全て
| カテゴリ未分類
| 万葉集
| 日々是多忙
| my friend
| 娘に
| music
| お笑い劇場
| To you
| 日本の古典
| 日本の美
| 生と死
| 万葉染色
| 古代史
| 万葉の花
| パパに
| 故郷
| 白洲正子氏
| favorite
| 思い出の人
| 災害関連
| I love family
| 萬葉集古義
| I am ぬいぐるみすと
| 法華経
| 平和
| 季節の美
| 歴史
| 病
| think about myself
| 憧れの人
| 健康
| 温熱化学療法
| my garden
| 芸術
| ご挨拶
| 仕事のこと
| 徒然に
| 美しさについて
| お料理
| この国の行方
| 着物
| 子育て
| 生きていくこと
| 版画
| 短歌
| 行く先々にて
| おいっこ・めいっこ
| 茶道
| お裁縫
カテゴリ:お笑い劇場
皆さま、ごきげんよう(笑)。 お付き合いの長い方ならもうお気付きですね? 私がこういう書き出しをするときというのは、大概何かあったときなのです。 ええ、最近少し暑くなってきましたでしょう? ですので、髪を切ったのですね。 かなりの長さでしたので、もう少し短くしようと思いまして。 美容室から自宅に戻りましたとき はからずも 数年前の出来事を彷彿とさせるような会話が夫との間になされましたもので 人間やはり変わらないものだと「感嘆」致しました次第です。 ここに 今のひよの心情を余すところなく伝えてくれるものとして 数年前の復刻日記をば掲げるものです。 いや、いいんです。 どうぞ そっとしておいてください b(T‐T) □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 夫は間違いなく「不器用」な人だ。 口下手である。口数も極端に少ない。 けれど言うべき時には めっちゃすごい勢いでしゃべりまくる。 真剣そのもので、そういう時の彼は素敵だと素直に思う。 ・・・彼と出会った頃、私は彼のことが嫌いだった。 だから近付かなかった。だって、めっちゃキザに見えたのだもの。 今はそれ程似ていないけれど 当時の彼は田村正和にそっくりであり そいでもって笑うときには「ふっ」であるからして そりゃもうあなた、その時の彼というのは 私の中における「ワースト1位」の座を占めていたほどだったのですよ。 港町神戸の雰囲気を身に纏い ちょっと憂いのある顔つきをして そしてたまに 「ふっ」。 一体何なのだ! しゃきっとしなさい! もともと九州人である私の中における理想の男性像というものは 「動乱」「海峡」の高倉健さま。 男性はああでなくては! シャイで 純粋であたたかで そして 強く凛々しくあらねば!(ここでは語気がちょっと強くなっております。) そう、あれは忘れもしない、6年前の夏の日のこと。 久しぶりに私は美容室に行ったのだ。 「パパ、どんなふうに言ってくれるかな。」 ちょっと胸を躍らせての奥様のご帰還。 「ただいまぁ♪」 玄関で「あ、おかえり。」と声をかけてくれた彼。 「髪 切ってんな。」 ・・そうやねん。久しぶりに髪切ってん。で、パーマもあててみてん。 私の髪 ストレートでこしもよわいからすぐとれてまうけど。 でもちょっと気分も軽やかになって なんか嬉しいねん。 「何と言ってくれるかな。」と思い ドキドキしながらもう一度彼を見ると おらへん! 彼は忽然と姿を消しており、部屋に戻ってぱらぱらと雑誌を読んでいた。 私の姿を見た彼は「座り」などと暢気にも座椅子をすすめてくれている。 「○○ちゃん、髪 切ってんなぁ。」 ・・・・事実確認だけしてどないすんねん! 事実確認は頭のなかでしなはれ。 そしてその「感想」を自分の配偶者にとくと言いなはれや。 (T‐T) そういう私の切ない気持ちに気付いたのであろう。 彼はじっと私の方を見つめていた。 「・・・どうかな?」と訊く私に 彼はちょっと眩しそうに、こう言った。 「髪の毛、短かなったな。」 ・・・・・・どだい、こういうことを彼に望むことの方が間違ってるのかもしれない。 彼はおちょくっているわけでも何でもないのだ。 その事は 妻である私が1番よくわかっていることである。 結婚式の時にも然り、そして娘の七五三の時にも然り。 一世一代の日に打ち掛けを身に纏い、今日からは夫となる彼の前にしずしずと進みいで、 「どうかな?」と訊く私に 彼は「カツラ、重いんちゃう?」と労りの言葉を告げ、 娘の七五三の時、薄紫の着物に金の帯を締め、これまたしずしずと美容室から出てきた私に 彼は「・・・偉いな。」とお褒めの言葉をかけてくれたのである。 「○○ちゃん、バレエやめて太ってきとうやんか。 そんな時にやな、そないにギュウギュウに帯を締め上げて 苦しかったろうに・・・・・。 よう頑張ったな。」と。 ・・・そうなのである。いたって彼は真面目に言っているのである。 つまりは「本心」なのである。 女性の心を甘く溶かすような そんな「きざな人」とは一切無縁のお人なのである。 だからこそ 彼のことを好きにはなったのだけど。 このまま私は 彼に何も言ってもらえることなく年老いていくのだろうか。 それは女性として あまりに淋し過ぎる。 そういえば・・・・・・彼は結婚したばかりのころ こう言ってくれたことがあった。 「○○ちゃんを初めて見たときにな、 ちっちゃくて可愛い人形みたいな子やって 思ってんで。」 それを聞いたときの私の気持ち。う、嬉しいなんてものではなかった。 今でも、その時のことを思い出すごとに 心はちょっと華やぐ。 ・・・・しかし、最近になって 「人形」という言葉の定義の「広さ」に「思いを致す」ようになってきたのである。 「人形」 皆様、こう聞いて一体何を思い起こしますか? 日本人形、フランス人形、姉さま人形・・・・・。 ああ、いいですね。美しさ、愛らしさ、それら全てが集結したようなその響き(笑)。 まだございますよ。 雛人形、そしてさらに指人形。抱っこちゃん人形。 果てはこけし、だるまさん、ロシアのマトリョーシカ。 彼の中における「人形の定義」とは一体。 気になり始めると とことん考えてしまうひよきち。 やめときゃいいのに、ついつい夫に訊いてみたのである。 「私を人形に例えるとしたら何かな?」と。 ・・・すると彼はちょっとはにかんだように微笑み、 部屋の一角を指さしたのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.06.05 23:31:41
コメント(0) | コメントを書く
[お笑い劇場] カテゴリの最新記事
|