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ひよきちわーるど

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2020.03.02
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カテゴリ:生きていくこと


前々回の日記に書いたことではありますが

クラスの中ではいるかいないか分からぬほどの存在、
マーチングでは自身の希望するものとはほど遠いパート、
そして一度も遊ぶことの叶わなかった大きな積み木。


そんな、ないない尽くしの幼稚園生活を過ごしてきた私が入学した小学校は
あまりに大きく、人数も多く、右も左も分からぬ状態ではありました。


入学式の日、新しい教室に入った時の緊張感。

入学式を終え、講堂を出、
そのままコンクリートの通路を通って教室に入ったわけではありますが
春のうららかな日、コンクリートから立ちのぼる熱気、
プランターに植えられていたチューリップの花、
そして・・・教室内に整然と並べられた机、椅子。

天井も窓枠も全て白。まるで病院みたいだ、と思いました。


幼稚園と違って、小学校では勉強も始まるんだ。
国語とか、1+1=2  もあるんだ。


勉強ができなかったらどうしよう、みんなに追い付けなかったらどうしよう。

入学の喜びよりも、ただ不安だけがありました。

帰宅し、真っ先に教科書を取り出します。

国語の教科書を開いてみれば
「 あさ、あさ、あかるいあさ 」と書かれてあり
ああ、よかった、これは読める、と ほっと胸をなでおろしたことでした。

算数では「 1+1=2 」だ!と、これで大丈夫だ!と。

最初の頃、「 1+1=2 」だと安心したまでは良かったのですが
当然のことながら算数の授業もどんどん進んでいくわけでして
やがて足し算も、両の手の指だけでは追い付かなくなっていきます。


算数の授業中、当時の私がほっとリラックスできた唯一の時間は
教科書に描かれているキャンディーやプリンのイラストを見る時だけでした(笑)。

そのイラストを見ながら、この教科書を作った人はすごいなあ、と。

きっと、子どもたちがさらに勉強に親しめるよう、
そして私みたいに算数のできない子どもがほっとできるように
こんなお菓子のイラストを描いてくれたんだなあ・・・と。
教科書作りには、もっといろんな工夫があるんだろう、と。


授業中、周りのお友達はみな必死に問題に取り組んでいるわけではありますが
一番必死にならなければならないはずの私は、「 ほほぅ・・・ 」と
教科書を作った人たちに思いを馳せていたわけで、
そりゃ、先生に「 早く問題を解け 」と怒られるはずです。


しかし何故でしょう、算数の文章問題を読んで答えはわかるのですが
式を立てることができなかった。

確かに答えはあっていたそうですが
答案用紙に式を全く書いていませんでしたので、当然のことながら得点は0点。

いつも0点。  何度テストを受けようが0点。


当時、私の算数のテストを見た祖母がこんなことを言っておりました。

「 えらいもんだ。 」と。
「 普通は往生際が悪くて、1点とか2点とか、つい取ってしまうものだけど
  0点となると、取れるようでなかなか取れないもんなんだよ。 」と。


え、褒められているのか諦めているのか
今ひとつ分かりませんけれども(笑)

祖母の「 大丈夫だ 」との一言に安心することができましたことを
今でもしみじみと思い出すのです。


( 続きます )







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Last updated  2020.03.02 10:49:01
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