3日ほど前、あれは確か金曜日の夜中だったと思う。
夜中にトイレに行った私、少々寝ぼけ気味でぼーっとしていた。

おしっこが終わりトイレットペーパーを引っ張り出した瞬間、
黒い何かが飛び出してきた。

「ひゃ～っ」だったか「ぎゃ～っ」だったか、たぶん音にはたとえられないような大声で叫んだ！そしてその塊がとんで行った先を見ると思ったとおりゴキブリだった。それもこの家に引越してすぐに格闘していたいやらしいタイプの大ガッチャだ。
すぐにトイレットペーパーで捕まえればよかったのだが、あまりの恐怖に固まってしまいあほな考えが頭に浮かんだ。
うちの洗面所は熱いお湯が出てくるので熱湯をかけて殺そうと思ったのだ！
コップに熱いお湯をいれてかけたものの、ゴキブリはどこかに消えてしまった。

夜中に悲鳴をあげたせいでだんなにこっぴどく叱られた。
ひょっとしてそのあたりにゴキブリがひそんでいるかもしれないと思って、電気をつけて探してみたけれどいなかったので、とりあえず眠れないけれど寝ることにした。そしてそれ以上何事もなく朝を迎えた。


さて、ゴキブリのことはすっかり忘れて、昨日はテツが無事にトイレに行ってくれるかどうかばかりを気にしながら寝床に入った。
電気を消してだんなが隣でいびきをかき始めた頃、腕に何かが歩くこそばい感覚を感じたので腕を見てみると、暗い中でごきぶりが歩くのが見えた。
「ひぇ～～～～っ、ごきぶりや！」と私は思わず立ち上がって電気をつけた。
だんなは「またか！」と言う感じで機嫌が悪そう。
仕方が無いので布団をすべてとって探したけれどいない。
「夢ちがうんか？」とだんな
「そんなはず無い。この眼で見たんや！」と叫んだ瞬間、首の後ろに何かを感じた。
「いや～ん　頭の中かもしれん」と着ていたＴシャツを脱ぎ捨てて髪の毛をぐしゃぐしゃしたけどいない。
そしてＴシャツをふってみるとついにゴキブリがにくたらしい姿をあらわしたのだ。
「やっぱりおったんや！」
だんながティッシュでつかんでトイレに捨ててくれた。
金曜日のゴキブリはやっぱりどっかに隠れてたんやな。
これで安心して眠れるけれど、実際眠れたのは2時間ぐらいしてからだった。
もうこんなんいやや～
なんで私ばっかりゴキブリに遭遇するんやろ。

このゴキは木曜日にちょっと涼しいから窓という窓を開け放していたので、
たぶんその時に入ってきたんだと思う。
ここは乾物屋が並んでいるおかげで肥えたゴキブリの宝庫だから、
やっぱり窓を開けるのはやめとこ～

ああ怖かった。
もうこんなん二度とごめんやな。