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カテゴリ:読書
The Family Way ご近所さんのKaoriさんに貸してもらったこのPBは三人姉妹のそれぞれの暮らしと彼女たちの結びつきを書いた、まさに家族の物語 私のまわりには3姉妹を形成している友人や身内が結構いる。 うちの母も兄二人を亡くした後は残った3姉妹でいろいろやっていた。 親友Eちゃんは3姉妹の長女 弟しかいない私には女きょうだいを持つことって子どもの頃からの夢だった。かなわない夢だよね。でも夢だった。 だからこの本に出てくるような、母に捨てられた後、父と一緒に力をあわせて家族関係を作っていく様子は妙にリアルでおもしろかった。そしてやっぱりうらやましい。 長女Catは母が家を出た後、妹たちの母がわりをして大きくなった。 母が吐いた数々の言葉をしっかり覚えており、それが彼女の今にもつながっているように思う。 子どもを持つことに興味の無い彼女は、離婚暦があって15歳の息子のいる年上の男性とつきあっている。子どもなんていらないわと気丈にふるまう彼女は、ある日彼の元妻に「家族のいないあなた(つまり子どものいない)に私たち家族の問題に関わってほしくないわ。」と言われ深く傷つき、そこで初めて子どもが欲しいと思うようになる。 次女Jessicaは優しく経済力のある夫Pauloと幸せに暮らしているが、可愛い姪Chloeを溺愛するPauloを見ていて、早く子どもをつくらなければとあせるのだけどなかなかできず、その状況にもがき苦しむ様子はあまりにも悲しい。でもこんな人日本人にもいっぱいいる。 三女Meganは三姉妹の中で一番賢く、職業も医者という才女 しかし、One night standで妊娠してしまい生むことを選択する。 後半は彼女の子どもPoppyを中心に三姉妹はもっともっと結びつきが強くなっていく。 Pauloの兄Michaelの奥さんが日本人のNaokoさんという人で、彼女のことも子どものことも愛していると言いながら、子どもが生まれたあとの夫婦関係に満足できない彼は年上で魅力もなにもない女性と不倫関係におちいり抜け出せなくなっていく。 浮気現場をPauloに見られたマイケルが、子どもが生まれたら女性は変わると言ってたけれど、それは女性にもよると思う。 子どもと夫婦二人の関係の間に線をひいてしまう欧米の子育ては、日本人とは違うのでそのあたりに夫婦間で子どもとの距離が違ってしまうというのはよくわかる。これは著者の奥さんも日本人だから、そのあたりの描写が詳しくてうまいんだろうと思う。 せっかく授かった子どもを流産してしまったJessicaとマイケルとの関係に悩むNaokoがやりとりする場面はかなり悲しく重い。 Jessica夫妻が北京で養女の申請をしている間に、家族をなくしてしまったマイケルがビジネスをめちゃくちゃにしてしまい、せっかく娘ができたのに無一文になってしまうんだけど、それで落ち込むことなく、前向きに原点に戻ろうと夫を励ますJessicaと、タクシーの運転手をしながら家族を養うPauloが夜の仕事から戻ってきて、奥さんと娘の寝顔を見ながら幸せや家族を感じるシーンを読んで、家族ってこうい苦労をくぐることで絆が深まるし、子どもに伝わるものも大きいんだと、実際いろいろ苦労している私としては共感できることがいっぱいあった。だからこのあたりは結構泣いてしまった。私も頑張るぞ!って思ったけど… 人間の強さ弱さ、愛情の問題、子どものこと、そして親とのつながり、すべてが凝縮された読み応えのある本だった。 他にもあるようなのでいつか読んでみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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