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カテゴリ:香港生活
滋賀で起きた悲しい事件が少しずつ解明されている。
言葉の問題や、他のお母さんたちとメールしたいけれどできないもどかしさなどで疎外感を感じていたことが事件の根底にあったようだ。 その状態をよく考えると私にもそれに当てはまる時期があったことを思い出した。 日本人の多いエリアからそうではない場所に引っ越して、学校もNative率の高いイギリス系インター小学校に転校した。 その時、はっきりいって高飛車で、残酷な言葉を簡単に発する白人の女の子や、姿かたちはアジア人だけれど、内面はやっぱりイギリス的な子にかこまれて、娘もしばらくは疎外感を感じていた。 私は積極的にそういう子供達の母親達と交流を持とうとしたけれど、普通の英語を普通のスピードで話す人たちの輪の中に入るのはかなりしんどかった。 後はかなり学歴の高い人たちが少なからずいて、その人たちと私とでは住む世界が違うようにも感じた。(実際はすごくいい人もいたけれど) それでもまわりには日本人の友人も少なからずいたし、うちはだんなも日本人だし、家庭内での会話はかなり充実していたので寂しいと感じることはなかった。 その点が今回の母親とでは環境が大きく違っていたのだろう。 私はできるだけ学校に馴染めるように、または情報を得る為、そして自分の英語力をアップするため 学校の行事や、ボランティアなどに積極的に参加するようにしたし、なかなか英語力は向上しないものの最小限の努力はしていた。 こういう場をたくさん与えてくれていた学校にも感謝している。 娘も時間はかかったけれど少しずつ馴染んでいった。 性格的には娘の方が今回の母親に近い気がする。 しかし、日本というモノリンガルな国、そして特に閉塞感を感じるような田舎では、外国人に対する気配りなんてものはなかなか生まれないのだろうと思う。 これだけは外国で暮らした経験があるとか、日頃から外国人と接していて外国人の疎外感、苦労を目の当たりにしている人にしかわからないだろうと思うけれど、 せめて、彼女の家族、彼女と親しくしていたご近所さんや、今回の送迎グループの母親たち、または幼稚園関係の人たちが、国際結婚をして子供を産み、現地の幼稚園に子供を通わせている外国人である彼女に対して、もっと興味をもって、常日頃から気配りしてあげていれば、彼女は少しでも救われたんじゃないだろうか? いくら疎外感を感じていたからといって、そんな理由で他所様の大切な子供を殺してしまった彼女が一番悪いんだけれどね。 ただ、なんとかなったんじゃないかと思うと辛い。 ちょうど時を同じくして香港でも、我が子虐待ということで日本人女性が逮捕されてしまった。 日頃から言うことを聞かない息子をスーツケースに閉じ込めて食事に出かけてしまい、1時間半後に戻ると息子は意識不明の重体に陥っていたのだ。結局彼は数日後に亡くなってしまい殺人罪になってしまった。 彼女はたぶん、お仕置きぐらいの軽い気持ちでやったに違いないけれど、残念なことになってしまった。 異国で結婚、子供を育てるって本当に大変だと思う。 でも周りに少しでも気遣いや優しさがあればその大変さもずいぶんと軽減されるだろうと思う。 どんな時にも他人には優しい気持ちで接したいなと思う今日この頃だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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