝をナイフで、削ったりするだけなのだが、ナカナカこのナイフ作業が満足に出来ない人ばかりである。電動ドリルで開けた穴にピッタリと合った棒に削り上げるのが主な作業であるが、殆ど私が遣らないと、出来ない人ばかりである。　それでも、今までの３年間の経験で、１日５名位なら、何とかなるもので、一応本人達も満足の行く幼児用の椅子机を、私が作って上げたようなものである。完成した喜びで、次回も参加するかどうかが大問題で、次回からも参加される人が何名居るかである。制作手順を知った後、また参加するかどうかで、その人の趣味となるかどうかが決まる。だけど、そんな人は以外と少なく、残念ながら、初回で終わる人が殆どなのだ。　やはり、ナイフ作業で、指に豆を作り、嫌になる人が多いようである。今は余りにも不器用な人が多すぎるような気がして成らない。私も木工など全くの素人で、上手な人に聞いた事もなく、自分勝手に色々と想像しながら、自分の腕に合った作り易い方法を考えているだけで、毎回の作業が工夫の連続である。それで上手になって来たのだが、大抵の人は努力などする気持は無いようである。　確かに私は子供の時から、手先は器用だったようだが、木工は、この高知の過疎地に入植してから始めたモノである。

  2005.09.10

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• 檜の枝で自転車を作る

  　少し前、三女の家に行くと、孫のスケートがあった。これなら檜の枝で作ると、面白いモノが出来ると着想し、早速、孫のスケートを壊し、その車輪だけを利用し、ハンドルが曲がるようにと色々と考えながら木のスケートを作った。そしたら私も乗れるのである。。　其処で、今度は使わなくなった幼児用三輪車を近所で貰って、３つの車輪を取り出し、木の三輪車を作った。これも私が乗れる。　そこで、もしかすると自転車も乗れる可能性があると思い、もう使わない自転車が一台有ったから、それを分解した。利用するのは、ペダルの所と、チエンと、前輪と後輪である。　試行錯誤しながら何とか乗れるモノを作ったものの、やはり問題が数点判明した。先ず、自転車は横から見ると三角の組み合わせで強度を持たせているが、木でも重さの強度はあった。　だけど自転車を上から見下ろした場合は、一本の棒でしかないから、横からの力に弱いのだ。ハンドルを持って揺ると、サドルから後が横揺れと言う歪みが出る。多分、これは上から見て、三角形を入れないと、強度を増せないだろう。　次ぎの問題点は、ブレーキであった。やはりブレーキの無い乗り物は、危険で乗れない。ブレーキの取り付けは絶対に必要なようであった。　次ぎの問題点はチエンで、つまりペダルのギアと後輪のギアを完全な一直線上にして、またその間隔の調整が出来ないとチエンが外れるようだ。枝と言う自然木は曲がっているし、微調整が難しいと言う問題点に突き当たった。これを解決しない事には、実用に耐える木の自転車は出来ないようである。そこで皆さまにお願いしたいのですが、使用しなくなった、子供や大人の自転車があれば、私に貰えないでしょうか。出来れば四国在住の方がベターです。　数台作って、経験を重ねると、実用に耐える木の自転車の製作が可能かも知れない。これで繁華街を走ると、目立つでしょうね。又は東急ハンズ等に置けば売れるかも知れない。　　知らない人のお教えしますが、檜の枝はソウセイジぐらいの太さに成るには１５年から２０年も掛かります。つまり年輪が細かいのです。要はそれだけ木の密度が小さく、強度が強い訳です。ただ自然木だから、曲がっていたり小枝がついて致します。

