イワナ
宴会処海鮮料理の店の看板にうなぎという文字があったらしく、本格的なうなぎを期待して行ってみた。店の中は広くて小奇麗でカウンターでは板前さんも居るようだった。メニューを見てみるとうな丼2500円うな重3000円。なかなか期待できるお値段でもちろんうな重の方を注文した。注文してから待ち時間が長く、串打ち3年割き8年焼きは一生という職人技で見事に調理されているのだろうとわくわくしていた。そして待ちに待った重箱が目の前で開かれた。 一見うなぎは小さく見えたがそこはある意味覚悟はしていた、問題は味だ。しかし箸で持った途端すべてを悟った。何せこのうなぎは箸でやすやすと持ち上がるのである。その軽い棒のような魚をかじる。見た目はどうみてもうなぎだしおそらくうなぎなのだろう。だがその食感はまるで違った。うなぎのふっくらした触感もないしなめらかな脂っぽさも感じられない。 あなごというにもあなごに失礼だしイワシというにもイワシに失礼だ。おそらく焼きすぎていて見はぼそぼそだし焦げてて苦いし。とにかく不味かった。完全に裏切られた。これがスーパーややっすいチェーン店で出てきたものなら納得できる。海鮮料理の店構えで、しかも3千円の値段で出されたらこれはもう詐欺だ。私にもう少し勇気があれば責任者を呼んで文句も一つも言えたのに・・・ などと、色々思い返しているとボディソープとシャンプーを間違えた。