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　　　　　宇宙は本の箱

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2012年06月の記事

全13件 (13件中 1-13件目)

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わがザ・ピーナッツ

伊藤エミさん死去のニュースが流れる。今日の今日までピーナッツの年齢なんか考えたこともなかった。特に思い入れがあったわけではないが、若い頃、いつもテレビの画面に映っていた人で、隠退してからもいつもどこかでピーナッツの歌は流れていて、ちっとも過去の人のような気がしなかったのだ。しかし映像を見ると流石に懐かしい。『モスラ』なんかすっかり忘れていた。怪獣映画など私にはどうでも良かったが、モスラは好きだった。子供が小さかった頃は家族揃ってビデオでも見た。子供は今では大方忘れてしまっているだろうが、モスラはたしかソノシートブックを持って入る筈だ。しかしわざわざ探さなくてもこのネット時代、またすぐどこかでお目にかかれるだろう。私がピーナッツをピーナッツと知って見たのはシャボン玉ホリデーが最初だったと思う。♪シャボン玉　ルルルル　ルルルー　で始まった歌番組。あの番組で『恋のバカンス』も『恋のフーガ』も知ったように思う。好きだったのは・・・題名忘れた・・・♪煙草の煙であの人を想う～～　そうそう、最後まで歌っていて思い出した、『明日になれば』だ。けれど思い出すとピーナッツの歌はなぜだろう、皆、いい。けれど、私が一番好きなのは、誰が歌っていたのか興味も持たなかった頃の曲だ。『情熱の花』に『可愛い花』『情熱の花』をＭ氏が持ってきてくれた時には嬉しくてほろりとした。わけもわからずいつも胸が痛くなる何小節かがあるのだ。『可愛い花』は誰がくれたのだったか。。。明日は雨の予報だし、ピーナッツのレコードを一通りまわしてみようか。

2012.06.27
消費増税法案通過して

国会議員は本当に国民の代表か？　などと時折思う。消費増税法案が圧倒的多数で通ったということは、国民の大多数は増税に賛成したということになる。日本国民は本当に大人しい。行儀いい。諦めがいい。いやいや覇気がないのかもしれない。消費税導入時、懇意の共産党員さんに、私があたかも消費税導入に反対かのように扱われたが、私は消費税3％の時も5％の時も別に反対ではなかった。しかし今回は反対である。国としてどんな事情があろうと断固反対である。何年前だったか、消費課税業者の免税額が3000万から1000万に引き下げられた頃から消費税にはいたく不信感を抱くようになってしまった。増税に福祉を持ち出すのは毎度のことだし、良くなったかならなかったかは人によって違うだろうから、そこいらのことは何ともいえないとしても、免税額1000万などということを決める議員達にも日本国代表たる有識者達にも呆れた。上に立つものは富裕層と決まっているから、下々のことなど真にわかろう筈はない・・・か。まともな仕事なら、年間1000万の事業者の実質年収はおそらく200万あればいい方である。小さな業者になればなるほど外税5％課税は難しく内税扱いとなっている所は多い。つまりそういうワーキングプアに課税強化を悪びれずやれる日本国代表者達なのである。国民はそういう人達を選んだ記憶はないだろうから、肩書きが立派になると人が変るのだと思う以外にないのかもしれない。ま、それはともかくとして、先ほど増税した時の各所得層の年間負担なるものをやっていた。（予測、試算、なんでも数字で表すことの好きな先進国であることよ。）それによると、消費税率10％になった時、子供二人四人家族、年収250万以下の世帯での負担増は7万6255円。1000万世帯では18万9147円だという。ちょい待って。年収一千万どころか一億みたいな人達は税金が10万や20万、30万や50万増えたってどうってことはないけれど、月20万で生活している四人家族の7万増って？だからそういうのは別に対策考える？もっともらしいけど苦しいは苦しい。日本問題山積。世界も問題山積。久しぶりにどうでもいい国会中継ずっと見たけれど心楽しまない。民主党造反者57名。「よし！」と言った小沢一郎どうでるのか。良くも悪くも民主党は小沢の党だった。東議員も言っていたように、本来出ていくべきは自分達ではない。数の論理で仕方ない選択ということなんだろうが、しかしかと言って今更腐った看板の名に固執しても意味はない。国会中継の合間に西成でまたまた暴走車のニュース。やっぱりバナナ・フィッシュなんか思い出してしまう。2012年12月22日　は、本当にある方がいいのかを考える。

