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ひよきちわーるど

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2006.03.26
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カテゴリ:万葉染色

4月8日、吉岡幸雄先生の講演会に行って参りました。
とても有意義な講演会でした。

私、ほとんど前の席に陣取りまして(笑)
しっかりと拝聴して参りました。

体調が思わしくなかったものですから少し不安もございましたが
やはり思い切って行ってよかったです。




その中でも「桜の襲」が殊に心に残りました。

途中、風月堂さんの方から和菓子を出して頂いたのですけれど
そのお菓子が桜の襲の色目だったのですね。

吉岡先生が工房にて紅花の色素を抽出して下さり
その紅花の美しい色を頂戴してのお菓子作りだったとのこと。

本当にきれいな色でした。




講演会の終了後、先生のサイン会が行われまして
私、わくわくしながらサインを頂戴致しました。

その時にね、思い切って
数年前に東大寺にて行われました「1250年慶讃大法要」での
その美しい色に感動致しましたと直接ご報告したのです。

そうしましたら 先生はにこっと微笑まれました。


そして今年5月に行われます東大寺での
「1250年御遠忌法要」につきましても教えて下さったのです。

問い合わせれば中に入れるかもしれませんよ、とも
教えて下さいました。

「聖武天皇1250年御遠忌法要」
体調を整えて是非とも参りたいと思います。






襲の色って大好きなのです。

今の季節で言いましたら ちょうど「桜」。

「色の歴史手帖」という本の中にて
「女官飾鈔」の「桜襲」が再現されているのですが
表は生絹の白で 裏は濃紅なのですね。

生絹は繭から採ったままの未加工の絹ですから
軽くて薄く まるで透き通るようなのです。

その生絹の下に濃紅を着用していますから
光が透過して まるで淡い桜色のように目に映ります。





紫の上を彷彿とさせる「樺桜」。
この名の付く色目もあるのですよ。

これは表が蘇芳 そして裏は紅花で透光。




きれいだな・・と目を奪われるのは「柳の襲」。
これは表が白 
裏は蓼藍・刈安をかけ合わせた緑で透光です。

日本にはこんなにも美しい世界が存在していたのだな・・・と思うのです。





「手で紡績された糸や布にこだわり
 植物から色を汲み出して染めることに執着していると
 今日の社会で仕事するには困難なことが多い。
 
 ましてや、古の工人がおこなってきた、それぞれの工程を尊び
 それを踏襲していくことは、じつに多くの困難を伴う。
 そのことは、染屋を継いで十分にわかった。

 だが、私はあきらめてはいない。」


               「日本の色を染める」吉岡幸雄著





吉岡先生の世界を拝見しますとき
はるか天平の時代に誘われるようだと思うのです。













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Last updated  2015.10.28 15:21:53
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