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ひよきちわーるど

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2018.10.28
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カテゴリ:生きていくこと
毎日、仕事や家事の合間を縫って写真の整理を進めておりますが
ふと、手を止めたものに「こどものくに」の写真がありました。

「こどものくに」は・・宮崎市青島にある遊園地。
幼い頃、両親がよくここに連れてきてくれました。


実は6歳の頃、ここで忘れられない経験をしたのです 。

ずばり、ラクダ(笑)。
夢にまで見た  フタコブラクダの背に乗せてもらったのでした。

砂漠にいるとばかり思っていたラクダが
今、自分の眼の前に、この太平洋を望む砂浜にいるのです。

信じられない!と心で叫びつつ
幼い私がどれだけ胸を高鳴らせたことか。



・・・おそるおそる、ラクダの背に乗ってみました。

ゆらり、ゆらり、少しずつ前に進みます。

振り落とされてはいけないとしがみつく手に
ラクダの体温が伝わってきました。


ふと見渡せば、視界はぐんと高くなっていて
遊園地の喧騒をよそに この砂浜で聴こえるのは風の音だけ。

横には遥かに広がる太平洋。

・・・自分にとって忘れ得ぬ、大切な時間となりました。


 
その思い出の残る砂浜を再び訪れたのは、25歳の時。
当時婚約者だった夫を伴っての再訪ではありました。

ちょうどその時、夫は左手を負傷しており(バイクの事故)
左手は包帯でぐるぐる巻き。

どこまでも広がる大海原を目にした彼は大喜びで
寄せ来る波もなんのその、ジーパンの裾をまくり上げ、裸足になり
「海や ―!」と叫びつつ波間に突進。

「見てみ! 貝殻やで!」と私に持って来てくれ
あとはおとなしく靴をはき砂浜を散策するかと思いきや
再び海に向かって駆け出し最早ずぶ濡れ状態(笑)。

私の心配をよそに今度は遊園地内をあちこち歩き回り、
池のそばの「パピルス」を発見、「パピルスや ー!」と駆け寄り
「○○ちゃんも見てみ!」と大興奮。



・・・6歳の頃の私に言いたい。

19年後、そなたが25の年に のちに伴侶となるべき男性を連れ
この砂浜を再び訪れるであろう。

その時、ゆめゆめ穏やかな甘い囁きなど期待してはならぬ。

彼の目に映るのは、どこまでも広がりゆく大海原とパピルスだけである(笑)。



そして25歳の頃の私に言いたい。

今は彼は、左手を包帯でぐるぐる巻きにしているけれども
実は、左手はまだ良い方である。

これから27年後、彼が52歳の時の時には
背中全体がコルセットでぐるぐる巻きになってしまうだろう  b (T-T)

もちろん、それからは海岸にて波間に突進することも、
バイクに乗ることも、最早できないかもしれないが
それでも彼は元気いっぱいであるゆえ 安心するがよい。



・・・今にして思えば、彼をあの広い海に連れて行ってよかったと思うのです。
思う存分、好きなことができてよかった、とも。

そして、波間の彼を写真におさめることができて、本当によかった。


まさに「 PHOTO IS MOMENT. 」

時とともに懐かしい、大切な1枚となってゆくことと思います。



          
        





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Last updated  2018.10.28 01:35:59
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