2012.06.26
カワセミならぬ・・・

カワセミ（川蝉、翡翠、翡翆、魚狗、学名：Alcedo atthis）は、ブッポウソウ目カワセミ科に分類される鳥。ブッポウソウとは良いですね。カワセミが鳥だということはほとんどの人は知っているに違いないが、これが本当の川蝉だと思ってしまった。・・・いや、渓流蝉というべきか。。。一生懸命滝登りをしていた。

2012.06.26
登れます？

これ、登れません。これ、登れます。↓

2012.06.20
オウム真理教とは何だったのか・・・

高橋容疑者も捕まり、これでオウムの重要指名手配されていた三人が皆逮捕された。地下鉄サリン事件は1995年の三月だったが、その年の一月に阪神淡路大震災があった。昨年は東北大震災で、またそういう時期、立て続けにオウムの指名手配者が逮捕されたことに何か意味を感ずる。というようなことを話している声が聞こえた。テレビからだ。その番組は最初の方だけ見て消してしまったが、ゲストとして招かれていたのだろう人が、あの後『失われた十年』という言葉がよく使われた。それは経済のことを言ったものだが、実はバブル崩壊して後の日本が、どのように進むべきか、針路を指し示すべく十年で、しかし現実は心の拠り所を求める人達、蝕まれて来ていた精神を置き去りにして、それまでと同じく経済成長路線を国として唱えた。日本人の心が失われた十年であった。そのようなことを言っていた。まさしく！阪神淡路の時は私の知る人でも多くの人がそのようなことを言っていた。それまでは哲学書や思想書、また文芸書や映画、音楽、など芸術の分野に求め見出していた精神性だったが、精神世界本などというコーナーが大きな書店では設けられるようになった。私はグルと仰がれるインドの聖賢に興味はなかったが、私の若い頃でもゴビンダやラジニーシは有名だったし、《存在の詩》などは多くの人に読まれていた。しかし大抵は昔はごく一部の人しか読まなかったそういう本が所狭しと並べられ、難解この上ない仏書の類も、僅かのニ三十分あれば読めてしまいそうな容易い心理学の本などもそのコーナーに並べられるようになった。それの是非はおくとして、そのくらい精神性というものが巷で取りざたされるようになったのはオウム真理教の功績であるだろう。覚醒の前段階として阪神淡路大震災はあったが、覚醒95年組の多くは、国家転覆罪を適用されてもおかしくなかったオウム真理教という教団のことが報道され出した頃に起こったと私は思っている。慈悲心・菩提心。オウム事件は産み落とした佛子に方向性を指し示すものだった。私は去年も同じことを考えた。だが膨張しすぎた風船はしぼむと弛んだ身体になるし、そもそも風船の糸はとうの昔に手を離れてしまったのかもしれないではないかと結構暗い。が、相場が大暴落を起こす時は、針一本乗せただけでも崩れる。桐一葉落ちて天下の秋を知る　などと言われるが、神様の最後の一厘とはなんなんだろうか、いつなんだろうかと、揚々と飛び立ちたかった十七年前からを少しは前向きに考える。それにしても風が強い。雨が窓を激しく叩く。ここは本当に風が強い。眺望が良いということはそういうことでもある。昨晩蛇を捕まえてきて大格闘したらしい猫どもは、朝起きたら死んだ蛇と一緒の部屋にいたこちらの心中など知りもせずすやすやおねんね。ニャロメ！という気も起きず。おー今日は気持ちの悪い一日の幕開けで・・・・イヤー実は昨日も大きな蛇を見てしまって、昨日の朝はでっかいでっかい蛙さんも見てしまって・・・六月に猫がいなくなる理由がわかったような気がする。おお、嫌だイヤだ。私は街のど真ん中で生きてきたのだ。街のど真ん中の高層マンションで暮らそうと一人身の頃は思ってもいたのだ。

