今日も鳥がとぶ
なんという鳥だろうか?昨日、胡瓜にもう少し支柱を立てようと竹の棒を持っていたら、ベランダの柵に止まっていた鳥がその細い竹に一瞬だが止まった。私を見ても逃げようともしないので、手を差し出すと指に止まって、人差し指をツンツン突っついてきた。触ってみようかと左手を近付けると、警戒したのか、柵の方に逃げてしまったが、それでもそれ以上は逃げようとせず止まったまま口をパクパクさせていた。雨が降りそうで、、、餌を欲しがっているのかもしれないと思い、猫用の小粒の餌をやってみると嘴に咥えたが、すぐにこぼれ落ちた。そしてそれを機に低空飛行して行ってしまった。もう十年くらい前になるだろうか。。。梅田方面にある某事務所に向って歩いていた時、そこそこの人混みの中、私の足元に黄色い羽根の綺麗な鳥がボタッと落ちてきたことがあった。触ると羽がやられていて、鳥をそのまま会議室まで連れて行くことは出来なかったので、精神集中、無我一念、気がつけば信号無視。そんなことを思い出した。昨日の鳥もどこかを傷めていたのかもしれなかった。今日は雲がやや下まで下りていて、そこを白鳥がゆうゆう飛んでいる。あの白い鳥たちはいつも悠々と飛ぶ。御陵に行くといつもふいに現れ、木立の上の空を舞うように飛んでみせるが、ここでは山を縫うように飛ぶ。見ていると 白鳥はかなしからずや 空のあお 海のあおにも 染まずただよう という詩が思いされた。私は今、遣唐使の物語を読んでいて、その読んでいる箇所が憶良の『好去好来、神代より言い伝て来らく、そらみつ大和の国は』のところで、続きに遣唐使になった我が子にあてた母親の歌があり、その終節が『天の鶴群(たずむら)』だったものだから、ひょいと時代錯覚に陥ってしまっていた。牧水って古代の人だっけ?なんて。人からボケてるといわれそうだ。