  2005.08.28

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• 刃を極める話

  　私は、マルニと言う高知にあるＤＩＹの駐車場で、時々木工塾を開いているが、先々月、マルニで教えていると、或るお年寄りが寄って来た。　どうも私のように、木工を趣味としている人であった。不思議な事にその人が「こんな道具が有るよ」と木工カタログを私に呉れたのである。　結構分厚い写真満載のカタログで、木工具や機械が沢山載っていた。結局それから、彼（YM氏七十歳）と付き合う様になった。　YM氏は元教師だそうで、始は政治経済の先生として教員になったのに、他の先生との兼ね合いから、いつの間にか理科の先生になり、その内に職業科目も教えるようになったそうで、木工に興味を抱きながら定年退職されたそうである。　自宅に呼ばれ、彼の作業場に入った瞬間、私より数段腕が上だと分かった。テーブルも色の違う色々な木を何枚も張り合わせ、素晴らしい幾何学的デザインテーブルを作っていた。これは、普通の大工では出来ない作業である。　木の繋ぎ目が難しいし、第一そんな広いテーブルの鉋掛けが今の普通の大工では出来ないからだ。　結局、砥石や鉋（かんな）や鑿（のみ）の話となった。台所の包丁ぐらいなら粒度千の中砥石で十分研げるが、鉋や鑿となると、やはり三千の仕上げ砥石が必要だそうだ。　研ぎ方も前後に大きくは動かさず、砥石の一部を使って小さく小刻みに研ぐのがコツのようである。　また砥石は完全平面が要求され、少しでも表面が曲がった砥石では、旨く研げないから、砥石と砥石を擦って、完全平面を常に維持するそうだ。　私はそれまでは中砥石しか使って居なかったが、早速、帰りに三千の仕上げ砥石を買って研いで見た。　やはり、全く切れが違う。第一、研いだ面の色が違うのだ。中砥石で研いだ時の研ぎ面は所謂鉄の色だが、仕上げ砥石で研ぐと、研ぎ面が鏡となり、私の目が映るのだ。　つまり研ぎ面が完全フラットになったと言う事で、刃もそれだけ鋭利に尖っていると言う事になる。　そして、次ぎに来る時は「鉋を持って来て」と言うから、私のボロ鉋を三つ持って行った。そして長時間話し合って、鉋の調整の仕方を教えてもらった。　鉋の切れ味は誰もが刃と思うが、そうでないそうだ。九十五％が台だと言うのである。刃は五％だとのたまう。つまりティッシュペーパーのような鉋屑が出るには、台が命だと言うのである。　鉋屑を新聞の上に置いても透けて新聞が読めるぐらいの鉋屑を出すのが名人だと言う。YM氏はそれに向かって今も研鑽中との事で、もしそれを極めると大変な技を習得した事になる。　鉋台の調整では、最初に台面を完全フラットにする。我々が簡単に入手出来る完全フラットな面はガラスであり、ガラスの上にサンドペーパーを貼り付けると、ほぼ完全なフラット研磨工具が出来る。　それで鉋台を究極のフラットにしてから、本格的に削れる台に調整して行くのだ。　今まで私は電動鉋を使っていたし、第一大工が使う手鉋は難しくて使えなかった。だけどYM氏の話を聞いて、段々と鉋の妙味が分かり始めた。ティッシュペーパーより薄い鉋屑が出始めると、ゾクゾクして来て、精子が出るぐらい興奮するとYM氏が言うのである。確かにそうかも知れない。　私は今まで、木の鋸面を電動グラインダーで粗く磨いて、仕上げは電動サンダーと言う電動ペーパーで、木の表面を綺麗にしていた。これなら、腕は必要なく、安全で誰にでも出来る作業で、アメリカ的作業である。　まあ、生徒に教えるのは良いとして、自分が遣る場合は、やはり鉋で遣らないと、恥ずかしい。　その日から、鉋で木の表面を削るようにしたが、これは難しいもので、特に逆目はどうにも成らない。　それから何度かYM氏の家に行く事になるのだが、鑿やナイフ等は、鉋とはまた違う研ぎ方であった。　これは、刃裏が重要だと宣う。我々が力を入れて研ぐのは刃表であり、刃表を研ぐ事で、目に見えない返り刃を除く意味で、最後に少々だけ刃裏を研ぐのだが、そうでは無いようで、裏を徹底的にフラットにするそうである。　砥石も刃裏専門の砥石にした方が良いそうだ。刃表を研ぐ砥石はどうしても表面が、見た目では分からないが湾曲しているそうで、それに問題があるそうだ。確かに刃裏はフラットだから、誰でも簡単に研げ、鏡の様になるのだが、幾らフラットに研いだ積もりでも、刃の近く二ミリ位は、少々だけ湾曲する。刃裏で長い蛍光灯を映して見ると、刃の近くに写る蛍光灯が少々湾曲しているから分かるのだ。　どうしてこうなるのか理由が分からない。刃先は薄いから、研いでいる時刃を押さえる力で、少々だが歪みが鋼鉄に出ている状態で研ぐからかも知れない。　そんな事で、最近は刃物を良く研ぐようになった。今まで使っていたナイフなど、今までも良くは切れては居たが、仕上げ砥石で仕上げると、今までのナイフとは切れ味が一段と違う。足のすね毛をナイフで剃ると綺麗に剃れる。

  2005.08.06

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