2012.06.19
痒い！

毛虫駆除の時の痒みが折角おさまりかけていたのに、昨日は天気につられてまたいらぬことをしてしまって、とうとう体中湿疹だらけになってしまった。あまりの痒さに夜中に何度も目が覚めてしまった。ひっかいて手足も体も首も真っ赤か。私は子供の頃からいつも一人だけかぶれるのだ。皆と一緒に野原で遊んでも、山道歩いても、家に帰ったら赤く何かをこしらえているのは私だけで、触れなくてもそうなる。しかし花粉症なんかにはなったことがない。人間の身体は摩訶不思議だ。テレビではまたまた政治屋の茶番劇。議員給料勿体無い。六歳児の臓器移植。クローン人間なんかすぐ創れそう。しかし医学は神の領域までは入るべからず、だ。母は生涯何回も心停止したが、何度も生き返った。その度医者も一緒に歓喜して両手を挙げたことを忘れない。母も私達も、毎日執拗に迫る医学者達に、実験用臓器提供することを断った。死ぬも生きるも定めあり。イギリス政府は超肥満で動けなくなった人を一年養うのに1200万の支出だとか。夜の番組では人気メニューベストテンを当てるのに、その度ごとに恐るべき量の試食試食で、芸人達はげっぷをしている。飢えで苦しんでいる人達もこの地球上には沢山いるのに、それはその国の事情でもあり容易に助けられるものではないことは百も承知でも、そこまでする番組製作に判子をつぐ者の頭の中身はなどうなっているんだろうねぇ。おお、それにしても痒い！ムヒも痒み止めもいっこうに効かない。

2012.06.16
我が青春のハイライト

古ぼけて変色した写真。自分の生まれ育った家の写真があった。裏庭の方から撮ったものだった。秋も終わりの頃だったのか、木々の葉っぱも草も皆枯れていたから、寂れ荒れ果ててはいたが、裏庭の方からの家がちゃんと撮れていた。私はアルバムをよく開くほうなのに、その写真のことはすっかり忘れていた。懐かしくて、気がついたら涙ぐんでいた。あの家はもうない。あそこは市が買い上げて・・・なんにしようとしていたのだったか、埋め立てられた所だけ見たことがあるが、そんな処に長居する気になれず、さっさと後にしたことを覚ええいる。生家に行ってみたのはそれが最後だった。写真は遠景だったから、一人で生きていきたくて、近所の農家の苗を盗んで田植えをしてみた裏庭は勿論、母が漬物桶を沢山置いていた蔵、餅つきをしていた場所、皆写っていた。私が自転車で空を飛ぼうとした坂道も、激突して自転車を真っ二つに折った柿の木も写っていた。けれど母が大事に育てていたグラジオラスやアマリリスの綺麗に咲いていたお花畑は形がすっかりなくなっていた。今見れば森の中だ。父は世捨て人になって生きて行きたかったんだろうか？この家に来た時、母は泣いたという。それからスクラップ帳。何がはさんであるのか、ついぞ開いたことのないままいつもアルバムのそばにいる。開いてみて、それはもう何十年と開いたことのないものだったとわかる。自分でも忘れていたものばかりだった。主人のものもある。私が整理してあげたものだ。私も主人も、多分一生もう手にとって見ることもないようなものばかりが出てくる。それは例えば大阪一と言われた＜丸福珈琲店＞にいつも置いてあった＜珈琲倶楽部＞という読み物。例えば読書新聞。しかし読書新聞は今でも出ているのだろうか。吉本のところばかりかと思いきや、島尾がトップページのものがあった。饗庭孝男との対談。多分、この頃、島尾の作品集を買って読んだのだ。贋学生とかしの吉の舌とか。一番好きだったの＜出発は遂に訪れず＞だった。自分を慕ってくれた者達をすべて死なせてしまった島尾隊長さんの悲しみと苦悩の戦後がそこからはじまった。奄美から来た人は私に、昭和四十年代くらいの奄美での島尾の苦悩を語ったが、その時の苦悩とあの時の苦悩はまったく別のものだった。それから山の雑誌の切抜きが出てきた。家には山渓も岳人も死ぬほどあるが、ここにないものがある。《我が青春のハイライト》なる特集記事。あれはどこに挟んだんだっけ？登山家は誰だっけ？ザイルを持って岩の上に立っている写真だ。　　君に若さをやるから　その経験と技術を引き換えにしようと言われたら　　君はどうする？そういう質問があるのだ。　　若さは欲しいが　断るね。老登山家はたしか、そういう返答をするのだ。一昨日はここから見える遠くの山々にかかった雲がアルプスの雲海に似ていて、ここからの遠くの山はよくそうなるのだけど、そういう時には私は若き日のアルプスの雲海を思い出して、遠い日の山々を懐かしむ。二つあるテントも、子供を背負った背負子も、沢山の靴下もアルミの食器も、もうずっと押入れで眠りっぱなしの運命だ。ザイルだけは荒れ果てた棚田の大きくなりすぎた木を切るのに役立てたが。そうして用事をしに階下に降りたのに、それはそっちのけで、最後はやっぱり山の写真ばかりのアルバムを開くことになる。今晩からは雨だそうだ。ここは風が強い。涼しいというより寒いくらいで、さっき上着を羽織った。明日はまたアルプスもどきの山々に出会えるのだろう。

