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カテゴリ:行く先々にて
はるかなる岩のはざまにひとり居て 人目つつまで物思はばや 西行 時間ができたら京都に足を運んでみようと思いながら なかなかまとまった時間を作ることもできない。 昨年の2月、嵯峨野に初めて行ってみたけれど 今、思い出に残っているのは竹林の葉擦れの音や よそのお宅の門に飾ってあった蝋梅の花姿。 寺社や観光名所にはさほど関心もないので ちょっとした小道や、山懐の杉林に入り込んで空を見上げたりしていた。 今は桜の時期だから京都のどこに行ってもおそらくは人でいっぱいなのだろう。 だから、もう少し時期をずらして京都に行ってみようと思っている。 京都でやってみたいことは (女性1人でこんなことしていたら危険なのでおそらくは不可能なのだろうけれど) 深い山の中に分け入ってたった独り 風の音をきいていたいということ。 名所旧跡に関しては おそらくこれから何十年後にも存在しているだろうから 慌てて行こうとは思わない。 古の人々が聴いたであろう都の風の音を 今、40歳という感性で聴いてみたい。 今しか感じ取ることのできないものもあると思う。 名所旧跡に行く時間も 店内で食事をとる時間もなんだか勿体なくて 京都の自然にずっと触れていたくて どこか静かな場所で 独り座っていたい。 確かに家族や誰か他の人と行動を共にするときにはこんなことしないのだけれど (その時にはおそらく美術館や観光地に行くのだと思う) せめて独りの時には 遙か昔と少しも変わらぬ場所を求めてあてもなく歩いていたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.07.14 12:30:08
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