2012.06.15
頭クラクラ

去年から、ここレンタル屋の夏は暑い。節電しているらしくて、じとっと粘りつくような汗が出てくる。ここ何十年かは眩暈を起こして倒れたことはなかったと思うが、痛くはなくても胃腸は随分悪いし、三日ほど前に毛虫駆除したせいかやたらと何かに皮膚がやられまくって痒くて、途中からどんどん気分が悪くなってきた。忘れていたからちょうどいいというので『戦場のピアニスト』を見て、『永遠の片思い』ついでに『イル・ポスティーノ』を見て、映画はやっぱり洋画だな～と思って、あの説明の一つも出来ない作品を調べまくったら・・・それらしき記事に行き当たった。＜古本を探す探偵？＞これですわ。これが紀田順一郎の『古本屋探偵』でないかぎりは！で、予想通り。映画の名は『ナインス・ゲート』。監督はポランスキー。どうりで『戦場のピアニスト』と一緒に思い出すわけだ。「え？ポランスキー？ポランスキーやったら『反撥』もあるで。ドヌーブや。それから『チャイナタウン』やろ。・・・そや、あれはジョニー・デップやった！」「もっとはよ思い出せ！（言い直し。もっと早く思い出しましょうね）」以下ウイキによる。稀覯本の発掘を生業とするコルソは、悪魔学の泰斗でもある収集家バルカンから、世界に3冊しか現存しない祈祷書『影の王国への九つの扉』について、3冊のうち本物はどれなのかの調査を依頼される。破格の報酬に惹かれて仕事を請けたコルソだが、バルカンのコレクションである1冊を受け取って以来、彼の周りには謎の女が付きまとい始める。探索を進めるコルソは、双子の製本家セニサ兄弟からヒントを得て、本の秘密の鍵は堕天使ルシファーの署名が入った挿絵の版画だと知り、3冊の本に載せられた版画が少しずつ異なっていることに気付く。しかし2冊の所有者が相次いで殺害され、コルソ自身も命を狙われる。危機に瀕したコルソを救ったのはあの謎の女だった。本を狙うのは誰なのか、不可解な連続殺人の犯人は、謎の女の正体は、そして『九つの扉』はコルソをどこへ導くのだろうか?まー、こういう物語でしたわ。ところが何日もかけて調べて、気分悪くなりながら広い店内くまなく探して、とうとう吐き気までしてきて、店員さんにパソで調べて貰ったら、「ありませんね～」最悪！。あ～、折角題名思い出したのに！さて、どこに行ったものか。。。

2012.06.10
オン・バザラ・タラマ・キリク・ソワカ

フラワーロードから無料堆肥バス停を経て千光寺までの谷沿いの道には人っ子一人いなかった。走る車もなく、最初南無観世音菩薩！なんて言いそうになった直角カーブの急坂も平気の平左で通り過ぎた。着！横着の着かな？修験道見習いも募集しているような寺に車で乗り付けるとは。しかしここからは、生駒までか宝山までか、或いは巨岩をいくつか見ながらスカイラインまでか神感寺までか、何れにしても歩く以外にない。よく見るとこの寺の道沿いは役の行者の像だらけ。こんなに沢山あったっけ？カメラに収めておこうとするが全然シャッターが下りない。「バッテリー切れです。充電してください」ときた。写真撮りに来たのに、一枚だに録る前からそれはないだろう！？インキ切れのように電池切れ予告を調べなくても出してくれ。前は安倍文殊院の古墳でシャッターおりなかったことがあったけど、ここも撮っちゃいけないというサイン？空楽さんは鞍馬の魔王殿でシャッターどうしてもおせなかったが、そんなことはないでしょう？また来なさいってことかな？私、怠け者だから修験道にはなりません。法螺貝教室にも来ません。聞くだけでいいのです。写真撮れずとあらばまた今度出直し。真言宗の寺は山の中に多いから出発前に確かめること。しかし・・・オン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリクオン・バザラ・タラマ・キリク真言七回唱えたら願い事を言っていいという有難いお言葉。「自然充電お願いします！」無理と知りつつ馬鹿な願い事。賽銭箱傍の紐をひっぱると、百八つの煩悩がカンカンカンカンと勢いよく落ちてきて脳天を叩かれた。家の庭にこういうものを作りたい。サヨナラサンカク。また来ます。

2012.06.05
とある映画を探して

＜戦場のピアニスト＞を観ている。映画はやっぱり洋画が良い。古いDVDの新作案内にその映画を見つけて、いつだったか、前に一度観たのだけれど・・・確か某シナリオ作家さんが送ってきてくれたDVDも実家にはあるのだけど、四連休中の息子がオンボロスポーツカー動かすというから、隣に坐ってレンタル屋に行ってきた。しかし今日は本当は　戦場のピアニスト　ではなく違うものを探したくて出かけたのだった。多分同じ頃、多分同じ人が薦めてくれた映画。戦場のピアニストの予告編を見るたびに、なぜかその映画のことが思い出されるのだ。謎に満ちたある一冊の本を求めて歩く男。何の本だったか、どんな謎だったのか、説明しようにもちょっと適当に説明できるほどにはなにも覚えてなくて、タイトルなんか予想も出来なくて、見ればなんとなくわかるのではないかと甘い考え。面白かったということだけしか覚えていない映画はどうやって探したものか。昔は映画ほとんど観ない私に色々おせっかい焼いてくれる映画関係者や映画好きがいっぱいいて、ちょっと言えば次から次に映画のタイトルを挙げてくれたものだが、いまや誰も周りにはいず、隣の映画狂の御仁も私と同程度の頭だから二人で店内をうろうろする。あれはSFの類なんだろうか？今度はSFコーナーを回ってみよう。と、帰ってきた今頃、そんなことを思っている。さて今日は曇り空で少し涼しげだし、百八つの煩悩が音を立てて落ちていってくれる千光寺にでも行ってみようかな。猫は三匹ともおねんね。

2012.06.04
猫の行動範囲

昨日は我が黒猫を捜し歩いて日が暮れた。我が家一のぐうたら猫。気がつけばどこかで寝ているような猫が早朝どこかに出て行って、朝ご飯も昼ご飯も食べに帰って来ないのだから、車に轢かれたか、猫さらいに連れていかれたか、野良について行ったかと心配も極みに達し、日曜日だったから家族皆で探し回ってくたくたになってしまった。久しぶりに歩くとやたら汗が出て、上着なんか無用の暑い季節になったことに腹が立ったりした。ところが日も暮れて、ようよう諦めかけていたところに、本人ご登場。何食わぬ顔で野良の餌皿の前にお出まし。嬉しいやら腹立つやら。しかし猫もそうとうに暑かったのだろう。探しているのは餌ではなく水。水ばかり飲んでいた。ところで以前に家出猫を探していた人と話していたのだが、猫の行動範囲が東西南北五百メートルくらいというのはどうも嘘らしい。猫も状況次第でどんどん変る。ある猫は川を越え、国道を横切り、向うの小学校で見つかったから三キロくらい。探していた人の猫はここらあたりからの情報が一番多かったところをみると、どうも四キロくらいは歩くのではと言う。私が以前いた所の人は、引っ越したというのにいなくなったから、もしやと思って元の家に行ってみたらそこにいて、なんと何十キロ！犬じゃあるまいしと皆言ったが、そういう猫のことは、いつだったかテレビでもやっていた。野良について行って、そこからまた違う猫について行ってどんどん離れていく。そういうケースもあるらしい。大島弓子のグーグーは吉祥寺をくまなく歩いているような猫だった。猫とは本来そういうものなのだし、私はもう猫がいなくなっても金輪際探すまいと思うのであった。特に夏には。

2012.06.04
あれから一年

今日は旦那様の誕生日。可愛がっていた一番精悍そうな猫がいなくなった日。ちょうど一年が経った。思い出すと悲しくなる。元気にしてる？この腕を蹴って原っぱに行こうとして飛び降りた時深く抉られた傷は何ヶ月も治らず、いつまでもうす紫の痕がこの腕にある。その傷は、石切の坊様が、ほら、ここに霊能が出てるからね、と言ってくれたそこを封印するかのように斜めに深く残っているんだ。今日は・・・朝方4時ごろ、まんまる目の茶々が出ていって・・・まだ帰って来ない。何時間も、朝食の時間になっても帰って来ないなんておかしいし、今日は六月三日だから、いやなことを考える。なんだろう？どうしてなんだろう？早く帰ってきて、まんまるお目々、可愛い声でないておくれ。

2012.06.03
光の見える方へ

河島直美はだいぶ人気があるらしい。いつも誰かが借りている。仕方なく色々物色した挙句、どうかとも思ったけれど『幻の光』を借りてみた。輝さんのこの小説を読んだという記憶がないし、以前、毎月のように読んでいた『ダ・ヴィンチ』では、江角マキコかこの映画かを結構大きく取り上げていたことがあったし。目の端に入った大文字や、江角マキコファンの知人達の話からすると、彼女は精神性高いいい女優さんらしいし、ひとつ見てみるか、と。（しかし、私は実は江角さんは岡村なんとかいう人達と出ている料理の値段を当てる番組くらいでしか知らなくて、お笑いタレントになったのかと最近は思っていた。どうでもいいことだけど、この番組では佐々木希ちゃんが可愛かったな～）『幻の光』はくら～い映画だった。物語も暗いんだろうが、画面がやたら暗い。江角さんの関西弁は結構上手い。私が言ってもしようがないか。最近はまーまー使うが、私はある時期までは関西弁はほとんど喋らなかったから。で、他にはなんの感慨もなく、画面が暗くて目が痛いし、よほど見るのを中断しようかと思ったけれど折角だから見ていると、里帰りしたあと、最初の旦那が自殺したことを「うち、どうしてもわかれへんねん」みたいに言う場面に来て、ここでようやく映画観ている気になった。「それ考え出すともうあかんねん」というところで、思わず涙が出そうになった。それを上手いというのだろうか？物語自体が自然そうなっているのか。そこで光の話になるわけだが・・・ようやくそこで、あ、そうだった！と。最後の方まで見て、そういう小説だったような・・・と。ホント何でも忘れる奴だ。鉄路の彼方に見たのかもしれない光は、極限に達したスプリンターが見る光と同じか？精神統一した時現われる光と一緒か？はたまた呼べば近付いてくるあの光と一緒か？私は輝さんという人のことを少しく考えた。それから、一等最初光が現れた時の恐怖感みたいなものを少し話していたら、その光の中に入れば良かったのにと言われたことを思い出した。　うん、あとではそう思ったんだけどね。惜しかったな～。そんな話をした昔のことをふいと思い出した。

2012.06.02

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